【超かんたん!】VDOTとは何か!練習強度の指標にするメリットと練習内容

【解説動画】練習の基本 VDOT 初心者にもわかりやすい

ブログの内容は、以下の動画でも解説しています!

VDOTとは

VDOTとは「現在の走力のものさし(走力のレベル)」です。

ジャック・ダニエルズ氏が著書「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」で使っている専門用語。

VO2max(最大酸素摂取量)、正式には「V-dot-O2max」。dotを付けることで、これが1分間の酸素消費量である事を示し、ダニエルズさんはこれをVDOTと略した…など難しい話をこねくり回すとワケが分からなくなりますので…

難しい説明は、一切やめます!(笑)

簡単に言うと…

自分のVDOTがわかれば、何となくの推測でトレーニングを行うことが大幅に減ります。

そうすれば、以下の2つの効果が期待できます。

1.自分の走力に合った、練習効果の高いトレーニングが積める

1.オーバートレーニングによる怪我や疲労のリスクを低く抑えることができる

つまり

安全で確実、そして効率的にマラソンが速くなっていける!

そういう指標であると理解すれば良いと思います。

その「自分のVDOT」の確認方法ですが、次の章でご説明します。

VDOTの確認方法

VDOTを確認するための一覧表は以下の通りです。

表の右下「次」ボタンをクリック(タップ)すれば、表示のVDOTより高い数値のVDOTを確認出来ます。

VDOT5km10kmハーフフルEMTIR
3030'4063'462'21'044'49'177'27-8'147'036'24-
3129'5162'032'17'214'41'577'16-8'026'52614'-
3229'0560'262'13'494'34'597'05-7'526'406'05-
3328'2158'542'10'274'28'226'55-7'416'305'56-
3427'3957'262'07'164'22'036'45-7'316'205'48-2'00
3527'0056'032'04'134'16'036'36-7'21
6'105'40-1'57
3626'2254'442'01'194'10'196'27-7'116'015'331'54
3725'4653'291'58'344'04'506'19-7'025'535'265'001'51
3825'1252'171'55'553'59'356'11-6'545'455'194'541'48
3924'3951'091'53'243'54'346'03-6'465'375'124'481'46
4024'0850'031'50'593'49'455'56-6'385'295'064'421'44
4123'3849'011'48'403'45'095'49-6'315'225'004'361'42
4223'0948'011'46'273'40'435'42-6'235'164'544'311'40
4322'41
47'041'44'203'36'285'35-6'165'094'494'2698
4422'1546'091'42'173'32'235'29-6'105'034'434'2196
4521'5045'161'40'203'28'265'23-6'034'574'384'1694
4621'2544'251'38'273'24'395'17-5'574'514'334'1292
4721'0243'361'36'383'21'005'12-5'514'464'294'0790
4820'3942'501'34'533'17'295'07-5'454'414'244'0389
4920'1842'041'33'123'14'065'01-5'404'364'203'5988
5019'5741'211'31'353'10'494'56-5'344'314'153'5587
5119'3640'391'30'023'07'394'52-5'294'27
4'113'5186
5219'1739'591'28'313'04'364'47-5'244'224'073'4885
5318'5839'201'27'043'01'394'43-5'194'184'043'4484
5418'4038'421'25'402'58'474'38-5'144'144'003'4182
5518'2238'061'24'182'56'014'34-5'104'103'563'3781
5618'0537'311'23'002'53'204'30-5'054'063'533'3480
5717'4936'571'21'432'50'454'26-5'014'033'503'3179
5817'3336'241'20'302'48'144'22-4'573'593'453'2877
5917'1735'521'19'182’45’474'19-4'533'563'433'2576
6017'0335'221'18'092'43'254'15-4'493'523'403'2375
6116'4834'521'17'022'41'084'11-4'453'493'373'2074
6216'3434'231'15'572'38'544'08-4'413'463'343'1773
6316'2033'551'14'542'36'444'05-4'383'433'323'1572
6416'0733'281'13'532'34'384'02-4'343'403'293'1271
6515'5433'011'12'532'32'353'59-4'313'373'263'1070
6615'4232'351'11'562'30'363'56-4'283'343'243'0869
6715'2932'111'11'002'28'403'53-4'243'313'213'0568
6815'1831'461'10'052'26'473'50-4'213'293'193'0367
6915'0631'231'09'122'24'573'47-4'183'263'163'0166
7014'5531'001'08'212'23'103'44-4'153'243'142'5965

あなたは表にあるような、5kmや10km・ハーフなどのレースを経験した事があるでしょうか。

「ある!」

という方は、その時のレース結果を確認して表に当てはめてください。

例えば10kmのレースを1度走り1時間3分40秒だった、という事であればVDOTはおおよそ30。

10kmは1時間3分40秒だったけど、違う日に走った5kmのレースでは29分だった、という場合。

5km29分はVDOT32に相当します。

距離の違うレースのタイムを複数持っている場合は、最も高いVDOTを採用します。

したがって、ここでは5km29分のタイムを参考にVDOTは32にします。

「レースを走った事がない!」

という方は一度レースに出てみても良いですし、フラットなコースで気象条件が良い時に5kmや10kmのタイムトライアルをやってみても良いでしょう。

タイムトライアルだとレースと違って若干追い込みきれない場合もありますが、そのタイムから簡易的に自分のVDOTを確認してみてください。

VDOTでトレーニング強度を決定する

自分のVDOTが分かったら、表に記載してあるVDOTの欄を確認してください。

表の項目、E・M・T・I・Rは、それぞれ

E:Eペース(イージーペース)

M:Mペース(マラソンペース)

T:Tペース(閾値ペース)

I:Iペース(インターバルペース)

R:Rペース(レペティションペース)

という意味であり、それぞれに違う効果が期待出来る練習方法です。

詳しくは以下の記事で勉強して頂けたらと思いますが、ここではそれぞれの練習について後ほど簡単に解説していきます。

フルマラソンを速く走るにはどうしたら良いか。 初心者の方にとっては「日々のジョギング」という練習以外、定期的にやっている特別な練習は無...

自分にとって絶妙で最高の練習が可能になる

目標とするタイム別に組まれた一般的な練習プログラムは、自分の走力を考慮してもらって作成されたものではありません。

例えば一般的な目標タイム別の練習計画表で、10kmを走るようなスピード練習として

サブ4レベル:10km走(5’00/km)

サブ3.5レベル:10km走(4’30/km)

サブ3レベル:10km走(4’00/km)

「このペースで走ってください」

というように記載されていたりします。

でもそのように決められた練習強度は

「サブ3(サブ3.5)を目指すならこれくらいのペース走かな」

というような観点から決められたような練習です。

しかし、同じフルマラソンのタイムを狙うランナーであっても、10kmを練習で走るのに適したペース(強度)は異なります。

走力は1人1人違うんです。

サブ3(あるはサブ3.5、サブ4)未達のランナー(特に女性、男性でもスタミナタイプのランナー)にとっては、平日ポイント練習でキロ4の10km(サブ3.5=4’30/km、サブ4=5’00/km)を簡単にこなせるレベルには届いていない可能性も高いです。

「突然キロ4の10kmって…疲労抜きして調整した10kmレースでいけるかどうかだよ」

と思わずにはいられない、タイムトライアル的なメニューである場合もあります。

その点VDOTを走力のものさしとして使えば、VDOTがあなた専属のコーチのように、パーソナルメニューを教えてくれます。

つまり、あなたの現状の走力に合った「楽では無いけどキツすぎない」という絶妙な強度の練習を継続できて、怪我や疲労による練習中断のリスクを抑えつつ、徐々に、そして確実にレベルアップを図れるんです。

例えば、さきほど例に挙げたサブ3近辺の走力をVDOTで確認すると

3時間5分を切った位のレベル、VDOT52だと10km40分は全力を出し切るような”タイムトライアル”のレベル。

このレベルで10km40分走るのはオーバートレーニング。疲労回復に日にちがかかり、練習の継続性に難があります。

ダニエルズのランニング・フォーミュラには

1.Tペース(4’07/km)での20分間走

2.キロ辺り8~9秒ほど落としたペースでの40分間走(テンポ走=ペース走、4’15/km前後)

が適切だと明示されています。

「それであれば無理し過ぎずに出来るかな」

と思える、3時間一桁の記録を持つランナーは多いのではないでしょうか。

「ラクではないけどキツ過ぎない」という練習を継続する事で、疲労が積み上がり過ぎる事を防ぎ、故障のリスクも低く抑えながら走力を上げていけるのです。

「閾値走って何だ?」 「閾値走ってたまに聞くけど、本当に効果があるのか!?」 「Tペース走でフルマラソンが速くなるのか!?」 気に...

VDOTを指標にした練習内容

VDOTを指標にしてポイント練習をする際、様々な練習メニューがあります。

ここでは、基本的な練習メニューをご紹介します。

イージーランニング(Eペース走)

Eランニングの効果は、ケガに対する耐性をつくる、心筋を強化する、血液の酸素運搬能を改善する、筋繊維をランニングに有利な性質に導く、ということである

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

イージーランニングは会話が可能なペース。アップやダウン、高い強度の練習のつなぎとして、また日常のロング走(30km~35km)のペースとしても利用します。

ほとんどの日はイージーランニングを行うだけで十分です。

Eペースであれば長い距離を走りやすいので、特にマラソン初心者にとっては

「走ろうと思えば長い時間走り続けることができる」

という自信を高めることも出来ます。

普段の練習、週末にロング走を実施するランナーは多いと思います。

その時のペースはEペースで充分ですし、疲れていたり気分が乗らない時はEペースよりさらに30秒~1分/km遅い「ジョグ」でも充分に効果的です。

【心拍数の目安は、最大心拍数の65%~78%】

【解説動画】Eペース走 どんな効果があるの?ジョグとの違いはある?どんな時にやるの?その実施の目的と効果について ブログの内容は、以下...

マラソンペースランニング(Mペース走)

Mペースランニングをする目的は、実際のレースペースに慣れること、そしてそのペースで給水をとる練習をすることである。したがってMランニングの主な効果は、メンタル的なもの、つまり設定したペースで走る自信を高めるものと言ってもいい。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

Mペース走とは、実際に本番のフルマラソンのレースで走るのに適したペースでのランニングです。

本番のレースまで日にちがある、通常の練習フェーズでMペースのロング走を実施するのは負荷が高く練習の継続性に難があります。

しかし、通常時でも10km~20kmのミドルの距離のペース走やビルドアップ・変化走などでMペースを織り交ぜて実施する事は、実際のレースで使うための活動筋向上やフォームの構築、心身共にそのペースに慣れる上でも有効な練習です。

Mペースの持続時間は90~150分間、走行距離は25kmを越えないようにする、とあります。

私はレース前にはMペースで30km~35km走ってます。

完遂すれば、確実に自信が高まります。

練習例 アップジョグ3km、Mペース20km、ダウンジョグ3km

【心拍数の目安は、最大心拍数の80%~89%】

★さらに詳しい記事はこちら★

マラソンレースに向けたMペースランニングを行う際に重要となるのは、設定ペースで走るときの感覚を定期的に確認することと、設定ペースに対...

閾値ランニング(Tペース走・閾値走)

Tペースランニングは、長距離種目の選手が行うトレーニングの中でも、きわめて効果の高い練習である。閾値ペースでのトレーニングは、充実した練習でありながらオーバートレーニングを防ぐこともできる、継続しやすい練習である。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

血中の乳酸を除去し十分処理できる濃度に抑える能力を高めるために行う。持久力を向上させるために行うと考えればよい。つまり、ある程度の時間、少しだけ速めのペースで持ちこたえることを身体に覚えさせる、あるいは一定ペースを維持できる時間をのばす、ということだ。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

閾値ランニングは「終わるのが待ち遠しいペース」というキツさですが、同時にかなりの距離を持ちこたえられるペースでもあります。

練習なら20分~30分、休養を取ってピーキング(本番に調子を合わせる事)をしたレースなら60分間維持出来るペース。

練習例 アップジョグ3km、閾値走20分間、ダウンジョグ3km(1週間~2週間に1度)

閾値ランニングの基本は20分ですが、閾値ペースより遅いペースで、20分間より長い距離を走る「テンポ走※」をすることによって、良い結果を生むこともあります。

※アメリカで使われる「テンポ走」という表現、日本では一定のペースを守って走り続ける「ペース走」と同じ意味で使われています。

私見ですが、私のようなスピードタイプのランナーにとって、20分の閾値走はもちろんですが、さらに長い時間を走る40分間のテンポ走もマラソン練習として、かなり効果的だったように思います。

以下はテンポ走の持続時間別ペースです。

VDOTTペースMペース
20分25分30分40分50分60分60分
306'24(±0)6'28(+4)6'32(+8)6'36(+12)6'40(+16)6'44(+20)6'51(+27)
355'40(±0)5'44(+4)5'47(+7)5'51(+11)5'55(+15)5'59(+19)6'04(+24)
405'06(±0)5'10(+4)5'13(+7)5'17(+11)5'20(+14)5'22(+16)5'26(+20)
454'38(±0)4'42(+4)4'44(+6)4'47(+9)4'50(+12)4'52(+14)4'56(+18)
504'15(±0)4'18(+3)4'21(+6)4'24(+9)4'26(+11)4'29(+13)4'31(+16)
553'56(±0)3'59(+3)4'01(+5)4'04(+8)4'07(+11)4'09(+12)4'10(+14)
603'40(±0)3'43(+3)3'44(+4)3'47(+7)3'50(+10)3'52(+12)3'52(+12)
653'26(±0)3'29(+3)3'30(+4)3'33(+7)3'36(+10)3'38(+12)3'37(+11)
703'14(±0)3'16(+2)3'18(+4)3'20(+6)3'23(+9)3'26(+12)3'23(+9)

閾値ランニング、テンポ走、いずれにせよ、適正ペースを維持してタイムトライアルにならないように「抑えて」走ることが一番のポイントです。

適正ペースで走る事はそれよりも速かったり遅かったりするペースと比べて、特に長い期間での練習効果を考えた場合、より効果的である事を忘れてはいけません。

【心拍数の目安は、最大心拍数の88%~92%】

★さらに詳しい記事はこちら★

T(閾値)強度は、言わば快適なきつさである。確かに、比較的速く走ってはいるが、そこそこの時間(練習なら20~30分間)維持できる、と...

クルーズインターバル

クルーズインターバルは短い休息時間をはさみ、閾値ペースで行うインターバルである…疾走区間の長さは3~15分間とし、5分間の疾走につき1分間の休息時間をとるのが平均的な練習である。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

20分間の閾値走がキツい、無理だという初心者は、クルーズインターバルから始めるのも良いと思います。

5分間の閾値ペース、1分間のジョグで1セットとし数セット行う。疾走区間の合計は6km(または30分間)~15km(または1時間)の範囲で実施。

クルーズインターバルでも設定ペースを守るのが大事。

「速く走った方が練習効果が高いのではないだろうか」

と思いがちですが、頑張るのはレースで。

日々の練習は「継続性」を重視していきましょう。

また上級者になれば、クルーズインターバルを使ってLTでの刺激時間を増やして一層の練習効果を狙う事も大変有効です。

詳しくはクルーズインターバルの記事にて解説しています(^^)

練習例 アップジョグ3km、クルーズインターバル5分+1分ジョグを3~4セット、ダウンジョグ3km

【解説動画】マイナー練習?初心者向け?違う!クルーズインターバル 初心者から上級者まで 大きな効果と、そのやり方! 記事の内容は以下の...

インターバルトレーニング(Iペース走)

私の考えでは、VO2maxを最大限に向上させることが、Iトレーニング、特に、本章で説明するIトレーニングの最大のメリットである。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

インターバルトレーニングはVO2max(最大酸素摂取量)を増加させるために刺激を与える練習であり、その刺激時間を蓄積するのが大事です。

適切な疾走時間は1本あたり3~5分。

適切なIペースで走ると、刺激が与えられるポイントに到達するために「約2分間」かかります。

例えば、Iペースで4分間走ると、刺激時間は2分。

それを5本実施すると、休息で完全回復したと仮定する単純計算では

10分の刺激時間が蓄積されます。

1000mインターバルの場合、走力の高いランナーは刺激が与えられるポイントに到達してから疾走区間が終わるまでの時間が短いので、1200mや1600mの距離にして刺激時間を増やすのが効果的です。(ただし、疾走時間は5分以内が望ましいです)

インターバルトレーニングの休息時間は、直前に走った疾走区間の時間と同じか若干短い時間にすべきであると、ダニエルズさんは言います。

キロ4のインターバルなら4分の休息時間か、若干短い時間を推奨しています。休息時間はイージーランニングかジョギングが一般的。

低強度の運動は血中乳酸が除去され、VO2(酸素摂取量)が若干上昇した状態で次の疾走区間に入れるので、早めに刺激時間に入ることができるので練習効果が高いのです。

インターバルトレーニングでも設定ペースの維持が重要。

最初の何本かを設定より速いペースで実施した影響で4本目や5本目で失速した場合の練習効果はどうなる。

失速するとVO2maxに到達出来ないので、4本目・5本目は苦しいだけで思ったほどの効果が得られないという残念な練習になってしまいます。

インターバルでは1000m×5本、つなぎ400mジョグ120秒など「レスト短め」で実施している人も多いですが、ダニエルズさん的には疾走時間と同等か若干少ない位のレストが推奨されています。

例えばキロ4のインターバルであれば、180秒~200秒程度のレストでも練習効果は高いです。

レストを短くした方が、次の疾走時間で早くVO2maxに刺激を与えられるのでもちろん良いのですが、ペースを維持出来ないほどキツいのであれば考えものです。

そういう場合はマニュアル通りにレストを長めに取る方が、ペースダウンするよりよっぽど良い練習になります。

インターバルトレーニングは、練習の長期的な意味を考えながら行うこと。インターバル走はたしかにきつい。しかしIペースを、超えるべき目標ととらえないことだ。成功の鍵となるのは、コンスタントな練習である。インターバルトレーニングで自己記録に挑戦していては、コンスタントな練習もままならないだろう。インターバルトレーニングは長期的目標を達成する手段である。労力は最小限にとどめて、オーバートレーニングにならないようにしよう。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

練習例 アップジョグ3km、インターバル1000m×3~5本(つなぎはジョグ3分)、ダウンジョグ3km

【心拍数の目安は、最大心拍数の97.5%~100%】

★さらに詳しい記事はこちら★

フルマラソンやハーフマラソンなどのタイム短縮を目的とした「インターバルトレーニング」、レベルの高いランナーやベテランランナーの間では一般...

レペティション(Rペース走)

R(レペティション)トレーニングの主な目的は、無酸素性作業能、スピード、ランニングの経済性を高めることにある…特に大事なのは十分に身体を回復させ、正しい走動作で速く走ることだ。スピードをあげたときにもがき苦しむのは避けたい。フォームが崩れてしまうからだ。

出典:ダニエルズのランニング・フォーミュラ

400m80秒・休息3分×10セットより、400m80秒・休息2分×10セットの方が良い練習だ、と考えるのは誤り。

レペティションの練習の目的を考えると、後者の方が良くない練習になるのです。休息が少なく、もがき苦しんでフォームが崩れれば、この練習の目的は達成できないです。

レペティショントレーニングの休息時間は疾走時間の2~4倍の時間を休息する、というのが1つのガイドラインですが、むしろ、前回の疾走と同じように走れると感じるまで休息を取るのがポイントです。

例えば1分30秒疾走すると、休息4分、ないしはもっと。

休息はジョグやウォーキング、止まってストレッチなどでも構わないです。

とにかく再び次の1本が最高のフォームで、最高の走りが出来るようになるまで、しっかり休息を取る事がポイントなんです。

練習例 アップジョグ3km、レペティション400m×10本~15本(休息3分)、ダウンジョグ3km

レペティショントレーニング(Rペース走・レペ)とは、I(インターバル)ペースよりも速いペースで、200m~400mを疾走し、間にたっ...
ランニングエコノミーとは何か。 「WS(ウインドスプリント)をやるとランニングエコノミーがアップするんだよね~」 とか 「レペティ...

【心拍数の目安は、最大心拍数の100%】



まとめ

VDOTについてのお話と、VDOTを「走力のものさし」として自分の基準とすること、そして実際にVDOTを使って実施する練習メニューをご紹介しました。

私は2013年の秋に「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」と出会い、VDOTによって自分の練習の基準を教えてもらいました。

それ以来、Eペース・Mペース・Tペース・Iペースを軸に練習を積んでサブ4未達から3年、2016年の秋にサブ3するまでに走力を上げる事が出来ました。

「閾値走って何だ?」 「閾値走ってたまに聞くけど、本当に効果があるのか!?」 「Tペース走でフルマラソンが速くなるのか!?」 気に...

その過程で、細かい怪我はあったものの、大きな怪我や疲労の蓄積などによる長期離脱をすることなく、継続的に練習に取り組んでこれたのは「頑張りすぎない」「設定ペースを守る」という、ダニエルズさんの提唱する練習内容が自分に合っていたのかもしれません。

その後もVDOTをベースとする練習で順調に成長を続け、2020年春に2時間50分切りを達成。(コロナで大会が皆無だったので、ガーミンを頼りにその辺の道で42.2km走った記録ですが^^;)

2020年3月にコロナの影響で静岡マラソンが中止となり、その後の徳島マラソンも中止が濃厚に。 もう目の前が真っ暗( ;∀;) で...

そしてランニングを始めて9年生となった2021年現在も、大怪我をすることなく、走力は漸増を続けています。

もし興味があれば、皆さまもダニエルズのランニング・フォーミュラを手元に置きつつ、日々の練習に少しずつでもTペース走、Iペース走などを継続的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

書籍では、5kmから10kmまでのトレーニング・ハーフマラソンのトレーニング・マラソンのトレーニングなどが章ごとに分けられ、各ランナーが走る「週間走行距離」によって分類されたトレーニングプログラムも掲載されています。

私はもう良い歳のオッサンですが(笑)、フルマラソンで節目の目標を達成するたびに感動で泣いてきました(ノ∀`)

あなたも”ダニエルズのランニング・フォーミュラ“を参考にしながら継続的に練習すれば、きっと目標とするフルマラソンのタイムをクリアして、感動のゴールを迎えられる日が来ると思いますよ!

VDOTは「現在の走力のものさし」であり、自分のVDOTを知る事で、最適な練習のペースや距離を教えてもらえるという事は、すでに「VDOTとは...
フルマラソンを速く走るにはどうしたら良いか。 初心者の方にとっては「日々のジョギング」という練習以外、定期的にやっている特別な練習は無...

フルマラソンのための、個別練習メニュー(トレーニングプラン)作成します!

★ご案内★(2022年10月16日更新)
ありがたい事に大…

ブログをメールで購読

メールでブログ購読が出来ます♪

メールアドレスを記入して購読ボタンを押すことで、更新記事を逃さずメールで受信できます。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. […] VDOTとは あくまでこの指標からの予測値です。 […]

  2. TakuyaHitomi より:

    VDOT 59 のところのフルのタイムは 2’25’47 ではなく 2’45’47 ではないでしょうか?

  3. おーちゃん より:

    げんさん、はじめまして!
    サポートについて質問です。
    この金額は毎月のものなのでしょうか?
    また、どのような方法での決済になるのでしょうか?
    何時も丁寧に教えて頂きとても感謝しているので、何か出来ればと思ってます。

    • げん より:

      おーちゃんさん、はじめまして♪ コメントありがとうございます(^^)
      >この金額は毎月のものなのでしょうか?
      いえいえ^^; もしお気持ちで1回頂ければ嬉しいですし、金額によってご質問・メニュー作成などを承っておりますm(_ _)m
      決済はクレジットカードでお願いしております。
      お気遣いくださり、ありがとうございます!