本番まであと1ヶ月に迫っているランナーにとって
「これからレースまでどうすれば良いのだろう」
と不安になっている方もいらっしゃると思います。
初心者の方や、初めてフルマラソンに挑戦する方など、レースに向けて自分の調整方法が確立されていないランナーは、なおさら。
本番までの1ヶ月間、どのように練習を実施して、疲労を抜いていけば良いのかを考えます。
レース1ヶ月前の心得
レース1ヶ月前~3週間前は、それまで積んできた練習の総仕上げ。大事な時期です。
しっかり練習してきていれば、積み上がった疲労もピークの状態。
しかし、この仕上げの時期をしっかりこなせば目標達成は濃厚ですし、疲労抜きの時期に入って練習量を落とせます。
免疫力も下がって風邪も引きやすいので、体調と怪我に注意しながら、もうひと頑張りです。
本番の1ヶ月前~3週間前は、仕上げのロング走を実施するのが目標達成に向けて一般的です。
完走を目指す初心者の方でも20km前後の距離、サブ4やサブ3.5・サブ3などを目指すようなランナーであれば、レースペースでの30km走~35km走をやりましょう。
本番がアップダウンの多いコースであれば、仕上げのロング走も可能な限り同じようなアップダウンのあるコースで実施するのが望ましいです。
この「仕上げのロング走」を、レース2週間前や1週間前に実施すると、身体の芯に疲労が残ったまま本番を向かえる事になってしまいます。
レース中盤までは順調に進めても、終盤、特にラスト数kmで急にガクッと疲れてしまったり、脚が全く動かなくなってしまう可能性が高まりますので、必ず3週間前までに実施しましょう。
短い距離を速く走る疲労はある程度抜けやすくても、長い距離を走った疲労は比較的抜けにくいですので、要注意です。
1ヶ月前までは各目標に応じたトレーニングを実施、3週間前までに「仕上げ」をして厳しい練習は終了。
そこからテーパリングに入ります。
レース3週間前の調整
テーパリングとは、それまでに蓄積してきた疲労を3週間かけて(人によっては2週間や1週間の場合もある)抜いていく「疲労抜き」の事です。
テーパリングの期間で大事な事は
走行距離は減らしても、強度は低くしない
という事です。
レース3週間前の週は、通常時に走る週間走行距離から20~25%落とします。
例えば、通常は週間50km(月間200km前後)走り、平日1回閾値走を4’30/kmで20分・4.4km走るランナーであれば、
週間距離は50km×0.8=40km
閾値走は4’30/kmペースのまま、16分・3.5kmにする
などが考えられます。
テーパリングについてはこちらの記事に詳しく記載しています。
レース2週間前の調整
レース2週間前は、さらに週間走行距離を20%~25%ほど距離を落とします。
例えば上記と同じ、通常は週間50km(月間200km前後)走り、平日1回閾値走を4’30/kmで20分・4.4km走るランナーで、3週間前に40kmに距離を減らしたランナーであれば、
週間距離は40km×0.8=32km
閾値走は4’30/kmペースのまま、13分・2.85kmにする
のような感じの調整が、一例として考えられます。
走行距離を減らしていますので、いつも通りに食事を食べているとカロリーの取り過ぎになりがち。
ストイックに目標達成を目指すランナーは、食事についても気をつけていきましょう。
こちらの記事で、ランナーの食事について詳しく記載された書籍を紹介しています。
レース1週間前の調整
レース1週間前は、さらに週間走行距離を20%~25%ほど落とします。
例えば上記と同じ、通常は週間50km(月間200km前後)走り、平日1回閾値走を4’30/kmで20分・4.4km走るランナーで、2週間前に32kmに距離を減らしたランナーであれば、
週間距離は32km×0.8=26km
閾値走は4’30/kmペースのまま、10分・2.2kmにする
のような感じの調整が、一例として考えられます
レース1週間前の詳しい練習や過ごし方、本番当日の注意事項などを詳しく記載した記事はこちらです。
まとめ
フルマラソンのレース1ヶ月前からの準備や練習・心構えについて考えてみました。
とはいえ本番で目標達成出来るかどうかは、レース1ヶ月前までにほぼ決まっています(オイ笑)
レース1ヶ月前までにしっかり練習を積む事で、最後の1ヶ月間の調整・疲労抜きが大事な意味を持ってきます。
練習不足でレース1ヶ月前を迎えてしまった場合。
焦って、レース2週間前や1週間前など間近になってキツいトレーニングをしないようにしてください。
確実にあなたを目標から遠ざけます。
仕上げのロング走を3週間前までに1回走り、あとは調整期間として大事に過ごしてください。