フルマラソン3週間前からはじめる「テーパリング」とは

秋に開催されるフルマラソンに向けて頑張っているランナーも多いこの時期。

本命レースに向けてどのように自分の疲労を抜き、体調を整えていけば良いか考えている人もいらっしゃると思います。

今回はフルマラソン3週間前から始める「テーパリング」について考えてみます。

フルマラソン3週間前から始めるテーパリング

スポーツにおけるテーパリングとは、一般的にレース3週間前までに蓄積してきた疲労を3週間(年齢や個人の体力的要因によっては、2週間や1周間の場合もある)かけて徐々に抜いていき、レース本番で最高のパフォーマンスを発揮する為に必要だと考えられているものです。

ひとえに「テーパリング」と言っても、指導者・コーチによって取り入れているテーパリング方法は様々です。

そして個人の年齢や体力などによっても効果的なやり方は少しずつ異なりますが、代表的なテーパリングの方法で調整しているランナーは比較的多いと思います。

アドバンスト・マラソントレーニング※」に記載されているテーパリングの方法や「RUNNERS’WORLD」で代表的なテーパリングとして取り上げられているものは、概ね同じような内容であり、以下の方法です。

アドバンスト・マラソントレーニングは現在絶版で少し高額で取引されていますので、手に入れたい方は以前ご紹介したKeepaフリマウォッチで登録して、安く手に入れてくださいね。

3週間前 週間走行距離を20%~25%落とす。枯渇したグリコーゲンの再補充と筋肉組織の回復が目的。例えば週間70km(月間300km前後)のランナーは52.5km~56kmほどに距離を減らす。

Reducing your total weekly volume by 20 to 25 percent during this week gives your body a chance to recover from all that hard work by restocking depleted glycogen supplies and repairing tissue damage.

出典:RUNNERS’WORLD

2週間前 週間走行距離を3週間前に走った距離より、さらに20%~25%落とす。ランニングの全てをイージーペースで実施。3週間前に55km走ったなら、41km~44kmまで距離を減らす。

During week two of your taper, you’ll reduce your mileage an additional 20 to 25 percent, and you’ll run everything easy.

出典:RUNNERS’WORLD

レースの週  この週は4日だけ走るようにする。マラソン初心者は4.8km~6.4km、上級者は週初めに9.6kmほどのランニングを2回ほど入れたり、同じく週初めに1.6km~6.4kmほどのマラソンペース走を入れることで、身体の切れを維持するのに役立ちます。その時、アップ&ダウンで1.6kmずつ走ります。上級者で考えると、週間走行距離は30kmほどになりますので、2週間前よりもさらに20%~25%距離を落とすことになります。

Reduce your running to just four days this week. New marathoners may run no more than three or four miles at a time, while advanced runners may do a couple of six-milers early in the week. A very light, race-pace workout early in the week can help you stay sharp. Run one to four miles at marathon pace with a one-mile warmup and cooldown.

出典:RUNNERS’WORLD

そして、 原則は「距離は減らしても負荷は維持する」です。

距離を減らして負荷を減らさないテーパリングの例としては

レース3週間前の週末 30km走(マラソンペース)、平日1回いつものペースでスピード練習(距離少なめ)、その他の走る日はジョグ。

レース2週間前の週末 20km走(マラソンペースorハーフレースやマラソンペースより少し速めのペース)平日1回いつものペースでスピード練習(距離少なめ)か、走る日は全てジョグ。

レース1週間前の週末 10km走(マラソンペースや少し速め)か、閾値走など。レース4日前の水曜日に刺激走を入れる人も多いですが、上記によればペースはマラソンペース走に留めていますね。

まずは一般的なテーパリングのやり方で調整してみて、合わないようであれば、個々に合うやり方を確立するのが良いでしょう。



ザトペック効果 意図しないピーキング現象

ザトペックは1940年台~1950年台に活躍した、チェコの陸上選手。オリンピックで5000m、10000m、マラソンで金メダルを獲得した名選手です。知ってる人も多いかもしれません。インターバルトレーニングの創始者としても知られています。

詳しくはWikipedia エミール・ザトペックにて。

このザトペックは「The Zatopek Effect」(ザトペック効果)のお話でも良く知られています。

彼はトレーニング方法が確立されていない当時、自分で考えて「400m×100本のインターバルを2週間毎日続ける(レスト150m、午前50本・午後50本)」など、ありえない練習をする選手でしたが、ある大会の前に病気になり病院への入院を余儀なくされてしまった。

大会2日前に退院したものの、当然全く練習は積めていない。医者からもドクターストップ。

でもそんなドクターのアドバイスを無視して5000mと10000mレースを走り、いずれも優勝し、世界記録に次ぐ素晴らしいタイムだったということ。

似たようなことは様々なスポーツで起こり、レース前に怪我や病気で数日ないしは数週間休んだ選手がパーソナルベストを出す場面を見てきた、と下記ブログに記載があります。

出典:History Lesson: The Zatopek Effect

まとめ

本番のレースが近づくにつれて不安感が増し、ついつい長い距離を走ったり強度を強めにしてしまいがちです。

しかし、強度の高い練習で得られる走力アップはわずか。それどころか疲労が増して本番で悪影響を及ぼす可能性もあります。

疲労を完全に抜いてレースに臨む事が出来た時のパフォーマンスアップはとても大きいという事が「ザトペック効果」からも分かります。

距離・質ともに充実した厳しい練習はレース3週間前までにし、そこからはレースに向けて疲労を抜き、体調を整えることを第一に考えて過ごしていきましょう。

それまで練習を積み上げて培ってきた実力、その全てを本番のレースで発揮できますように!

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