トレーニングでのシューズの履き分けについて

日常的なジョグ、少しスピードを上げて走るポイント練習、長い距離を走るロング走、レース前の実践的な距離走、練習の様々なシーンで

どんなシューズを履けば練習効果が高いのか

という事について、色々と考えた事がある人もいらっしゃるかと思います。

特にここ数年、マラソン界を席巻する厚底シューズ。

ソールが厚いのに軽くてスピードが出しやすので、スピード練習でも使いやすい。

しかし

「薄底シューズよりダメージが少なくて良いけど、練習効果としてはどうなんだろう?」

と感じたり

「いつもより速いペースで走れるけど、これって自分の走力なのかな」

なんて事を考えたりする方も。

今回は、そんな疑問や不安を感じて質問をしてくださった読者の方への回答という形で、トレーニングでのシューズの履き分け方について解説していきます。

【解説動画】どんなシューズを使えば最も効果的に走力UPする?トレーニングでのシューズの履き分け 強くなりきゃ脚を○○させるな!

ブログの内容は、以下の動画でも解説しています!

【読者の方からの質問】練習でのシューズ選択について

げんさんこんばんは!

練習でズームフライニットやテンポネクストなどの厚底シューズで走ると、いつもより良いタイムで走れるのですが、これは自分の本当の走力ではないのでしょうか。

また、ポイント練習でしか上記のシューズは履かないのですが、少し速いペースで走る時は薄底のシューズを使った方が良いのでしょうか。

教えて頂けたら嬉しいです。

【結論1】どんなシューズで走っても、自分の走力です!

厚底のシューズで走った時に感じるラップの速さって、確かにありますよね。

特にヴェイパーフライやアルファフライで走った時などは、走っている時の感覚と出てくるラップの相違の大きさと言ったら凄いものがあります^^;

でも、それも間違いなく自分の本当の走力なので、ご安心ください( ´ ▽ ` )

じゃなきゃ、シューズは何も履けなくなっちゃいます^^;

「道具はダメ。裸足で走る事こそ、本当の自分の走力だ」

なんて事になると、おかしな話になっちゃいますよね。

これまでに一流選手がシューズを履いて出した全ての記録も

「それは自分の実力ではございません!」

ということに(笑)

シューズはその時代の技術の粋を集めた、素晴らしいアイテムです。

そんなシューズを使いこなすために練習したり、そのおかげてラップが上がるのも、結局自分の努力次第。

使いこなして出したラップは自分の実力ですので、安心して良いタイムを出して、達成感を味わいながら練習を継続してくださいね♪

【結論2】練習での厚底・薄底の選択について

質問者さんはスピード練習で、ナイキのズームフライフライニットやテンポネクストを使ってるとのこと。

スピード練習での厚底シューズの使用は、良いのか悪いのか。是か非か。

おそらく練習効果がどうなのか、という事を気にしているんだと思います。

これは練習の目的や、その時のランナーの身体の状態による判断にもよるので、一概には言えない部分もあります。

ただし基本的な考え方は知っておいて損はないと思いますので、トレーニングでのシューズの履き分け方について解説していきます♪

練習では、どのような考え方でシューズの履き分けをするのか

練習の内容やレースの距離によってシューズを履き分ける事は、市民ランナーから一流選手まで広く一般的になってます。

なぜ履き分けるのかというのは、シューズによって走る際に考える目的や、履いた時に得られる効果が違うからですよね。

トレーニングで言えば、大きくザックリ分けると2種類。

・日常のジョグシューズ

・スピード練習などのポイント練習用のシューズ

ですよね。

それぞれの目的と効果について、簡単に整理します。

日常的なジョグで使うシューズ

ジョグシューズの目的

日常的なジョグで使うシューズに求めるのはこれですよね。

走行安定性やクッショニング

つまり怪我の防止と走りやすさ。

ジョグなので重さはさほど気にしない。

スピードの出しやすさも求めない。

比較的短い距離の普段のジョグに加えて、(レース前ではない)通常時のロング走で怪我のリスクを抑えつつ、長い時間の有酸素運動効果を安全に享受してフルマラソンやウルトラマラソンに必要な持久力を養成する。

そんな役割も担う事になります。

初心者が初めに選ぶべきランニングシューズが、まさにこのタイプのシューズですね。

走る事を始めようとした時、最初に悩む事の1つに 走るためのシューズをどうするか という事がありますよね。 ...

げんの使うジョグシューズ

ちなみに私は初心者の頃からずっとミズノウェーブライダーシリーズでジョグ・スピ練・ロング走・レース(フル~100km)まで使っていました。

フルマラソンのレースでは3時間20分を初めて切った時までは、このミズノウェーブライダーシリーズでした。

 その後ナイキのエピックリアクトが発売されてからは、ずっとナイキのリアクトシリーズをジョグやウルトラマラソンのレースで使っています。

今でも日々のジョグやロング走で愛用しており、これからも長くジョグやウルトラマラソンのレースで使っていきたいなと思える、本当に良いシューズです。
初めて100kmウルトラマラソンでサブ10したのも、このナイキのリアクトシリーズでした♪

 ポイント練習で使うシューズ

厚底シューズは脚を甘やかせてしまう?

問題はこちらですよね。

スピードを出して走る、しっかり鍛える目的で実施するポイント練習で何を履くか。

今は厚底なのに軽くてスピードが出しやすいモデルが数多く発売されています。

しかもカッコイイから買いたくなって、気付くと家には何足もの厚底シューズ(笑)

お気に入りの厚底シューズを履くと気分的に盛り上がるし、スピード練習でのタイムも良いので、練習での満足感が段違い♪

SNSなんかでも「速いですね!」なんて言われて良い気分になれる(笑)

それもまた趣味のランニング。楽しくて、良いと思うんですけどね^^;

少し話が脱線しましたw

練習の目的が

「とにかく練習効果が最優先だ!」

という場合は、スピード練習での厚底シューズ利用は”ほどほど”にしておいた方が良いのかな、と個人的には思っています。

こういう記事も上げてますしね^^;

ズームフライを脱いで実施したポイント練習後の身体の状態ヤバし。 ポイント練習の記事はこちら 夕方ジョグをしに自宅...

この記事はジョグやスピード練習・レースなど全てのランニングを厚底シューズに変えて半年、元の薄底シューズに戻して走ったところ、筋力低下が著しくて酷いダメージを受けてしまったという話。

厚底シューズは確かに着地衝撃を抑えてくれてダメージが少ないので、フルマラソンの終盤で脚が残りやすい。素晴らしい推進力もあります。

でも着地衝撃が少ないというのは”鍛える”という目的を考えた場合、プラスではないですよね。

端的に言えば

脚を甘やかせてしまう

という事にもなりかねません。

厚底シューズでのスピ練も使い方次第

でも厚底シューズは着地衝撃が少なそうで鍛えられない感じだから使わない、そう考えるのも短絡的です。

例えばセット練習などで1日目に薄底シューズで追い込んだ場合など。

2日目は脚を保護しつつ、ほどほどにスピードを出して追い込みたいという場合。

ジョグシューズだと少しスピードを出しづらいので、厚底シューズで怪我のリスクを下げつつ、少しペース速めで確実に練習をこなしていく。

そんな時は厚底シューズの恩恵、凄く受ける事が出来ますよね。

つまり練習の目的と身体へのリスクを考慮して、それぞれのランナーが都度状況を判断していけば、効果的に使っていけるのではないでしょうか。

ダニエルズ的な思考でのシューズ選択

ダニエルズ的な練習の考え方の中で大事な奥義はいくつもありますが、その1つとして

練習する際に求められるのは、その目的を明確にすることだけではない。最大限の効果を、最大の刺激ではなく最小の刺激で引き出そうとする賢い取り組みも必要だ。

ダニエルズのランニング・フォーミュラ 

というのがあります。

長い期間にわたって怪我をせずに右肩上がりに走力向上を目指すのであれば、1回1回の練習で

・頑張って走った事で感じるスッキリ感

・良いタイムで走って得られる達成感

・SNSでの練習内容の称賛

そういう事を狙うのではない。

狙うのは

大きな練習効果を狙える範囲内で、いかに最低限の刺激で怪我のリスクを抑えながら練習を何年も継続していくか

そこにあるんでしたよね。

薄底シューズで毎回ガンガンに着地衝撃を身体に与えて大きな練習効果を得るというのは、1回1回の練習効果は高いかもしれないですが、ダニエルズ的ではない。

短期的(レース前限定など)にはそれでも壊れないで強くなるかもしれないですが、長期的には故障が必須。

薄底と厚底をうまく使い分けながら、しっかり鍛えたい時は薄底で。

脚を守りつつ、刺激時間を長く取りたい時は厚底。

マラソンはバランスです。

バランスを常に取りながら、少しずつ身体を強くしていく。走力をアップしてく。

その意識と感覚を持っていれば、ダニエルズ的な王道から大きく外れたシューズ選択はしなくのではないかと思います(^^)

げんの使うスピード練習でのシューズ

私はずっと前述のミズノウェーブライダーシリーズで閾値走などのスピード練習も実施していましたが、3時間20分を切った頃からアディゼロジャパン系を使っています。

初サブ3したレースでもアディゼロジャパン系のジャパンブースト3を使って達成しました。

メーカーサイトでは、サブ3.5~サブ4ランナーが使うには最適という表示ですけどね^^;

出典:アディダスジャパン

このシューズは、程良いソールの薄さとクッションのバランスが本当に絶妙。

スピード練習での確実な脚への刺激。

でもBoostフォームの恩恵によって、ソールが薄すぎて故障を誘発するような事も少ないと感じます。

レース前に実施する数回の実践的なロング走を除き、レースに向けて鍛える時期のマラソンペース走(20km~30km)も全てこのアディゼロジャパン系です。

レース前は本番を想定してレースシューズのヴェイパーフライ4%を使います。

走り方をヴェイパーフライにフィットさせていくのが主な目的なのですが、アディゼロジャパン系で鍛えた後にヴェイパーフライを履くと、恐ろしいほどの推進力や30km以降も全くヘタれない脚に毎回驚きます。

それだけアディゼロジャパンでしっかり鍛えられ、その上で厚底のカーボンシューズでシューズの力をたくさん借りて走ってるという事なんでしょうね。

まとめ

厚底シューズをスピード練習で使ったからといって、練習効果が全くないという事は、もちろんありません^^;

着地衝撃はゼロではないですし、閾値走で狙う乳酸除去能力やインターバルで狙うVo2maxだって、厚底シューズだって練習をすれば能力向上は当然していきます。

現在薄底シューズと厚底シューズで着地衝撃による毛細血管の発達などの有酸素運動効果の差を示す科学的な実験データ、私は見たことがありません。

あくまでも一流選手から市民ランナーまで、多くのランナーが感じている”感覚”に過ぎないかもしれないですよね

「厚底シューズを履き続けると筋力が低下するような”感じがある”」

「フルマラソンの終盤で脚が動かなくなる”ように思える”」

などなど。

人間の感覚は間違っている事も多いですが、明確に分かっていない所を探り探り進んでいくには多くの人が感じている”感覚”を頼りにするのも、真理にたどり着くための1つのルートである可能性はあります。

まずはダニエルズ理論など、ハッキリと分かっている事を学ぶのが大事。

そしてぼんやりと輪郭しか見えていないような事も色々と試行錯誤をしながら、自分に合う練習、自分に合うシューズ、自分に合うレベルアップの方法を1つずつ理解していくことが、高い走力を獲得する方法なのかな、と思います。



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