初心者のためのランニングシューズの選び方 まずはこのポイントを抑えよう

走る事を始めようとした時、最初に悩む事の1つに

走るためのシューズをどうするか

という事がありますよね。

手持ちの運動靴で始める方もいらっしゃいますが、走るために作られた専用のシューズに勝るものはありません。

怪我の防止という意味や、変な走り方のクセがつかないように、ランニングシューズを1足用意する事を、まずはおすすめしたいです。

しかし最近は、本当に様々なシューズが各メーカーから発売されています。

デザインや機能性なども様々。

スポーツショップに行っても

「一体何をどういう基準で何を選べば良いか全く分からない」

と感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「デザインがカッコ良いのを選べば良いかな」

とか

「大迫傑選手が履いてるヴェイパーフライがいいな!」

など、デザインや自分の好きな選手が履いているシューズに憧れて購入する人もいらっしゃると思います。

しかし、そのような選び方だと自分の走力や目的に合わず、早い段階で脚に怪我をして走ることが面白くなくなってしまって走るのをやめてしまうかもしれません。

そんな事になってしまうと、本当に残念。

今回はシューズを選ぶ際のサイズ感やワイズなど、基本的な事をしっかり理解して、余計な怪我や疲労を抱えてしまわないようなポイントについて解説していこうと思います。

【解説動画】ランニング初心者よ これだけは知っとけ!マラソンのためのシューズの選び方 フィーリングで選ぶな!最初の1足 鉄板3選

ブログの内容は、以下の動画でも解説しています!

マラソンシューズを選ぶ前にしておくこと

足のサイズ(実測)と最適なシューズのサイズ差を知る

マラソンシューズを選ぶ際、自分が普段仕事など履いている革靴のサイズと同じサイズを選択すると問題が発生する可能性が高いです。

普段の仕事用の革靴などは足のサイズ(実測)と同じくらいのサイズを選んでおけば良い事が多いですよね。

実測で26cmの人なら、シューズも26cmを選ぶと”遊び(シューズの余裕)”もメーカーで考慮された上でのサイズ26cmなので、大きな問題は発生しないし、ワイズは革が伸びて合ってくる…という感じ。

でもマラソンシューズを選ぶ際の基本は(個人差はあるものの)

実測サイズよりも1cmほど大きいサイズを選ぶ

という事です。

これは別に私が考案した独自の法則ではなく、スポーツショップのマラソンシューズコーナーにいらっしゃる店員さんなら、同じようにアドバイスしてくれるはずです。

スニーカーなどは緩めに履いたりもするので、同じサイズ感で選んでも問題が発生しない場合が多かったりはします。

ただ、この”1cm大きめ”というのはシューフィッターと呼ばれるような専門的な方々にしてみると「はいは。思考停止してますね」というディスが入る事もあります^^;

そんな画一的にシューズのサイズは決められない、と。

でも私たち市民ランナーが専門のシューフィッターのような専門家に全員計測してもらうのも難しいですし、ある程度簡単に判断出来る、簡易的な目安は必要かと思うんです。

少なくとも私は、実測の1cm大きめ的な目安から選ぶシューズでフルマラソンサブ4~2時間50分切りまで成長出来てますし、シューズに起因する大きなトラブルにも見舞われていません。

なお、実測と同じサイズを履いて走ると、豆や靴擦れ・黒爪(足の指の先が先端に当たって爪が死ぬこと)になる可能性があります。

足のサイズの測り方

足のサイズの測り方は簡単ですが、両足とも測ります。

簡易的にはA4サイズの紙の上などに足を置いて、ペンで足を囲んだりしてかかとからつま先までの距離を測ればOK。

分かりやすいように囲みましたが、自分でやる時は囲まなくても足の指先とかかとに印を付けて測ればOKです。

左右の大きさが違う場合、大きい方を基準にします。

私の場合は左の方が少し大きく23.5cm(ちっちゃ!笑)

なので24.5cmが適切なサイズとも言えますが、まだ大事なポイントがあります。

足の幅や甲の高さによっては、それでも非常に窮屈に感じる事があるんですね。

足の幅も図っておきましょう。

足の幅を計測して、自分に最適なワイズを知る

シューズを選ぶ際は、自分の足の幅もしっかり把握しておく必要があります。

親指の付け根の一番出っ張っている部分と、 小指の付け根の一番出っ張っている部分に、メジャーを一周させて測定します。

そしてサイズ表から、自分のシューズの幅を確認します。

私の場合は足長が23.5cm、幅が24.5cmなので、以下の男子用ワイズ表から”EEE(広め)”となります。

男子用ワイズ→ABCDEEEEEEEEEEFG
サイズ↓(mm)細い→細め普通広め広い→
220201207213219225231237243249255
225204210216222228234240246252258
230207213219225231237243249255261
235210216222228234240246252258264
240213219225231237243249255261267
245216222228234240246252258264270
250219225231237243249255261267273
255222228234240246252258264270276
260225231237243249255261267273279
265228234240246252258264270276282
270231237243249255261267273279285
2752347240246252258264270276282288
280237243249255261267273279285291
285240246252258264270276282288294
290243249255261267273279285291297
295246252258264270276282288294300
300249255261267273279285291297303

女子用のワイズ表は以下の通りになりますので、計測して表で確認してみてください♪

女子用ワイズ→ABCDEEEEEEEEEE
サイズ↓(mm)細い→細め普通広め広い→
195183189195201207213219225
200186192198204210216222228
205189195201207213219225231
210192198204210216222228234
215195201207213219225231237
220198204210216222228234240
225201207213219225231237243
230204210216222228234240246
235207213219225231237243249
240210216222228234240246252
245213219225231237243249255
250216222228234240246252258
255219225231237243249255261
260222228234240246252258264
2652252312372463249255261267
270228234240246252258264270

ワイズを把握する重要性

シューズを試着して足長実測+1.5cmや2cmにしたくなる方は、この”ワイズ”を把握出来ていない可能性があります。

足の幅が広いと適切なシューズのサイズでも窮屈に感じるので、大きいサイズを選びがちになるんです。

そのような方は”ワイド”の選択肢を用意してくれているシューズを適正サイズで試着してみてください。

バッチリフィットしますよ♪

例えばアシックスではNARROW(D:細め)~EXTRA WIDE(4E:広い)まで様々な幅のシューズが用意されています。

店舗やwebの商品販売ページには、そのシューズのワイズがどれに該当するか記載があります。

例えば30年以上市民ランナーに愛されている、ランニング上級者も使うジョグの定番「ナイキズームペガサス」は4E(エキストラワイド)が用意されています。

また、「アシックス ゲルカヤノ27」などもEXWIDE(4E相当)の、足が幅広なランナー向けのシューズを展開しています。

その他にも甲高な人は、足長実測よりだいぶ大きいサイズを選びたがる傾向にあります。

自分のワイズや甲の高さを知って、実測プラス1cmに近づくようなシューズ選びをしてくださいね。

実測よりも2cm・3cm大きいシューズを使ってる方は、それだけでもだいぶ原因不明の故障や痛みから開放されるかもしれませんし、走りも改善されるかもです♪

プロネーションを知る

出典:ランネット

走る習慣のあるランナーであれば、自分のソール(シューズの裏)の削れ具合を確認出来ると思いますが、外側と内側で減りが違う方も多いと思います。

内側のスレ:オーバープロネーションの可能性

外側のスレ:アンダープロネーションの可能性

どちらでもないのがニュートラルプロネーションと言うのですが、まだ走った事のない人は分からないと思います。

まずは走り始めてみて、シューズの裏のスレが片側にだいぶ偏っているし怪我が多い、そんな場合はオーバープロネーションやアンダープロネーションの可能性を思い出して、それを矯正してくれるようなシューズやインソール(中敷き)を選択する必要があります。

多少スレが偏っていたとしても、特に問題が発生しない場合は大丈夫です。

私はニュートラルなので、特にプロネーション対応のシューズやインソールは使っておりませんm(_ _)m

初心者のシューズ選び

さてこれまでの事を踏まえた上で、初心者が日常的に走るには、どのようなシューズが良いかという事です。

初心者は基本的に脚が弱い状態です。

硬いアスファルトで走ると怪我をする可能性が非常に高いんです。

私も初心者の頃、何度も膝や足首・ふくらはぎなどを痛めました。

なので、ソール(底)の薄いシューズは、あまりオススメ出来ません。着地衝撃がダイレクトに脚に伝わって、足を痛める可能性が高くなります。

かと言って、一流選手や走力の高い市民ランナーが使っている、カーボンプレートが入っている厚底シューズも、初心者が普段使いのジョグで利用するには向いていません。

世界的なトップランナー達のみならず、多くの市民ランナーにも衝撃を与えたヴェイパーフライ4%、そしてヴェイパーフライ4%フライニット。 ...

ではどのようなシューズを選ぶのが鉄板なのか。

個人差はあるものの、おおむね各メーカーで”名品”と言われるような

長い間市民ランナーに愛され続けている、上級者もジョグで使うようなモデル

を使ってみる事です。

シューズは個人差が大きく、合う合わないが間違いなくあります。

しかしながら、初心者から上級者まで多くのランナーから長年支持されていて廃れていないモデルというのは、安定性があって走りやすく、多くの人の足に合う可能性が高いという事でもあります。

グラグラしない、安定性のあるシューズというのは、筋力や体幹がまだ弱い初心者にとって怪我防止に非常に大事なことなんです。

シューズ選びは、多少ギャンブル的な要素が無きにしもあらずです。

お店で試しに履いて少し歩いたりジョグした程度では、本当にそのシューズが自分に合うかどうかは分からないんです。

実際に購入して、10km、20km、30kmと日々走って距離を重ねてみて、ようやく

「あ、これダメかも…」

とか

「凄く走りやすい!」

というのが分かるものです。

なので、市民ランナーは足が2本しかないのに、下駄箱に10足も20足もランニングシューズが溢れていったりするのですが(シューズ沼笑)

でも長年多くのランナーに愛され続けている、各メーカーの老舗モデルであれば、クセがなくて怪我のしにくい、バランスの取れた良いシューズである事は、ほぼ確定。

あとは自分に合うか合わないかは、買って使ってみるしかないですが^^;

そんな有名シューズメーカーが誇る、3大名品をご紹介しますね。

名品1:アシックスGT2000シリーズ

フルマラソンをサブ20(2時間20分以内)で走った回数が100回となり、ギネス記録に認定された川内優輝選手。

川内選手が以前からジョグで利用していたのが、このアシックスGT2000。

「重い靴を履くとキック力が必要になるんです。GT-2000シリーズが改良により段々と軽くなってしまい、物足りなさを感じていたので、GEL-KAYANOシリーズが今の僕にはベストですね。少し重量感のある靴だと普段のジョグから足が鍛えられて、レースで軽い靴を履いたときに、良い感じでスピードが出るようになるんです。1日に何度も練習できて、合宿も組める実業団選手たちと市民ランナーである私が対等に渡り合うためには、短時間でより効果的な練習を意識する必要があったんです」

いかにして“最強市民ランナー”川内優輝は生まれたのか。兼業アスリートのセルフマネジメント術

現在は同じアシックスのゲルカヤノを使ってるようですが、このようなトップ選手でも練習の大半を占めるジョグでGT2000やゲルカヤノを使っているんです。

30年近く市民ランナーに愛され続ける、アシックスの不朽の名作・GT2000シリーズ。

もちろん初心者にもオススメ出来るモデルですし、海外のランナーなんかはGT2000でサブ3(フルマラソン3時間切り)してる人も多いですね^^;

川内選手も3分30秒/kmまでなら、GT2000で走れるようです。走力大事(笑)

名品2:ミズノ ウェーブライダーシリーズ

現在モデルは24代目。

1年に1回モデルチェンジがあるので、24年もの間、多くの市民ランナーに支持されてきた証でもあります。

ランナーのみならず、他のスポーツをしているアスリートからの支持も多い名品。

実は私も走り始めた頃から3時間20分を切るまでは、ずっとウェーブライダーでジョグやロング走、そしてフルマラソンのレースシューズとしても愛用してました。

本当に走りやすくてダメージを受けにくく、フルマラソンの30km以降のキツい場面で、何度も助けられた思い出があります。

初心者はこのシューズだけで、日常的なジョグからレースまで対応可能だと、個人的には思っています(^^)

名品3:ナイキ ズームペガサスシリーズ

出典:Run Trip Magagine

ナイキ史上、最も売れているランニングシューズがズームペガサスシリーズ。

大迫傑選手や服部勇馬選手などがジョグシューズとして愛用しており、1983年の発売から38年も経過した今でも、お洒落ランナー御用達。

もちろん走りやすさもお墨付きで、確固たるデイリーシューズとして存在感を見せつけています。

大迫傑選手はズームペガサスシリーズシリーズについて

「とてもバランスの良いシューズで、普段のジョギングや、レースでのウォーミングアップでも使用しています」

Run Trip Magagine

と話しており、トップ選手でも普段のジョギングで使っているシューズで初心者にもオススメ出来ます♪

まとめ

初心者がマラソンシューズを選ぶ際のポイントや、初心者でも使いやすいシューズについて解説してきました。

ご紹介した3つのメーカーの名品以外にも、シューズメーカーは数多くあります。

アディダス、ニューバランス、ON、プーマ、アンダーアーマー、ホカオネオネ、ブルックス、サッカニー、ニュートン、リーボック、ヨネックス…などなど。

ソールが薄すぎず、自分のサイズやワイズから大きく外れないものであれば、ご紹介したシューズ以外でも良いものはあります。

最初は多くの市民ランナーに支持されるモデルで走ってみるのを推奨しますが、何事も経験。

好きなモデルを手に入れて、とにもかくにもモチベーションを高めて外に出て走ってみるのが一番♪

楽しんでシューズを選び、楽しいランニングライフを送ってくださいね(^^)



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コメント

  1. ロペット より:

    参考になりました。
    ずっと、何となく幅広と思い込んでいましたが計測してみると、足長が25cm、幅が24cmで普通に近い細めと判明!
    思い込みはいけませんね。

    • げん より:

      ロペットさん!コメントありがとうございます♪
      実際に測ってみると「あれ。思ってたよりも…」っていう事はありますよね!
      私は思っていた通り、幅広でしたが^^;
      ロペットさんは細めでしたか~。
      少し幅が狭いシューズを試してみると、もしかしたらガチッと走りが決まって、良い方向にいくかもですね(^^)