ズームX ヴェイパーフライ ネクスト% レビュー!

世界的なトップランナー達のみならず、多くの市民ランナーにも衝撃を与えたヴェイパーフライ4%、そしてヴェイパーフライ4%フライニット。

ヴェイパーフライ4%フライニットがきた! 来たよ、ついに来た。 何度もヴェイパーフライ4%の争奪戦で苦渋をなめ、かといってヤフオクで...

その最新モデルが「ZoomX Vaporfly Next%」と名付けられて、発売となりましたね!

これは気にならない訳がありません。

先行販売では買えなかったものの、発売日当日に無事ゲット。

ほどなくして届きました。

ヴェイパーフライ4%フライニットを練習やレースで履き潰した、サブ3ランナーの筆者が「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」をレビューします♪

ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%の特徴

ヴェイパーフライ ネクスト%は、ヴェイパーフライ4%・4%フライニットを使ったNIKEのトップランナー達が感じた”不満”とも言うべきフィードバックを受けて、改良されたものと言えます。

それはそのまま、ヴェイパーフライ4%や4%フライニットとの違いにも繋がります。

1.アッパー部分の素材変更

アッパー(足の甲を覆う部分)の素材は、前モデルのフライニットから

VaporWeave(ヴェイパーウィーブ)

へ変更されました。

これは、ボストンマラソンのレース中に

「雨でシューズが重くなった」

とコメントをした、シャレーン・フラナガン(2017年ニューヨークシティマラソン優勝)など、一流アスリートからのフィードバックに基づいた改良との事。

仲間うちでも雨の東京マラソンをヴェイパーフライ4%フライニットで走った仲間が

「もうね、フライニットが水を吸いまくって、ただの重いシューズだったよ」

と言ってました^^;

今回はフライニットのように水を吸収する事が少ない、熱可塑性ポリマーとナイロンのブレンド素材です。

実際にネクスト%のアッパー部分に触れて見ると分かるのですが、確かにナイロンっぽく、いかにも水を弾きそうな素材です。



2.アウトソールの形状変更

フルマラソンの世界記録保持者であるキプチョゲ選手は

「ヴェイパーフライ4%は濡れた路面で牽引力がない」

と、不満を述べたと言います。

そのためネクスト%のアウトソール、4%(画像の左)では比較的フラットだったのに対して、

より厚いゴム製アウトソールにして溝を深く刻んであります

この事により水はけが良くなって、濡れた路面でもパフォーマンスを比較的落とす事なく巡航出来ると考えられます。

3.シューレースの形状変更

ネクスト%のシューレースは外側に少しズラされており、シューレースを締めた際、足の甲の血管にかかる圧力を取り除くような形状になっています。

これは、オリンピックや世界陸上の5000m・10000mで無類の強さを示し、フルマラソンに転向後は2時間5分11秒(2018年)の記録を持つモー・ファラー選手の意向だと言われています。

また4%フライニットでは無かった、ホールド感をより高めてくれる、一番上のシューレース穴があります。

4%でホールド感が不満だったランナーにとっては、その解消につながる改良点です。

また、今回かかとの部分にもホールド感を高めてくれる工夫がされています。

かかと周辺に施された、黒いクッション材です。

このクッションによって、よりホールド感とアキレス腱を保護されている感覚を得る事が出来ます。



4.アウトソールの素材と厚さ

4%フライニット(赤)に比べて、ネクスト%(緑)の方がより厚みを増したように感じるアウトソール。

さらなるクッション性能と脚の保護が期待出来ます。

素材として使われているZoomXは、ヴェイパーフライ4%の時より

15%増量!

という事です。

特に前足部にZoomXが多く用いられた事により、一層のエネルギーリターンが期待でき、安定性も増加したというNIKEのアナウンス。

もちろん今回もカーボンファイバープレートが入っています。

5.耐久性について

ヴェイパーフライ4%では、その耐久性が

160km程度しかない

という事で、随分話題になりました。

なぜなら、一般的なランニングシューズは700km~800kmほどは、その性能を維持して走れるモデルが多かったからです。

「3万円近くするシューズなのに、フルマラソン4回走れないって」

というのは、その価格と同様に私たち市民ランナーに衝撃を与えました。

4%フライニットの場合、シューズの値段は28,080円。

1km当たりに換算すると175.5円。

ハーフマラソンを走ると約3,690円、フルマラソンで約7,400円…そんな話題が、ラン仲間との雑談の際に結構出たものです^^;

今回のヴェイパーフライネクスト%の耐久性について、ナイキ公式ホームページのチャットで中の人に聞いたところ、

推奨距離は400kmほど

との事でした。

つまり…

ヴェイパーフライネクスト%の販売価格が29,700円で、400km走れるとして…

1km当たりに換算すると74.25円!

なんと1km当たりのお値段は、ヴェイパーフライ4%フライニットの半額以下!

お買い得過ぎる!!(ナイキの回し者か笑)

6.重量とサイズ感

ネクスト%の重量を実際に計ってみました。

結果は180g(26cm)

ちなみに4%フライニットは。。。

175gですが、こちらは25.5cmなので、ほぼ同じ位の重さである事が分かりました。

私がシューズを選ぶ際、フルマラソンだと25.5cm・ウルトラ用だと26cmを選ぶ事が多いのですが、ネクスト%はフライニットのように伸びる素材ではなく、タイトめであるような噂もあったので26cmを選んでみました。

履いた感覚では…

ちょうど良かった(*´∇`*)

ただし私の場合、ヴェイパーフライ4%でフルを走ると結構爪が死んだりする事もあったので、そもそもヴェイパーフライ4%も26cmが良かったのかもしれませんが^^;

私の住む北海道では試し履きをしてから買えるようなお店が無いので、試し履きせずにNIKEの公式オンラインサイトで購入しましたが、試し履きが可能な地域なら、履いてみた方が無難です。

なおNIKEの公式オンラインサイトであれば、ネクスト%でも購入して発送された日から7日間は返品・交換が可能ですので、安心して試せると思います…自分が欲しいサイズの在庫があれば、ですが^^;

ヴェイパーフライ ネクスト%の販売ページはこちらです。

NIKE 公式オンラインストア

7.雨天時の性能はどうか

前述の通り、ヴェイパーフライ4%フライニットは水を吸いやすいようで、一流ランナーから市民ランナーのレベルまで

「雨だと重くなる」

というレビューが続出していました。

その声を受けて、今回はアッパー部分を

フライニット→ヴェイパーウィーブ

に変更されたのですが、水に濡れた際にどれだけ重くなるのかをヴェイパーフライ4%フライニットと、ヴェイパーフライネクスト%で比べてみました。

水に濡れた時の、4%フライニットとネクスト%の重量比較

ヴェイパーフライ4%フライニットとヴェイパーフライネクスト%を、それぞれシャワーで一定時間濡らしてからの重量を調べてみました。

合わせて、ソックスの重量も計測、シューズとソックスの総重量での比較です。

詳しい実験の模様はこちらです。

週間練習まとめ(7/8~7/14) 先週末は股関節が少々痛かったので、土日ランオフ。 サロマの疲労が抜けきれている訳もないの...

そして、実験の結果はこちら。

シャワーの水を浴びせる時間によって、小雨・中雨・大雨・土砂降りと仮定して実施しました。

表を見ていくと、大雨・土砂降り仮定では4%・ネクスト%の差はあまりなく、シューズ・ソックス共に水分を吸い切ってしまっていると考えられる重量でした。

特筆したいのは小雨と中雨。

小雨での総重量は、N%で+16gなのに対して、4%では+32g。

中雨での総重量は、N%で+29gなのに対して、4%では+52g。

この結果から考えられるのは、

1.フライニットは水分の吸収が速く、小雨でもシューズ自体がすぐに重くなりやすい。

2.フライニットは水分を通しやすいせいで、ソックスに水分が浸透するスピードも速く、総重量が重くなりやすい。

3.ヴェイパーウィーブは、小雨程度であればシューズ自体が重くなりづらい。

4.ヴェイパーウィーブは、小雨程度であればソックスまで水分が浸透しにくい。

大雨・土砂降りであれば重量差は少ないですが、多少の雨であればヴェイパーフライネクスト%に軍配が上がるという結果になりました(*^^*)

ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%で走ってみた感想

という事で早速ネクスト%を履いて、外に出てみました。

足入れをした時の感触はフライニットの方が柔らかくて好みなのですが、ネクスト%はアッパーのVaporWeave(ヴェイパーウィーブ)の少し硬めな感触に加えて、シューズ内かかと部分・アキレス腱の保護として装備されている黒いクッション材の影響で

履いた時の”カチッ”とした感じ、そしてホールド感があります。

シューズを履いて立った時の感覚ですが…

ヴェイパーフライ4%の時は、立った際に結構フラつき・グラつきを感じましたが、ネクスト%は

比較的しっかり立てる

そんな印象を持ちました。

どんなペースで走ろうか迷いましたが、まずは自分がいつもやっている閾値走(Tペース走)をやってみる事に。

アップジョグ2kmした後に開始!

楽だ。

やっぱりいつもの練習シューズより、楽に速く走れる。

ヴェイパーフライ4%もそうですが、体感ペースと出てくるラップにズレがあるんです。

私の場合、おおむねキロ当たり5秒~10秒。

筆者はこの春、ウルトラマラソン3レースに挑戦していた影響で、スピード練習はおろそかになっていました。

閾値ペースは3’45/km→4’00/km前後まで落ちていましたが、この日はサブ3を狙うようなレベルの閾値スピードで普通に走れました^^;



ヴェイパーフライ4%フライニットとの、走りの感触の違い

ヴェイパーフライ4%フライニットを初めて履いて走ってみた時の衝撃は、非常に大きいものでした。

ヴェイパーフライ4%フライニットがきた! 来たよ、ついに来た。 何度もヴェイパーフライ4%の争奪戦で苦渋をなめ、かといってヤフオクで...

それまで使っていた、アディダスのjapan boost3とのあまりの違いに

「こんなシューズ、ありなのか!?」

と思ったものです。

今回は同じヴェイパーフライの進化版ですから、その時に比べると”凄く変わった!”という感じは、さほど大きくありません。

雨対策を充分に施したシューズなので、雨のレースなら4%との違いを感じるかもしれません。

しかし、晴天下で閾値走を1本やっただけの現状では、さほど大きな変化は感じませんでした。

ただしアウトソールにzoomXが15%増量されていたり、一層ソールが厚みを増している事を考えると、

レースペースの距離走で大きな効果を感じるかもしれません。

実際閾値走で走っていても

「あ、クッショニングが4%の時より上がってる気がする」

と感じました。

スピードは出せつつ、フルマラソンの終盤でさらに脚持ちが良くなる

そんなイメージです。

いや、ヴェイパーフライ4%でもフルマラソン30km以降の脚持ちは恐ろしく良かったんですけどね^^;

あまり練習が積めなかった2018年のつくばで、巡航ペースは速めで押せるし脚は持つしで、ほぼイーブンで走れてPB出せちゃったくらいですから。

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この時の30km地点の印象がおかしかったです。全然疲れてないんです。脚が。

そんな経験は初めてだったので、印象深かったです。

という事で、順次4’15/km前後での距離走などを実施してみて、ヴェイパーフライ ネクスト%の印象をさらに掘り下げてみようと思います。

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コメント

  1. SOJI より:

    げんさんネクスト%良いですね~!!
    さすがサブ3ランナーの脚にはしっくりきますね(^_^)/
    これで自己ベスト更新間違いなしですね!!

    私はケガでモチべが下がらない為に(言い訳w)
    ズームフライ3を購入しました。
    ネクスト%も欲しかったけど、身の丈に合ったシューズを選択しました。笑

    パッと見のデザインは似ていますがやはり細部は全然違いますね。
    ズームフライは前作もでしたがシューレースの素材が粗悪ですぐほどけてしまいます…

    げんさんと同色なので、つくばではお揃いの蛍光カラーで写真に納まれることを楽しみにしています(#^.^#)

    • げん より:

      SOJIさん、こんばんは!コメントありがとうございます(*´∇`*)
      これで自己ベスト更新間違いなし…プ、プレッシャーが(笑)

      SOJIさん、ズームフライ3を購入されましたか!
      私も初代ズームフライを履いてましたが、ズームフライフライニットを履いた時の衝撃!
      カーボンプレートが入った事による反発は、やっぱり凄かった!!でも確かにシューレースは、ほどけやすかったですねorz
      ズームフライ3も、おそらく楽に速く走れるシューズなのでしょう。楽しみですね♪

      お互い緑シューズが足に合って、つくばでお揃い出来たら嬉しいですね~(*^^*)