3時間40分切りの為の目安・ペース配分・練習方法について

あまり語られる事のない、フルマラソン3時間40分切り。

何故か。

中途半端だから…か?(笑)

サブ4達成後に目指す目標は人それぞれですが、サブ4ギリギリで達成した人にとって、次は3時間55分だったり3時間50分という目標になると思います。

比較的余裕を持ってサブ4を達成したランナーであれば、大目標である”サブ3.5″までの中間地点である、3時間45分辺りを目指すのが妥当な目標の場合が多いでしょう。

しかし!

サブ4を達成、少しずつ記録を伸ばしてきて3時間40分台前半~後半ほどのPBがあるもののサブ3.5は非常に遠く感じ、キロ4分台での巡航はイメージが湧きづらい…

そんなランナーの方にとっては、3時間40分を達成するためにどうしたら良いのか!と思ってる方は、このブログ読者の方に大勢…いや、少しは…いや数名は…いらっしゃるかもしれません^^;笑 1人でも参考にしてくれる方がいればいいんですw

3時間40分切りのためのペース配分や目安、練習方法などについて考えてみます。

3時間40分切りのペース配分

3時間40分切りを狙って走るのであれば、レース全体の平均ペースは5分12秒/kmで収めないといけません。

3時間40分切りの平均ペース

5分12秒/km

【イーブンペース】最も一般的なプラン

序盤である程度の貯金をしながら進み、30km以降の終盤で少しずつペースダウンするイーブンペースを狙うレースプランであれば、5’05/km~5’08/km辺りがターゲットペースになるでしょう。

もし5’05/kmで最後まで押せたら、3時間35分前後の記録も期待できます。

一般的なレースプランで考えるペース配分は、以下のようになります。

 ラップペース通過タイム
5km25'305'06/km25'30
10km25'305'06/km51'00
15km25'305'06/km1'16'30
20km25'305'06/km1'42'00
ハーフ1'47'36
25km25'305'06/km2'07'30
30km25'505'10/km2'33'20
35km26'155'15/km2'59'35
40km26'405'20/km3'26'15
ゴール12'055'30/km3'38'20

まずは5’06/km前後で25kmまでイーブンで。

そこから徐々にペースダウン、30km地点の目標通過タイムは2時間33分前後。

2時間33分で通過できれば、残り12.195kmを5’25/km平均ほどで目標達成出来るので、ある程度余裕を持って終盤に挑めます。

30km以降は貯金を取り崩しながらも何とか粘って頑張って、3時間40分切り達成という作戦。

前半で少しずつタイムの貯金を取って30kmまで到達出来れば、終盤もモチベーションを高く維持したまま頑張る事ができ、3時間40分切りの可能性が高いと思います。

【貯金多めのプラン】終盤が不安な方に。

スピードはあっても終盤に不安のある方にとって、序盤にたくさんのアドバンテージを残しておこうと考えるのは悪くない作戦です。5’00/kmほどのスピードで巡航するのが良いでしょう。

ただし、注意点が1つだけ。

大きすぎる貯金は、終盤にあっという間に借金になります。

3時間40分を切るためにキロ5程度で巡航するのは”作戦通り”ですが、4’50/kmに近いような「あわよくばサブ3.5狙っちゃうよ~」というプランは、サブ3.5どころか3時間40分も切れないくらい終盤大撃沈する可能性が高まります。

自分がどれ位のペースで走れば終盤大撃沈しないかを練習で見極めるのも、フルマラソンのタイムを短縮していく上でとっても大事な事です。

貯金多めのプランであれば、以下のようなペース配分でいきましょう。

 ラップペース通過タイム
5km25'005'00/km25'00
10km25'005'00/km50'00
15km25'005'00/km1'15'00
20km25'005'00/km1'40'00
ハーフ1'45'30
25km25'005'00/km2'05'00
30km25'505'10/km2'30'50
35km26'405'20/km2'57'30
40km27'305'30/km3'25'00
ゴール13'106'00/km3'38'10

まずは5’00/kmで25kmまでイーブンで。

そこから徐々にペースダウン、30km以降は貯金を取り崩しながらも何とか粘って3時間40分切り達成を目指します。

貯金をある程度多めに取っていれば、終盤はかなりペースダウンしても3時間40分切りの可能性が高いといえます。

【ネガティブスプリット】誰もが憧れるレース展開

ネガティブスプリットとは、前半のハーフより後半のハーフの方が速いラップを刻んでフルマラソンをゴールする事です。

前半のペースを抑えて楽に巡航して体力温存、徐々にペースアップをしていって30km以降に最速ラップを連発していく夢のようなプラン^^;

スタミナタイプのランナーで、終盤に絶対の自信を持っているランナー向けと言えます。

レースプランとしては、序盤は3時間40分切りの目安となる5’12/kmよりも遅く入って体力温存です。

身体が温まった頃から少しずつペースアップをしていき、終盤でかなりスピードに乗るのでランナーごぼう抜き。決まれば最高の気分でゴールに飛び込める事でしょう。

 ラップペース通過タイム
5km26'405'20/km26'40
10km26'155'15/km52'55
15km25'505'10/km1'18'45
20km25'505'10/km1'44'35
ハーフ1'50'10
25km25'505'10/km2'10'25
30km25'505'10/km2'36’15
35km25'005'00/km3'01'15
40km25'005'00/km3'26'15
ゴール12'055'30/km3'38'20



3時間40分切りのための目安

3時間40分切りを達成する目安として、他の距離のレース結果を参考にする事ができます。

VDOT表を確認してみると…

VDOT43で3時間40分切りのレベルになりますが、フルマラソン以外の距離について見てみると

目安としての他の距離のタイム・5km 22分41秒

・10km 47分04秒

・ハーフ 1時間44分20秒

このようなスピードが求められます。

男性ランナーに多いスピードタイプの方であれば、短い距離のほど上記の目安はクリアしているかもしれませんね。

なお、VDOTや表の項目にある「E・M・T・I・R」について詳しい記事はこちらです。

VDOTとは VDOTとは「現在の走力のものさし」です。 ジャック・ダニエルズ氏が著書「ダニエルズのランニング・フォ...

3時間40分切りのための練習

前述した通り、3時間40分切りのための平均ペースは5’12/km。

ネガティブスプリットを狙うランナーは当然ですが、イーブンペースや貯金を多めに作る作戦を選ぶランナーでも、25kmまではイーブンペースで巡航したいところ。

25km~30kmまでは、5’05/km前後でのスピードで安定して走るために何をしたら良いか。

スピードタイプのランナーとスタミナタイプのランナーで、やるべき事は異なります。

自分がスピードタイプか、スタミナタイプか

ランナーにはそれぞれ”タイプ”というのがあります。

VDOTの表で3時間40分前後を見ながら、自分がレースで記録した各距離のタイムを当てはめてみてください。

例えば下記の表のように自分の記録が”右肩上がり”のような記録、つまり距離が伸びるほどVDOTが低くなるようなランナーはスピードタイプです。

逆に、自分の記録が”右肩下がり”のような記録、つまり距離が伸びるほどVDOTが高くなるようなランナーはスタミナタイプです。

スピードタイプのランナーが3時間40分を切るために

これまで弊ブログのサブ4・3時間50分切りの記事を参考にして記録を達成してきた方にとっては”耳タコ”かもしれませんが(笑)、スピードタイプのランナーに必要な事はただ1つ。

とにかく週末などを使って、月に2~3回のロング走を重点的に重ねる!

これに尽きます。

何故なら、例えば前述の”右肩下がり”であるスピードタイプのランナーの場合。

5kmのスピードは、すでに3時間20分を切るようなレベルにあるのです。

そんなランナーが、スピード練習はある程度控えめに実施し、週末などのロング走を重点的にやると、本当に3時間20分を切るようなランナーになる可能性が非常に高いのです。

それどころか、怪我と疲労に気をつけて閾値走などのスピード練習も継続していれば、スピードも確実に少しずつ伸びていきますので、思ってもみなかった高みに到達出来る事もあります。

この件については私が実際に体験しましたので、詳しく知りたい方はこちらの記事でどうぞ。

「閾値走って何だ?」 「閾値走ってたまに聞くけど、本当に効果があるのか!?」 「Tペース走でフルマラソンが速くなるのか!...

「週末ロング走!」

というと重~い気持ちになるかもしれませんが(笑)、別に毎週マラソン本番のような速いペースでロング走をしなければいけない事はありません。

むしろ速いペースのロング走は怪我や疲労のリスクが高いので、日常的に継続するロング走はEペースか、さらにゆっくりなジョギング程度で”まったり長く”走るのが好ましいのです。

「とにかく速いスピードで走れば走力は上がるはずだ!」

というのは、正解のようで正解ではないのがマラソン練習の奥深いところです。

Mランニングの主な効果は、メンタル的なもの、つまり設定したペースで走る自信を高めるものと言ってもいい。生理学的な効果はEランニングとまったく変わらない。

ダニエルズのランニング・フォーミュラ

【スピードタイプ・3時間40分切り参考練習メニュー】

月 休養

火 ジョグ30分~60分

水 閾値走20分+ジョグ5~6km

木 休養

金 ジョグ30分~60分

土 ロング走30km(Eペースorジョグ)、15~20km走(5’00/km~5’20/km)

日 ジョグ60分~90分

平日ポイント練習 参考例

閾値走20分、テンポ走(40分閾値走)

10km~15kmビルドアップ(6’00/km~4’50/km)

インターバル走(Iペース走)3~5本

フルマラソンを速く走るにはどうしたら良いか。 初心者の方にとっては「日々のジョギング」という練習以外、定期的にやっている特別な...

週末ポイント練習 参考例

仲間と30km以上の距離をゆっくり走るマラニック

ロング走30km(Eペースorジョグ)

レース1ヶ月前や3週間前の週末に、5’05/kmでの30km走が余裕を持って走れれば、3時間40分切りの可能性が高いです。

15km~20km走(5’15/km~5’30/km)



スタミナタイプのランナーが3時間40分を切るために

終盤もペースダウンしないようなスタミナはすでに獲得しているものの、いかんせん5’05/km~5’10/kmという巡航スピードを楽に感じるようなスピードが不足している場合。

女性に多いスタミナタイプ、男性でも

「ウルトラマラソンは好きだけど、フルマラソン以下の距離はスピードが要求されるから嫌い」

なんていう方が、このタイプに当てはまったりします。

そんなスタミナタイプのランナーにとって、週末ロングなどの重要度は低くなります。

代わりに何が必要か。本気でやるなら、大事なポイントは3つ。

スピードを高めるために1.閾値走やインターバルなどのスピード練習

2.日々の※ウインドスプリントを実施

3.1歩の踏み出しを大きくするための筋トレ・プライオメトリクストレーニング

※ウインドスプリントとは、50m~100mの距離を、全力の80%前後程度で気持ち良くスピードを出して走る練習。ケガ防止のため、急にスピードアップせずに、徐々にスピードを出して少しずつスピードダウン。セット間はしっかり呼吸を整えて2本~5本ほどやると良いです。着地衝撃が大きくなるので、出来れば土や芝の上など柔らかい場所が好ましいです。

1.閾値走やインターバルなどのスピード練習

これは言わずもがなですね。スピードアップのためには、どうしてもスピード練習は必要。

でも過度に苦しむような練習は、ダニエルズさんは推奨していません。

閾値走は「楽ではないけどキツ過ぎない」、インターバルも「休憩は疾走時間と同じくらい」という設定が基本になっています。

詳しくはポイント練習についてまとめた、こちらの記事にて。

フルマラソンを速く走るにはどうしたら良いか。 初心者の方にとっては「日々のジョギング」という練習以外、定期的にやっている特別な...

2.日々のウインドスプリントを実施

普段ジョギングをした後の最後1km、50m~100mほどをウインドスプリント、少しジョグして再びウインドスプリント、これを2~3本やってください。

ウインドスプリントをやる効果は、ランニングエコノミーの上昇です。

あなたの骨格や走り方に合った、楽に速く走るための動作が自然に身につくための練習です。

ダニエルズのランニング・フォーミュラでは、ランニングフォームを良くするために

「肘を引いて…」

「着地は身体の真下で…」

「骨盤を前傾させ…」

というような事は記載されていません。

Rペース走(レペティション)や日々のウインドスプリントで短い距離を繰り返し速く走る事で、身体に速く走るための動作を覚えさせる事が大事なんです。

詳しくはランニングフォームについて記載した、こちらの記事にて。

「楽に速く走れるフォームを身に付けたいのですが…」 「故障しがちなので、フォームを見直して故障知らずのアイアンボディになりたい...

3.1歩の踏み出しを大きくするための筋トレ・プライオメトリクストレーニング

前述の2つの練習でスピードの改善は図れると思いますが、特に女性ランナーで

「どうしても3時間40分の壁が超えられない」

「すでにスピード練習もウィンドスプリントもRペース走もやってる」

というような方。

そのような方にとって、3時間40分切りは生涯ベストを賭けた挑戦と言っても良いレベルになっているかもしれません。

もう少しだけ記録を伸ばすために、今までやってきていない事にも挑戦したいのであれば、

筋トレ+プライオメトリクストレーニング

をおすすめしたいです。

1歩1歩のパワー、ストライドを伸ばすために必要なのはスピード練習など”走る練習”だけではありません。

大迫傑選手が所属するナイキオレゴンプロジェクトをはじめ、マラソンの一流選手が取り組む筋トレは”高重量・低回数”が常識になっています。

一流選手が取り組むメニューをそのまま私たち一般市民ランナーが取り入れるのは無理がありますが、負荷やメニューを調整してタイムアップを図る方法はあります。

また、プライオメトリクストレーニングというと難しいですが、縄跳びや踏み台昇降の台に飛び乗る、ジャンピングスクワットをするような動作を想像して頂くと分かりやすいでしょうか。

筋肉が伸び縮みする力や神経系を鍛えるトレーニング

であり、1歩1歩の踏み出すパワーを養成する練習です。

マラソンランナーのための筋トレや、プライオメトリクストレーニングについて詳しく記載した記事はこちらですので、気になる方はご覧ください。

※鋭意作成中です。

【スタミナタイプ・3時間40分切り参考練習メニュー】

【スタミナタイプ・3時間40分切り参考練習メニュー】

月 休養

火 ジョグ30分~60分 WS2~5本

水 閾値走20分+ジョグ5~6km

木 休養

金 ジョグ30分~60分 WS2~5本

土 ビルドアップ10km~15km

日 ジョグ60分~90分 WS2~5本

水曜日ポイント練習 参考例

閾値走20分、テンポ走(40分閾値走)

インターバル走(Iペース走)3~5本

T(閾値)強度は、言わば快適なきつさである。確かに、比較的速く走ってはいるが、そこそこの時間(練習なら20~30分間)維持できる、という...
フルマラソンやハーフマラソンなどのタイム短縮を目的とした「インターバルトレーニング」、レベルの高いランナーやベテランランナーの間では...

週末ポイント練習 参考例

10km~15kmビルドアップ(6’00/km~5’00/km)

ミドル走15km~20km(5’10/km~5’20/km)

ロング走30km(5’30/km~6’00/km)

レース1ヶ月前や3週間前の週末に、5’05/kmでの30km走が余裕を持って走れれば、3時間40分切りの可能性が高いです。

仲間と30km以上の距離をゆっくり走るマラニック




まとめ

3時間40分を切るために何をするか。

結局は自分に合った、自分にとって必要な練習を自分で選択していくのが近道です。

ちなみに私はスピードタイプであり、スピード練習が比較的好きで、時間がかかるしキツいロング走が大嫌いでした(笑)

でも嫌いな練習、やりたくない練習をやるほどタイムが伸びるので、やめられず^^;

ただ、タイムが伸びるまでは少し時間がかかりました。

何故か。

スタミナは一朝一夕では身につかないからでした。

”ロング走”という練習に取り組みはじめ、フルマラソンをイーブンで走れるようになるまでに1年1ヶ月、ロング走26回・フルマラソンのレース7回目でようやく、でした。

初めて、ほぼイーブンで走れたレースレポはこちら。

2014年10月の大阪マラソンで、初めて3時間20分切りを達成しました。 フルマラソン200分切りを目指す方の参考に少しでもなれば幸い...

これを読んで頂いている皆さまも、

「あの練習、やりたくねーんだよなー!」

という練習、意を決して継続的にやっていくと、とんでもなく伸びシロが大きくあった!!という嬉しい気付きがあるかもしれませんよ!

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