攻略!北海道マラソン①【ペース設定・暑さ対策編】

北海道マラソンとは

真夏の8月に開催されるフルマラソンの大会は非常に少ないですが、唯一公認レースとして開催されるのが北海道マラソン。

1987年から毎年8月下旬に開催されているレースであり、日本国内で夏季に行われる最大級のマラソン大会でもあります。

2008年までは夏の過酷なフルマラソンにも関わらず、制限時間が4時間という硬派な大会でした。

2009年から制限時間は4時間から5時間に引き上げられましたので、一般市民ランナーでも参加しやすい大会となり、参加するランナーは毎年どんどん増えています。

現在は41.6kmの関門を5時間5分で通過すれば残り600mはビクトリーロードとして、時間制限なくゴール出来ます。

北海道マラソンは気温が概ね20℃以上、年によっては25℃や30℃以上になる事もあり、非常に過酷なレース。

最近15年に開催された、北海道マラソン当日の気象条件はこちら。

引用:北海道マラソン公式サイト

北海道民、特に札幌に在住のランナーは北海道マラソンを初フルマラソンの舞台に選ぶ方が比較的多いですが、その難易度の高さからリタイアしてしまうランナーも非常に多いのが特徴。

一般的に走りやすいと言われているレースの完走率と、北海道マラソンの完走率についての表はこちら。

大会名開催日出走者完走者完走率
大阪マラソン2018.11.25302222929996.9%
板橋Cityマラソン2019.3.17138491341296.8%
名古屋ウィメンズ2019.3.10219152114596.5%
神戸マラソン2018.11.18203951956995.9%
東京マラソン2019.3.3376033545194.3%
湘南国際マラソン2018.12.2180071705794.7%
よこはまマラソン2018.10.28267782465092.0%
さが桜マラソン2019.3.188673795391.7%
北海道マラソン2018.8.26159801298081.2%

北海道マラソンの完走率…81.2%!

気温・コース難易度ともに走りやすいコースの場合は東京や大阪を含め、どんなに大きなレースでもリタイア人数は数百人~1000人程度。

北海道マラソンのリタイア数は数千人規模。昨年は約3000人がリタイア。

これだけでも、北海道マラソンの難易度が伺い知れます。

夏のフルマラソンを上手に走るために必要なポイントについて、考えていきます。

北海道マラソンを攻略するための、3つのポイント

北海道マラソンを攻略するコツは3つ!

ひとつずつ、見ていきましょう。

1.夏マラソンで絶対守るべき、ペース設定

北海道マラソンで最も気をつけるべき事。それは

いつもなら走れるペースで、絶対走らない事!

春までの涼しい間のスピード感を忘れられなかったり、夏でも早朝や夜間の割と気温が低い時にロング走などの練習をしているランナーは特に注意です。

本番で、いつものように走り出すとえらい目を見ます。

端的に言えば、地獄を味わいます^^;

私は2013年5月に洞爺湖で初フルマラソンを走ってサブ4失敗した後、早朝や夜間に練習を積みながら7月に2度目のフルマラソンに出場しました。

練習では比較的長い距離を5’00/kmそこそこで走っても問題ない感じだったので、2度目のフルマラソンは思い切って5’00/km位で走ってみようと考えていました。

しかし本番当日、北海道にしては運悪く30℃前後の猛暑。

私は気温によるペース調整の必要性など知る由も無かったので、そのまま5’00/kmで巡航。

10kmで潰れました(笑)

【これがコツ!】夏場のマラソントレーニングの中で、気温が高い場合のペース設定表を記載しています。

同じようにレースでも気温によって、涼しい時に走れるペースより少し遅いペースで走る事が非常に重要になります。

これを守らないと、レース終盤での地獄巡り(笑)、下手したらリタイアとなってしまいます。

日差しの強い25℃前後の気温という状況で、自分はどれ位のペースなら無理なく長い距離を走れるのか、練習でしっかり見極めておくことが完走への近道です。

2.補給・給水・暑さ対策

いくら正しいペース設定で巡航していも、補給や給水・暑さ対策が万全でないとゴールまでたどり着けません。

夏のレースは発汗が多く、ミネラルが失われて脱水や脚の攣り(つり)が顕著になりやすいです。

補給

北海道マラソンのエイドでは、補給食がさほど充実していません。

20km、27.1km、30kmに補給食が用意されていますが、その他に大会が用意するエイド食はありません。

必要であれば、自分で用意する必要があります。

私はいつもアミノバイタル パーフェクトエネルギー 130gを2~3個持って、都度補給。

あとは20kmと30kmのエイドでスイカやバームクーヘンなどを補給しつつ、後半は施設エイドを出してくださってる方もいるので、コーラを頂いたりしています。

給水

北海道マラソンでは、スポーツドリンクは概ね5kmごと、水は2~3kmごとに用意されています。

喉が乾いてからでは遅いですので、道中での給水は頻度多め・1回の給水量は少なめで積極的に取っていきます。

給水は頻度多め、量は少なめが基本。

1回1回の給水量が多すぎると胃の中で水分が消化されずに残ってしまい、気持ち悪くなったり嘔吐の原因になりますので注意してください。

水が染み込んだスポンジが提供されているエイドや、水が提供されているエイドでは飲むだけじゃなく、頭や首・脚などに水をかけて身体を冷やす事を忘れないでくださいね。

その際、シューズに水がかかってしまって濡れると、豆などのトラブルにつながりやすいので要注意ですよ。

暑さ対策

暑さ対策をどうするかは人それぞれ。

基本的な準備としては以下の通り。

1.キャップ

日差しが強いと予想される場合、通常のランニングキャップやサンバイザーを装着している人も多いですが、北海道マラソンではキャップの後にヒラヒラを付けたランナーも結構見受けられます。

こういうやつです。

首の後ろを隠してくれて、日焼けを防げるので効果的です。

2.サングラス

サングラスを装着する最大のメリットは、目への紫外線カット。目も日焼けします。

紫外線カットだけを目的にする場合は紫外線を何%カットするのかの数値を見れば良いですが、真夏の眩しい日差しも抑えたいですので、可視光線透過率も気にしたいところです。

可視光線透過率はレンズの色が暗ければ透過率も高いですので、装着時の風景も暗くなります。

最近は1500円のユニクロ・スポーツサングラスでさえ紫外線99%カットです。

特にこだわりがなければ、ユニクロでゲットすれば良いでしょう。

なかなか良い装着感でしたよ。

出典:ユニクロ公式オンラインサイト

見た目もこだわりたい!という方であれば、オススメはもちろんオークリー。

その中でもオークリー レーダーロックパスの歪みのないクリアな見え方と優れたフィット感、装着感は、全くストレスを感じる事なく走りに集中出来ます。

ランニングであれば、レンズは”+Red Iridium Vented”がオススメ。

3.日焼け止め

頭や腕・肩・首などを露出する事によって日焼け・火傷(ヤケド)が進行し、体力が失われます。

「ヤケド?大げさでしょ!」

と思うかもしれませんが、日陰の少ない北海道マラソンで5時間も炎天下で走り続けていると、本当にヤケドのように皮がめくれてしまったりします。

真夏だからこそ、防寒アイテム的な位置づけに感じるカーフスリーブを日焼け防止のために装着する方さえいます。

夏のレースで日焼けをしないように考える事は、出来るだけ体力を温存してゴールまで持たせる大事な工夫にほかなりません。

日焼け止めで最も効果的なのは、日焼け止めクリームですよね。

私はいつも汗をかいても落ちにくいアネッサ パーフェクトUV スキンケアミルクを使っています。

ガッチリ塗れば、走った後もヒリヒリしたり「あ~焼けちゃったな」と思う事は皆無です。

メリットは石鹸で落ちること。

デメリットは、つい汗をタオルやTシャツで”グィッ”と拭いてしまうと落ちてしまう事でしょうか。

「絶対落ちないやつが良い!」

という場合はアグレッシブデザイン 日焼け止め Top Athlete Sun Protect “Fighter”がオススメ。

今年参加した野辺山100kmで仲間が持っていたのを使わせて頂きましたが、全く日焼けしませんでした。

アネッサよりも少しオイリーな感じはありますが、使用感は良好。

トライアスロン選手も使う最強の日焼け止め。

デメリットは、使用後に水で洗うだけでは落ちないので、クレンジングや専用のクレンジングオイルを使う必要がある事でしょうか。

4.冷たいものを持参

あとはもう人それぞれの好みなのですが、

1.コンビニなどで販売されている、凍ったスポーツドリンクなどをランニングポーチに入れて、都度冷たいドリンクを給水する。

2.冷却シートを持っていく。

3.叩けば冷える! 瞬間冷却剤を持っていく。

みんなそれぞれ自分がレースを上手に乗り切るための工夫を凝らして、レースに臨んでいるようです。

3.暑熱順化は効果的なのか

暑い中で走るための準備は必要

「夏のマラソンといえば暑熱順化だろう!」

と思われる方もいらっしゃるでしょう。

暑さにはとにかく”慣れ”が必要だという事で、炎天下の中をひたすらロング走して暑さに強くなろうと頑張る市民ランナーの方、特に北海道マラソン前は、よく見かけます。

人間の身体は1週間~2週間ほど暑い中で練習を積む事で、暑さに順応して高温下での走力が向上すると言われています。

※暑さに慣れる暑熱順化の期間については、個人差があります。

それどころか、暑熱順化した身体は暑い場所でも速くなりますが、涼しい場所で走った場合でも、暑熱順化する前より速く走れるようになる、という論文もある位、ちょっと魅力的です^^;

暑熱馴化(暑熱順化) 【 heat acclimatization 】

暑さに対して、日にちを追うごとに身体が適応していくこと。具体的には、運動中の心拍数、体温、汗中塩(塩化ナトリウム)が減少し、逆に汗腺の発汗能力が高まって、汗の量が増加する。また代謝量、乳酸値も暑熱馴化によって減少し、筋グリコーゲンの利用量に影響を及ぼす。これにより熱中症などの熱障害のリスク、暑さによるパフォーマンスの低下を抑えることができる。初夏の頃など、急に暑くなる時期に熱中症にかかる人が多く出るのは、この暑熱馴化がまだできていないためである。1週間~10日ほどで身体はほとんど馴化されると言われている。

暑熱馴化(暑熱順化) - RUNNET - 日本最大級!走る仲間のランニングポータル

しかし、個人的なランナーとしての感覚で言えば、2~3日炎天下で1~2時間ジョグすれば、暑い中で走るための準備は出来るような気がしています。

では暑さに慣れた後、暑さに”強くなる”のは可能かどうか。

暑熱順化を超えて、暑さに”強くなる”ことは出来るのか

こんなお話をご存知でしょうか。

現在、マラソン解説で小ネタの宝庫・ランナーの個人情報について詳しすぎるとして有名な増田明美さん。

彼女は女子マラソンがオリンピックで初めて正式採用された、1984年のロサンゼルスオリンピックでマラソン日本代表になりました。

オリンピックの開催は8月。

猛暑の中でフルマラソンを走る事が想定されたので、陸連は代表選手たちに、暑い場所での過酷な練習を課す事になりました。

「暑い場所で徹底的に走り込む」という陸連の方針で、増田はニューカレドニアや沖縄・宮古島で行なわれた調整合宿に参加した。35度を超える暑さのなかで40km、ときには50kmの距離を走りこんだが、食事制限を続けていた20歳の体は、暑さに慣れる前に激しく消耗してしまう。

Number Web

結局本番前に疲れ切ってしまった増田さんは、ロス五輪ではわずか16kmでリタイア。

暑い中で練習する事で暑熱順化して暑さに順応する事はあっても、炎天下で走りまくる事で暑さに恐ろしく強くなる、というのは実業団選手にとっても難しい事。

ましてや私たち市民ランナーレベルであれば、なおさら。

元々暑さに非常に強いランナーもいれば、暑さがとても苦手なランナーもいます。

これはほぼ先天的なもの。いわゆる”天性”なので、やむを得ないんです。

暑さに弱いランナーが猛暑の中でロング走をすると、いつもに比べて非常に疲れますよね。

何とか走り終わっても強い頭痛がしたり、脱水症状でグッタリ…という事もあるでしょう。

暑さに激弱な私は夏場にフラフラ…しょっちゅうです^^;

暑熱順化の結論

POINT

1.北海道マラソンのような高温下でのレースで自分の実力を全て発揮したい!という場合には、ある程度の暑熱順化が必要であり、暑さ慣れする練習が大事なのは確か。

2.暑熱順化に必要な日数、医学的には1~2週間というのが通説ですが、感覚的には2~3日ほど日中に走れば暑さ慣れはする。

3.そこから先は先天的な能力によるので、無理は禁物。涼しい朝・晩に練習しよう^^;

なお暑熱順化された身体であっても、暑さの刺激が6日間ほど無いと徐々に元通りの身体になるようですorz

9+
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コメント

  1. アバター 三由希 より:

    まさに、今年北海道マラソンを走る私にとって大変参考になる記事をありがとうございます❗
    今年は早くから暑いので、暑さに負けじと慎重にレースに挑んで行きたいと思います。げんさんも、頑張ってください(^^)

    0
    • アバター げん より:

      三由希さん、コメントを頂き、ありがとうございます(*´∇`*)
      そう仰って頂ける方が一人でもいてくださって嬉しいです♪
      ホント、今年は早くから暑いですよね~。北海道も連日、この時期にしてはとても暑く、明日のフルマラソンも大変そうです^^;
      私もサロマ100km・大雪山ウルトラトレイル・ハセツネカップとビッグレースが続きますので、練習に励んで頑張ります♪ ありがとうございます!

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