さが桜マラソン2019 レースレポ下【なぜ終盤にゾーンに入った】

さが桜マラソン2019のレースレポ「下」です。

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さが桜マラソン、初参戦してきました! 雪の降る札幌から桜の開花した佐賀へ、ワクワクしながらの参加♪ さが桜マラソン201...

さが桜マラソン レース記 後半

【前半のおさらい】

序盤3km地点から大汗かいて、非常に苦しい展開。

息が苦しく脚が重い。42km走るなんてムリゲー(;´Д`)=3

とてもゴールまで”もたない”と感じ、何としても30kmまでは到達したい!そんな気持ちだけで、どうにか20kmまではサブ3ペーサーに付き、集団で走ってきました。

20km~25km

21分16秒(4’13,4’10,4’13,4’16,4’11)

ハーフの通過タイム:1時間28分52秒

さが桜マラソンのコースは、おおむねフラット。

とはいえ、全くアップダウンが無いと言うわけではありません。

たまにやってくる登り坂で、集団から遅れがちになる。下りで追いつく。

そんな事を繰り返しながら、どうにか集団の後方に付く。

給水を取る時は水分を補給する度にゼェハァなって、集団から離れがちになる。何度か頑張って追いつく。

追いつくために力を使う。

こうなってくると、いよいよ集団から離れてしまう事も現実味を帯びてきます。

それでも

「あと数kmだ。30kmまでこのペースでたどり着ければ、今日の自分の目標は達成なんだ」

と自らを鼓舞して踏ん張った。

ハーフの通過は1時間28分52秒。今までサブ3を達成してきた、どのレースより遅い通過。

一番苦労した初サブ3の時でも1時間28分30秒。でもそんな事はどうでも良かった。とにかくゴールまで辿り着こうとしてなかったんだから。

25kmちょい手前。

吉野ケ里歴史公園に入って、黄色い菜の花が綺麗な場所を走った。

応援の方々が大勢いる。

「うわー!集団大きい!」

「大勢の人がいる!」

「サブ3目指して頑張れ!」

そんな声援に

「ありがとう!」

「頑張ります!」

などと応えた。すると、少し元気になってきた。あえて積極的に返事をして、パワーをもらおうとしていました。

すると、なんだか本当に楽になってきた。

気がついたら巡航しているペースがジョグのような感覚になりはじめたのです。

25km~30km

21分28秒(4’12,4’20,4’20,4’14,4’20)

あれ…これって…いつもの自動巡航モード?ゾーンに入った?凄く走るのが楽な状態になってる!」

信じられない事に、いつも6km~8km位から25km位まで続く事が多い、セカンドウインド的な、身体がとっても楽になってジョグしてるような感覚になる状態に、ここでなった!

「…なにこれ!?スピ練してないからスピードに対応するのに時間がかかった?ウルトラ練で距離踏んでるから、スイッチ入るのが遅かったとか?わっかんねー。」

少しパニック^^;

マラソンは奥が深く、人間の身体の不思議もまた、奥が深い。

頑張ってると、良い事が起こるときもあるんだな。

加えて25kmを過ぎてから、サブ3ペーサーが数秒/kmほどペースを緩めてくれている。明らかにゆっくりになったと分かる。ペーサー達は何も言わない。でも

「これは…おそらく25kmまでに少しずつ貯めてきた貯金を使って僅かずつペースダウンさせ、付いてきた人たちの集団まるごと秒差でサブ3達成させる、ペーサーにとっては難易度の高いプランだ」

一応フルのペーサーを何度かやった事があるので、すぐに理解しました。

このプラン、ペーサーとしての難易度は非常に高いですが、目標達成にギリギリな走力者にとっては大変に付いていきやすい、神ペースなんです。

実際、今回ゴールまで一緒に走ったランナーは非常に多かった。

だって、逆に言えば秒差でサブ3を逃すような事になる可能性すらある、怖いプランなんですよ。1万人規模のレースで公式ペーサーが最後に間に合わないからと猛然とペースアップしたり、なんと3時間を過ぎてしまった!…そんな事をしたら大クレームです。

だからペーサーとしては少し速めに、目標タイムに2~3分程度の余裕を持って巡航する事も比較的多いのですが、今回のサブ3ペーサーは違いました。

これこそ公認ペーサーにふさわしい、プロのお仕事だ^^;

30km~35km

21分31秒(4’14,4’18,4’15,4’22,4’16)

ここまで走れば御の字、と思っていた30km地点。

まさか楽に通過出来るとは思ってもいませんでした。

これはチャンスだ。

身体の状態は、信じられない事に余裕があるようになった。

しかも、ペーサーが少しペースを落として、ゆっくり巡航してくれている。

32km地点。余裕がある。ペースを4’10/kmに戻して集団を離れようか、そのまま集団で楽に行こうか迷った。

迷ったけど、思いとどまった。

まだあと10kmある。

ここから5秒~10秒/km速く走って頑張ったところで、ゴールタイムの差は1分や2分。

PB狙うならまだしも、数分や数秒の欲を出したばかりに最終盤で疲れ切って、今日考えられる最高の結果であるサブ3達成を逃してはいけない。

今日は1秒でも良いから3時間を切れば良いんだ。

ペーサーと共に最後まで行く事を決めた。

35km~40km

21分31秒(4’21,4’19,4’19,4’12,4’15)

37km辺りで相当疲れてきました。集団から無理して飛び出さないで良かった(笑)

ここからは、いつものフルマラソンと同じように必死で頑張るような状態。

集団にいる他のランナーの息遣いも相当苦しくなっている様子が伺える。

それを察してか、ペーサーから

「ラスト頑張りましょう!ここまできたら、サブ3しないともったいない!!あと20分の我慢!」

そんな励ましにも元気付けられながら、どうにか40km地点。

40km地点の通過タイム、2時間49分58秒を見てサブ3を確信。

何度か経験してる、40km地点で残り10分。

ラスト2.195kmを10分ある状態なら4’33/km平均でサブ3。よほど撃沈していない限り、もう大丈夫だ。

40km~ゴール

9分45秒(4’13,4’22,1’10)

最後の1km位はペースアップするか!と思い少しスピードアップしましたが、すぐに攣りそうになった^^;

ここで攣ったら終わりなので、そろそろと走る事に。

競技場に入ってからはビクトリロード。

1周をゆっくりと味わいながらゴール(^^)

最後はゴール前で20秒ほど止まって、写真を撮影する余裕もありました。

でも撮影に夢中になりすぎて、危うくサブ3逃すとこだった…

上の写真を撮影した後に「あ!やべっ!」ってなって、急いでゴールに入った^^;

2時間59分43秒(4’15/km)

前半:1時間28分52秒

後半:1時間30分51秒

ゴール後

ゴールしてすぐ、サブ3ペーサーだったお二人と握手をしながら、御礼をさせて頂きました。

記念の写真撮影にも応じてくれて、感謝m(_ _)m

素晴らしいペースメイクや道中のアドバイスぶりに感銘を受け、失礼ながらペースメーカーのお一人に

「お二人は、いかほどでフルマラソンを走るのでしょうか…」

とお伺いしたところ、

「私は2時間40分台です。もう1人の方のベストは2時間20分台ですよ」

と聞き、おったまげ~(ノラ)

そりゃ、凄いはずだわ。見事なペースメイクでしたm(_ _)m

その後は、佐賀のいちごや牛乳・お菓子やお餅、様々なおもてなしを受けて

「素晴らしい大会だ~」

と、改めて感動。有料でローストビーフ丼やジェラードも食べて大満足♪

 

 

さて、会場から佐賀駅行きの無料シャトルバスに乗って帰ろうかな~と思い、バスに乗り込んだところ…

 

 

足元にも上にも、子供たちの絵や飾り付けがしてある!

レース中もボランティアの学生さんたちが一生懸命エイドで働いていたし、ゴールしてからもたくさん声をかけてもらいました。

そして着替えをする会場には、小学生が書いた激励の絵がたくさん飾られており、帰りのバスの中まで…

おもてなし感が満載のさが桜マラソン、最後まで良い気分でした。

来年も是非参加したい!って心から思えるマラソン大会って、私はさほど多くないのですが、佐賀はとても良かった。また参加したいな。

その夜は、もちろんラン友さんとアフターでかんぱ~い(*´∇`*) 佐賀牛も食べたよ♪

 

まとめ

今回、フルマラソンの半分を過ぎてから楽になるという経験を初めてしました。

これが何だったのかは、正確には分かりません。

ウルトラマラソンにはよくあるんですけどね。脚が無くなって潰れてからの回復は元より、水分摂取過多、ハンガーノックなどによる不調からの「復活」っていうヤツが。

でもフルマラソンでは、あまり聞きません。ホント、何だったんだろう^^;

・15km地点から摂取し始めたゼリーが超効いたとか?うーん

・ハーフ過ぎで食べたエイドのイチゴが良かった?いやいや

・少しずつゴールまでの距離が短くなってきて、メンタル的に良い状態になってきた?それは多少あるかも

・応援で元気になった?それも否定できないですが…

ウルトラマラソンの練習として距離を踏んでいたおかげか、下半身筋トレに励んでいたおかげか、終盤でも脚はさほどキツくならなかったのが大きかった。いくら余裕があっても、脚だけダメになる事もありますからね。

そう思うと、やはり…

久しく走っていない4’10/kmというスピードのペース走。慣れるのに時間がかかった

これなのかな。

最後に4’10/km以上のスピードで長い距離のペース走したのは、12月の防府読売マラソン(笑)

それ以来、閾値走やインターバルはちょいちょいやってたけど、ミドルやロングのペース走は一切やってませんでした。

疲労残りで序盤から脚が重いというのがあったのに最後まで大丈夫だったのは、小出監督の「重い脚を作りなさい」というのも、あながちアリなんだな、とも思いました。

脚が重いと道中すげーキツく感じるから自分は二度とやりたくないし、同じように後半から楽になるレースなんて、狙っても出来ません^^;

同じ道内ランナーの仲間(PB2時間49分)は、怪我であまり走り込めなかった事もあって、途中で脚が攣ってしまってました。

ジョグで脚を作る重要性。

土台がしっかりしていれば、確かにフルは終盤までペースダウンせずに走れる。

やっぱりある程度の「距離を踏む」というのは、フルマラソンにおいて大事な要素の1つなんでしょう。

その上で、スピードに対応する心肺を鍛え上げれば、速いペースでもあまりペースダウンせず、ゴールまで巡航出来る。

今回4’10/km前後のスピードで精一杯だったのは、スピード練習を積んでないから、やむを得ないところ。

秋のつくばに向けて、2時間50分を切るために歩むべき道のりが見えたような、今年のさが桜マラソンでした。

さが桜マラソンを走った皆さま、お疲れさまでした!

さが桜マラソンのスタッフの皆さま、力を頂きました!

そして、応援ナビなどで応援してくれた皆さま、ありがとうございました!

フルマラソンのための、個別練習メニュー(トレーニングプラン)作成します!

★ご案内★(2022年10月16日更新)
ありがたい事に大…

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コメント

  1. SOJI より:

    げんさん、レースレポ、楽しく拝見させて頂きました。

    さが桜マラソンは元々桜が満開の4月1週目の開催だったのですが、気温が高くなり完走率が下がった為3月の開催に変更となり、九州のランナーからは「桜さかないマラソン」として有名な大会です。笑

    それでも例年暑いのですが、今回は本当に天候に恵まれて、過去最高のコンディションだったと思います。

    それと吉野ヶ里以降の持ち直した経緯、僕も毎年味わっています。
    それまでの見飽きた田舎道wから一気に風景が変わって、集中モードに入れるんですよね。僕も毎年吉野ヶ里まで我慢したら「そこから気分が変わる」と思って走っているんですよ。まぁ、抜ければまたひたすら田舎道なのですがw

    同じレースを楽しく走れて本当に良い思い出になりました。
    僕も自己ベストでシーズンを終えることが出来て記念になる大会でした。
    また来年もお待ちしています。北九州マラソンも良い大会なので是非!!

    • げん より:

      SOJIさん、こんばんは!レースレポを見てくださり、ありがとうございます(*^^*)

      なんと、九州のランナーさんの間では「桜さかないマラソン」として有名な大会なんですか!(笑) それは失礼しました^^;

      例年は暑いレースになるのですね。今年は特別、コンディションが良かったと…私は運が良かったですね。

      そして吉野ケ里以降の持ち直し、私だけじゃなかったとは!ww お恥ずかしい限りです^^;
      気分が変わりやすいポイントなのですね。勉強になりました。

      現地でお会い出来なかったのが心残りですが、同じレースを走れて光栄でした!
      PB達成、本当におめでとうございます!

      佐賀、本当に良いところですよね。
      また是非参加したい!!と思える大会でしたので、来年も様々な事情をクリアして参加出来たら嬉しいです♪