フルマラソン初心者が最初に出る大会を選ぶ4つのポイント!

初心者が完走しやすいフルマラソンのレース選びについて

初めてフルマラソンに挑戦する方にとって、どのようなレースを選ぶかというのは「どの程度練習をするか」と同じくらい重要かもしれません。

私、筆者は北海道札幌市に在住しているのですが、札幌在住のラン友(ランニング友達)が初めてフルマラソンを走るのに選びがちなのが、札幌で開催される「北海道マラソン」です。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、北海道マラソンは10,000人規模の都市型マラソン大会で華やかなのですが、8月末に開催される「真夏のマラソン」。

北海道とはいえ、レース中は気温が25℃以上になる時も多いコンディションの厳しいレース。

それにも関わらず、レース中の最後の関門(制限時間)は「41.6km地点を5時間5分で通過」というハードルの高い設定です。(41.6km地点の最後の関門を通過すれば、あとは時間がかかってもゴールまで行かせてくれます)

そんな北海道マラソンをフルマラソン初挑戦の舞台に選ぶのは難易度が高いので、できればやめた方が良いですよね。

「オレは(私は)そんな難しいレースほど燃える!」

という方は是非挑戦してほしいですが

「出来るだけ難易度が低く、初心者に優しい大会がいいな」

という方も多いのではないでしょうか。

初心者に優しいレースを選ぶためのポイントは以下の4つです。

レース選択のポイント♫
1.高低差が少ない

2.気温が10℃~20℃の間で走れる

3.制限時間が長い

4.運営がスムーズで楽しいレース

上から順番にご説明します。

1.高低差が少ない

出典:http://www.notojima.org/marathon

42.195kmもの距離を走るだけでも大変なのに、登り坂や下り坂が多いと一層フルマラソンは大変なものになります。

第一のポイントは、高低差(アップダウン)がなるべく少ない事です。

国内の主要なフルマラソンの獲得標高などをまとめた表を作りました。

上から順番に獲得標高の少ないレースとなっていますが、初めてフルマラソンに挑戦するのであれば、おそらく「自宅からレース会場が近い」大会を選ぶと思います。

検索窓にお住まいの都道府県名や近県の都道府県名も入れてみてください。東京都なら「東京」、大阪府なら「大阪」という具合に。レースを絞り込めます。

この中から、獲得標高の少ないレースがまずは候補です。

レース名獲得標高開催地制限時間開催(月)気温その他
東京マラソン8m東京7時間310℃以下公認
大阪国際女子11m大阪10~5℃公認
横浜マラソン31m神奈川6時間30分1020℃前後
福岡国際マラソン32m福岡2時間33分(40km)1215℃前後公認
おかやまマラソン35m岡山6時間1115℃前後公認
板橋Cityマラソン35m東京7時間315~20℃公認
神戸マラソン37m兵庫7時間1115~20℃公認
加古川マラソン37m兵庫5時間30分1210℃前後公認
新潟シティ39m新潟7時間1020℃前後公認
長野マラソン42m長野5時間415~20℃公認
いわて奥州きらめき42m岩手7時間525℃前後公認
湘南国際マラソン43m神奈川6時間30分1210~15℃
さが桜マラソン51m佐賀6時間30分315~20℃公認
東北・みやぎ復興44m宮城6時間30分1020℃前後公認
ぐんまマラソン51m群馬6時間1115~20℃公認
別海町パイロットマラソン53m北海道5時間20分915~20℃公認
別府大分毎日マラソン54m大分3時間20分(40km)20~5℃公認
防府読売マラソン63m山口4時間1210℃前後公認
国際青島太平洋70m宮崎6時間30分1210~15℃公認
長井マラソン73m山形6時間1015~20℃公認
とくしまマラソン75m徳島7時間315~20℃公認
世界遺産姫路城79m兵庫6時間210℃以下公認
つくばマラソン82m茨城6時間1110~15℃公認
北九州マラソン82m福岡6時間210℃以下公認
延岡西日本マラソン85m宮崎3時間30分(40km)210℃以下公認
富山マラソン89m富山7時間1015~20℃公認
金沢マラソン96m石川7時間1015~20℃公認
いわて盛岡シティ96m岩手6時間1015~20℃公認
しまだ大井川100m静岡7時間1015~20℃公認
静岡マラソン101m静岡5時間30分310℃前後公認
函館マラソン105m北海道5時間20分720~25℃公認
北海道マラソン107m北海道5時間820~25℃公認
佐倉朝日健康107m千葉6時間315℃前後公認
大田原マラソン108m栃木4時間1110℃前後公認
大阪マラソン110m大阪7時間210℃前後公認
黒部名水マラソン110m富山6時間520~25℃公認
勝田全国マラソン122m茨城6時間10~5℃公認
弘前・白神アップル135m青森6時間1020℃前後
福岡マラソン139m福岡7時間1115~20℃公認
松本マラソン141m長野5時間30分915~20℃公認
水戸黄門漫遊143m茨城6時間1015℃前後公認
熊本城マラソン144m熊本7時間210℃以下公認
そうじゃ吉備路144m岡山6時間210℃以下
松江城マラソン145m島根6時間1210~15℃
愛媛マラソン150m愛媛6時間210℃以下公認
鹿児島マラソン153m鹿児島7時間315~20℃公認
かすみがうら154m茨城6時間420℃前後公認
高知龍馬マラソン158m高知6時間210℃以下公認
京都マラソン159m京都6時間210℃以下公認
古河はなもも166m茨城6時間40分310~15℃
前橋・渋川シティ167m群馬6時間420~25℃公認
篠山ABCマラソン168m兵庫5時間10分315℃前後公認
福知山マラソン169m京都6時間1110~15℃公認
いわきサンシャイン183m福島6時間20~5℃公認
洞爺湖マラソン183m北海道5時間515℃前後公認
紀州口熊野マラソン184m和歌山6時間210℃前後公認
ちばアクアライン186m千葉6時間1020~25℃
名古屋ウィメンズ188m愛知6時間30分310~15℃公認
下関海響マラソン192m山口6時間1115~20℃公認
富士山マラソン204m山梨6時間1110℃前後公認
柏崎マラソン210m新潟5時間1015~20℃公認
いわて北上219m岩手6時間1020℃前後公認
千歳JAL国際マラソン220m北海道6時間615~20℃
鳥取マラソン224m鳥取6時間310~15℃公認
KIX泉州国際228m大阪5時間210℃以下公認
海部川風流241m徳島6時間210℃以下公認
オホーツク網走マラソン253m北海道6時間30分920℃前後
館山若潮マラソン254m千葉6時間15℃前後
田沢湖マラソン261m秋田5時間920~25℃公認
NAHAマラソン265m沖縄6時間15分1225℃前後公認
仏の里くにさき・とみくじ267m大分7時間1115℃前後公認
石垣島マラソン290m沖縄6時間30分120℃前後
掛川・新茶マラソン308m静岡6時間420~25℃
大町アルプス317m長野6時間10分1010~15℃公認
おきなわマラソン320m沖縄6時間15分220℃前後公認
加賀温泉郷429m石川6時間420~25℃公認
あいの土山332m滋賀5時間1115℃前後公認
奈良マラソン353m奈良6時間1210℃前後公認
能登和倉万葉の里387m石川7時間310℃前後公認
ヨロンマラソン397m鹿児島7時間325℃前後公認
いぶすき菜の花マラソン416m鹿児島8時間110℃前後
いびがわマラソン480m岐阜5時間30分1115℃前後公認
榛名湖マラソン569m群馬6時間915~20℃公認

2.気温が10℃~20℃の間で走れる

フルマラソンを走る上で、速いランナーが記録を狙う上で大事にしているのが「気温」です。

諸説ありますが、一般的には気温が5℃~15℃位が走るのに適切であると言われます。

「僕は(私は)速いタイムなど狙わないから大丈夫」

と思うかもしれません。

しかし、気温が20℃以上のマラソン大会を走るとどうなりやすいか。

気温20℃以上でフルマラソンを走るリスク

気温が20℃以上で快晴であるようなコンディションになると、ゆっくり走っていても心拍が上がり息が切れ、日差しによる日焼けで体力が奪われて疲労度が急激に高まります。

疲労度が高まるという事は、序盤~中盤で身体が限界を迎えてしまい、リタイアする事になってしまったり、リタイアしなくても終盤非常に苦しい思いをする事になります。

加えて気温が高いと発汗が多くなり、体内の塩分やミネラルが不足して脚がつったり、熱中症や脱水症状になってしまう可能性も大きくなります。

気温10℃以下でフルマラソンを走るリスク

逆に気温が10℃以下の場合。これは速い人が走るのには良くても、完走を狙うのであれば気温一桁は少し寒いかもしれません。

膝や足首などの関節や筋肉を痛めやすいのも、気温が低い時です。

レースの終盤で疲労が大きくなった時、歩いたり止まったりせざるを得なくなった時、急に寒くなって低体温症になったりするリスクもあります。

従って、気温は10℃~20℃が適切です。

第二のポイントは気温が10℃~20℃の間で走れるレースを選ぶ、という事です。

高低差が少ないレースの中から、さらに気温が10℃~20℃で走れそうなレースを絞り込んでいきます。



3.制限時間が長い

フルマラソンを走る上で「制限時間が長い」というのは、思ってもみなかったトラブルに見舞われた時、あなたの助けになります。

「1km7分で行けば良いから、単純に42.195km走るのに5時間あれば充分だ」

(1kmを7分05秒平均で走れば、4時間59分でゴール出来ます)

と考えるのは、思いとどまってください^^;

フルマラソンで最後までペースを維持して移動し続けるのは至難の技です。

道中では必ず疲れてペースダウンしたり、止まりたくなったり、脚やその他の部分が痛くなったりと、難しい場面が訪れます。

そういう時にレースを続ける気力があっても、制限時間が短ければ「関門」という壁に阻まれてゴールまで到達出来ずに強制リタイアです。

第三のポイントは制限時間が長いレースを選ぶ、という事です。

国内の主要なフルマラソンで一番制限時間が長いのは、鹿児島県で行われる「いぶすき菜の花マラソン(ブログ内のレース紹介記事へリンク)」で、8時間です。

しかし、このレースはアップダウンが多く国内屈指の難コースでもありますので、挑戦するのであれば相応の練習量と覚悟が必要になるでしょう。

制限時間として設定されているリミットの多くは5時間~7時間。

制限時間が6時間以上のレースを選択するのが、比較的安心でしょう。

※参考:制限時間別の推奨ペースについて

制限時間5時間

5時間でフルマラソンを走るのに必要な平均ペースは

7分06秒/km

6分/km~6分30秒/kmで余裕を持って終盤まで進める練習が出来ていれば、5時間制限(4時間台でのゴール)でも比較的安心してゴールまでたどり着けるでしょう。

制限時間6時間

6時間でフルマラソンを走るのに必要な平均ペースは

8分30秒/km

初心者の方でも練習を積んで本番に臨む頃には7分~7分30秒/kmくらいでは走れるようになっていると思いますので、道中歩いたり止まったりすることを考慮しても6時間以内でのゴールは、割と現実的です。

大きなトラブルなく7分30秒/km平均でゴールまでたどり着ければ、5時間16分でゴールです。

制限時間7時間

7時間でフルマラソンを走るのに必要な平均ペースは

9分57秒/km

キロ10分は成人の早歩きの速度。

7時間あれば、仮に7分/kmほどで走っていて、終盤大きなトラブルがあっても、何とかゴールにたどり着ける可能性は大きくなります。

制限時間は長い方が安心ですが出場出来るレースの中からの選択ですので、他の要素(自宅から近くの大会で参加しやすい等)も加味しながら考えてください。

4.運営がスムーズで楽しいレース

大会の運営・ランナーに対するおもてなしの良さ・途切れない沿道の応援・レースの華やかさなども、せっかくの初フルマラソンですから良いものを選びたいですよね。

1万人以上のランナーが参加する、代表的な大会だと「東京マラソン」や「大阪マラソン」などの規模都市マラソンは、前日のプレイベントからレース当日まで非常に楽しめるレースです。

また、初開催から30回(30年)を数える「さが桜マラソン」のように歴史と伝統のある大会は、回数を重ねる毎に改善を積み上げていますので、運営のスムーズさやおもてなしが大変充実した良い大会である事が多いです。

第四のポイントは運営がスムーズで楽しいレース、という事です。

各大会を走ったランナーが様々な完走を寄せるサイトがありますので、候補に上がったレースがどのような評価になっているか確認すると、より初マラソンに挑戦する大会に相応しいか判断出来ると思います。

ランネットの大会レポ(画像をクリックするとランネットのサイトに移動します)



まとめ

フルマラソン初心者が最初に出る大会を選ぶ4つのポイント、しっかり抑えられたでしょうか。

高低差が少なく気温などのコンディションも良い、初心者に優しいオススメのレースをご紹介した記事も書いていますので、よろしかったらご覧ください。

フルマラソンでアップダウンが多いレースや風景が美しいレースもファンランで走れば本当に楽しいのですが、「ガチでタイムを獲りにいく」とい...

ご紹介した4つのポイント以外にも

・自宅から近いこと

・景色が綺麗で楽しめること

・応援してくれる知り合いがいる大会

そんな基準で大会を選ぶのも、もちろんOKだと思います。

初フルマラソンは人生で一度きりです。

自分にとって最高のレースを選び、笑顔でゴールまで楽しめますように!

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ありがたい事に大…

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コメント

  1. naga より:

    はじめまして。札幌に住む30代半ばの会社員です
    (こころーど走っているようなので結構ご近所さんかも!!)
    どの記事も大変参考になり、いつも楽しみに読ませて頂いております。
    私は昨年の秋頃から練習を始めサブ4を目指しているのですが、まさに北海道マラソンで初エントリーしてしまいました(笑)
    仕事や家計の都合上、遠征はできないので道マラで頑張りたいと思います!

    P.S
    私も人見知り、小心者ですが、もしお見かけした際には頑張ってお声をかけさせていただこうと思いますので、その際はよろしくお願いいたします(^o^)

    • げん より:

      nagaさん、はじめまして!コメントを頂き、ありがとうございます(*^^*)

      こころーど!ローカルワードに気持ちが和みます♪ 凄くご近所さんですね。お会いした事もあるかもしれません。

      nagaさんは昨年の秋頃から練習を始めて、サブ4を狙っておられるのですか!
      しかし北海道マラソンを初フルの舞台に選ぶとは、札幌在住ランナーが陥るワナに!(笑)
      でも仰る通り、様々な事情で自宅から近い場所で開催されるマラソン大会を選ぶランナーが一般的ですよね。

      サブ4を目指すほどのスピードをお持ちであれば、5時間そこそこの制限時間である北海道マラソンであっても完走の可能性は高いと思います。
      序盤飛ばしすぎて、よっぽど撃沈しなければ^^;

      私のラン友で、初マラソン前からサブ3.15ほどのスピードを持っていたランナーがいました。
      初フルの舞台を北海道マラソンにして練習を積み本番に臨みましたが、レースでは終盤大撃沈。4時間オーバーでのゴールとなりました。
      狙ってたタイムより1時間ほど遅いゴール。

      彼はその後、涼しいレースを中心にあっという間にサブ3ランナーになりましたが、暑いレースで撃沈すると、あっという間に30分~1時間のタイムロスをしてしまいます。
      暑い時期になったら練習のロング走などで、暑くても終盤までペースダウンしないような自分にとっての「適切なペース」を理解して本番に臨むのが超重要です。

      あと4ヶ月半ほどある本番まで、練習頑張ってください!

      お見かけ頂きましたら、是非お声かけくださいね。
      お声かけ頂いた際に私が挙動不審にならないように(笑)nagaさんのお名前、しっかり心に留めておきます(*´∇`*)