本命レース1ヶ月前にフルマラソンのレース。どう走るべき?【読者からの質問3】

今回のご質問は、本命レースの1ヶ月前に走るフルマラソンのレースをどう走るか、についてです。

一般的にはレース3週間前に仕上げの30km走をするランナーが多いと思いますが、中にはレースの1ヶ月前に40kmを走る方もいらっしゃいますよね。

その1ヶ月前の時期にレースを入れている場合。

本命レースに向けた練習として、ある程度の力を入れて走った方が良いのか、ファンランした方が良いのか、それとも1ヶ月前のレースも全力で走った方が走力がアップして本番に臨めるのか。

ランナーそれぞれの走力や身体の強さによるところでもありますが、悩ましいところです。

本命レース1ヶ月前にフルマラソン。どう走るべき?

読者からのメール内容

こんにちは!

げんさん初めまして、私は札幌在住ランナーRと申します。

先週、げんさんの「ハシルコト」ブログを偶然発見してからというもの、暇さえあれば読ませて頂いております。どの記事もとても参考になります!凄いです!面白いです!

2009年~2015年までは年間600㎞~1000㎞と周囲からもなんちゃってランナーと言われてましたが(笑)

2016年にサロマ100㎞挑戦をきっかけにロング走中心の練習にした結果、飛躍的にタイムが伸び、秋にはサブ3:10を達成。

…その後見事に伸び悩んでおります(苦笑)

げんさんのサブ3:05の重要性の記事を読んで、本当にその通りだと耳が痛いです。

3時間10分を切って、3時間7~8分ほどで走ると、周りのラン友も 「次はサブスリーだね!」 なんて声をかけてくれる人が増...

前置きが長くなりました(すいません!)

質問があります、私は来る板橋Cityマラソンを本命レースとしてここ最近自分なりに頑張っています。

ですが2月17日京都マラソンも参加予定となっており、本命レースの1か月前のフルマラソンのレースをどう走るか悩んでいます。

げんさんはテーパリング、疲労抜きの重要性をいつもアドバイスされていますし、自分もあまり身体が強い方ではないので、本命レースに疲労を残したくありません。

・力試しで突っ込む?
・ペースを抑えて後半ビルドアップする?
・少し抑えたP走にする?
・LSD(ファンラン)にする?

げんさんならどう考えるのか、もしお時間ある時にご返答いただければ嬉しいです。

レースを練習の代わりにするための注意点

Rさん、はじめまして!

「ハシルコト」を運営しています、げんと申します。

偶然ブログを発見して頂き、そして少しでも参考になっているのであれば嬉しく思います♪

2016年から本格的にマラソン練習を始めて一気にサロマ完走、フルでもあっという間に3時間10分切りを達成されているのですね。

私とは遥かにポテンシャルが違うと感じます^^;

私のブログなどお役立ちになるのか疑問なほどの走力で恐縮です。

さて、ご質問の件です。

3月17日に板橋Cityマラソンが控えており、そしてその前、2月17日に京都マラソン…あ、私も走ります^^;

本命レース1ヶ月前の京都マラソンをどういう位置づけにするか。悩ましいところですね、分かります。

レース1ヶ月前なら40km走を実施しても大丈夫だと言われていますし、レース3週間前でも35km走までなら本番に疲労は残らないというのが通例です。

お仲間でもそういう練習を実施している方、いらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、私の個人的な実感としては…レースと練習は別物だと思っています。

なぜなら…

1.練習なら疲労感や違和感を感じたら途中でやめる事が出来ますが、本番は何があってもついゴールまで頑張ってしまいがち

2.本番は練習よりも速いペースで長い距離を巡航出来る代わりに、受けるダメージも大きく、疲労抜きに時間がかかる

また、レース中には何も感じなかったから普通にゴールしたのに、レース後に強い疲労・違和感・痛みを感じてしまう事もあります。

そんな事態になり、本番のレースに万全で臨めなくなるのが一番怖いと思いますし、充分ありえます。

42.195km全行程をそれなりのペースで走り切るリスクは、考えてるより高いと思っていた方が良いと思います。

身体が強い方ではないとのことであれば、ダメージを受けないファンラン的な走り方をするべきだと、おそらく薄っすらと考えてはおられるとは思います。

でも折角のフルマラソンだから板橋対策もしたい…そんな気持ちもあるからご質問を頂いたのだと感じます。

レースを効果的な練習にするための心得

結論として、頂いた4つのプランについてですが

1.力試しで突っ込む?
2.ペースを抑えて後半ビルドアップする?
3.少し抑えたP走にする?
4.LSD(ファンラン)にする?

【1】力試しで突っ込む

そうすると42.195kmを行けるところまで、限界まで頑張りすぎてしまって、疲労と怪我のリスクが高いと思います。

【2】ペースを抑えて後半ビルドアップ

前半抑えるとはいえ、42.195kmを最後まで頑張る事になり、疲労残りが不安です。

【3】少し抑えたP走

上記2つより良いと思いますが、ペースにもよると思います。Rさんの走力的にサブ3.5程度のペースであれば、さほど心配ないかな、と思います。キロ5ですね。

【4】LSD

疲労の点から考えれば最高です(笑)。

でも板橋に向けての練習効果としては薄いので、ご納得頂けないのでは。

頑張るのは練習で、京都は楽しむ!というお気持ちであれば、42kmLSDで良いと思います。

という事で、LSD以外で私の独断と偏見により考えるオススメは…

【1】板橋前、最後のレースペース走

板橋への最後のロング走として、板橋で予定しているレースペースで30kmや35km(ないしはご自身で決めた距離)を走ってみる。

予定の距離に到達したら、必ず一度止まってしばらくレスト。

補給と給水・ストレッチをしっかりして、「練習でもこのタイムだったぜ~」とジョグノやSNSで報告したい気持ち(笑)をしっかり消すためです。

その後に残りの距離を長めのダウンジョグとして、筋肉をほぐすように、ごくゆっくり走る。

途中で違和感や痛み、また、撃沈しそうになったら粘らず、疲労とダメージを過大に抱えないように注意です。

何かあったら潔くDNFする気持ちを持ってスタートするのも大事です。

この走り方であれば、板橋までの1ヶ月で疲労は残りづらいはずです。

【2】レースペースより速めのペースでハーフまで走る

ハーフのPBを狙うようなペースで、ハーフ地点まで巡航+残りのハーフはEペース、というのも良いスピード持久力を養成する練習&疲労を残し過ぎないでしょう。

この練習であれば、翌週の本番3週間前にレースペースの30km走も可能だと思います。

でも、もしかしたら走力が上がっていて、ハーフPBのペースでも

「あれ!ひょっとして、オレこのペースでフルもいけるかも!?」

と、新しい自分の可能性に気付くかもしれません!(笑)

設定の距離に達したら、必ず止まってレスト。タイムを狙う気持ちを消さないと、レースの雰囲気に飲まれ、そのまま頑張ってしまう可能性があります。

あまりに余裕度が高く

「板橋は捨てた!オレは京都で超絶PBを出す!」

と、気持ちを切り替えた場合は別ですがw

もしそうなって頑張ったけど撃沈、多大なダメージを負って板橋も疲労残りになってしまって失敗…となっても、何卒自己責任でお願いします^^;

レースを練習に生かすとしたら、そんな感じでしょうか。

ご参考になりませんでしたら、申し訳ありません。

最終的にはRさんのご判断ですので、ご自身が思うように考えて京都を走ってくださいませ。

練習さえ間違えなければ、近い将来にサブ3される事は容易に想像出来ます。
頑張ってください!



まとめ

本番1ヶ月前にフルマラソンのレースを予定されているランナーにとって、1ヶ月前のレースは

疲労を残しすぎず、かつ練習効果が高い

というのが一番良いですよね。

「オレは1ヶ月あれば完全回復するからガチで行く。全然大丈夫だから。フルマラソンの為の最高の練習はフルマラソン!これでまた走力もアップしちゃうよ!」

という方もいらっしゃるでしょう。

でも本番1ヶ月前にガチでフルを走ったら、絶対芯に疲労は残ります。1ヶ月じゃ疲労は抜けきらないです。

たくさん走ってる方、あまり休まない方、レースの間隔が狭い方、レース前も走行距離や練習頻度をあまり落とさない方というのは、凄く強そうでスタミナもありそう。

でも本番の30kmや35km以降にペースダウンする人が意外と多いように思います。

ほとんど感じない、芯に残る疲労がフルの終盤に出てきてペースダウンしてるんですよ!

私はそれに気付くまでに、フルマラソン20レースかかりました(鈍感w)

「オレはスタミナが無いんだ…」

「練習不足なんだ…もっとロング走しなきゃ!」

とか思わないでください。

あなたに必要なのは、練習じゃなくて疲労抜きです。

本番1ヶ月前のフルマラソンは、ついつい頑張ってしまいがち。

強い疲労を残さないよう、予定のペース・距離で「練習終わり」という気持ちを強く持ってスタートするのが肝だと思います。

フルマラソンのための、個別練習メニュー(トレーニングプラン)作成します!

★ご案内★(2022年10月16日更新)
ありがたい事に大…

ブログをメールで購読

メールでブログ購読が出来ます♪

メールアドレスを記入して購読ボタンを押すことで、更新記事を逃さずメールで受信できます。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする