プロフィールの冒頭にも記載していますが、私が「ハシルコト」というブログを作り始めたのは、自分がマラソンを始めた頃「ラン友」と呼ばれる、ランニングをすでにやっている友人・先輩が全くおらず、誰にもマラソンに関する事を質問出来ないという状況を長らく過ごした経緯があった、という事が一つあります。
なので、私と同じく周りに「ラン友」がいない、あるいはマラソンの知識や経験を手軽に得たい、そんな市民ランナーの方に、自分が学んだり体験してきた事を伝える事で、少しでも役立つブログを作っていきたいと思って続けています。
そんな感じで、一個人の経験談に過ぎないブログでも、運営しているとご質問を頂く事があります。
様々な内容のお問い合わせを頂きますが、マラソンのタイム向上の意欲に燃えた方々からのご質問を頂くと、本当に嬉しい気持ちになります。
しかし、ブログの内容を自分に置き換えて練習メニューを組む時に生じる疑問点や不安な点がある場合「ブログの作者に問い合わせをしてみる」という事をされる方は少ないと思います。
おそらく分からない事があっても問い合わせする事なく、自己解決されている方が多いのではないでしょうか。
私もマラソンに関して、ブログを参考にした際に疑問が生じても問い合わせをしない人でした。シャイですので^^;
私に頂くご質問の中には、他のランナーの方々にも参考になるものが多くあると思います。
お問い合わせが中々出来ない方のためにも、ご質問のやり取りを公開するのは、少しでも市民ランナーの方々のお役立ちになるのではないかと考えましたので、ご紹介していきます。
なお、各記事の下に設置している「コメント欄」だと公開されるので質問しづらいと思いますが、プロフィールのページ下部にある「お問い合わせフォーム」からであれば非公開であり、私だけに直接ご質問内容が届きますので、お気軽にご質問ください。
ありがたい事に、徐々にご質問を頂く頻度も増えてきているため回答に少しお時間を頂く場合もございますが、マラソンの走力向上に関するご質問内容であれば、全てにお返事をさせて頂こうと思っています。
その際に「ご質問をブログの記事として使わせて頂いても良いですか?」と申し上げる場合がございますが、その際は許可を頂けましたら嬉しいです(*^^*)
では今回のご質問です。
レース2週間前からのスピード練習について
はじめまして。ランニングを初めて4年目、
げんさんのサイトは非常にためになります。
一点だけ質問させてください。
げんさんがもし上記のようなタイムで、
ご返信はいつでも結構ですので、
どうぞ宜しくお願いいたします。
Sさま
はじめまして!メッセージをくださり、ありがとうございます!
弊ブログが少しでもお役に立ってるのであれば幸いです。お褒めの言葉、感謝ですm(_ _)m
さて、ご質問の件です。
>げんさんがもし上記のようなタイムで、あと2週間でフルマラソン大会を控えているとき、練習でスピード走をどの程度取り入れますか?参考にしたいと考え、問い合わせてみました。
現在、走歴4年でフルのPBが3時間21分なのですね。
ハーフのベストは1時間33分46秒とのこと、VDOTの表から見るとVDOTは49ほど。
これまでしっかり練習を積んできているのであれば、あと2週間のテーパリングを上手にやっていけば、3時間20分切りは実現出来そうです。
スピードがない、スピード走を頑張りたいという事でしたが、昨年怪我をされているのですね。
であれば、あと2週間で本番!という場合は、刺激入れ程度のスピード練習のみ、疲労抜き中心で良いと思います。
上手にスピードの刺激+疲労抜きが決まった時は、自分でも驚くほどレースで走れますよ。
疲労抜きについては弊ブログのテーパリングの記事やレース1週間
Sさんの通常時に実施するポイント練習を存じ上げないのでアドバイスし辛いですが、例えば通常時の平日ポイント練習で
ジョグ3km+20分閾値走4.6km(4’20/km)+ジョグ3km
のような内容であれば、レース2週間前の週は通常時の60%前後に距離を落とすので
ジョグ2km+12分閾値走2.85km(4’20/km)+ジョグ2km
というように、強度(ペース)は落とさないで距離だけ落としていく感じです。
スピードに自信がないのであれば、今回の本番レースが終わって休養期間を設けてから、再び練習開始して本格的なスピード練習に取り組むと良いと思います。
怪我をしやすい方は、スピード練習を土の上や芝の上など、地面がやわらかい場所でやるのが鉄則です。私は身体が強くなるまで、スピード練習だけでは無く、通常のジョグやロング走も全て土の上でやっていました。
インターバルの創始者と言われ「ザトペック効果」で知られるマラソンのオリンピックチャンピオンである、エミール・ザトペックは、400mインターバルを100本もやるランナーでしたが、インターバルは全て土の上で実施していました。
疲労抜きも含めて、詳しくは「ザトペック効果」の記事で。
長々と書いてしまいましたが、ご自身の弱点や怪我のしやすさを考えながら練習量・質・練習場所を選び、いかに長く継続的に練習出来るかがマラソンのタイム短縮には大事なポイントだと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
まとめ
今回はレース2週間前からのスピード練習についてのご質問でした。
基本はレース3週間前からテーパリング・疲労抜きの時期に入りますが、レースが近づけば近づくほど「自信が無い」と感じている練習をしたくなるのが真面目なランナー^^;
スタミナに自信の無いランナーの中にはレース1週間前に30km走を実施する方もいらっしゃいます。
しかし、練習による走力の積み上げはレース1ヶ月前~3週間前までで潔く終わり!としてください。
あとは疲労を抜きながら、本番までどう走力を維持するかの勝負です。
「オレの脚は大丈夫だぜ~」
「レース1周間前に30km走ってもPB出せたぜ~」
という方でも、疲労抜きをバッチリしていれば、もうワンランク上のタイムを望めたに違いありません。
特にレース2週間前~本番までの期間は、「さらに走力をアップさせる!」と練習で頑張るより、休養を多く取って疲労を抜いていく方が、本番で遥かに楽に速いペースで走れるようになります。
長らく頑張って身に付けてきたスピードとスタミナ、疲労抜きの期間くらいでそう簡単に落ちるものではございません。
疲労抜きは偉大です。