3時間10分切りの為の練習を考える

フルマラソンで3時間10分を切ること。

3時間ヒトケタへの挑戦は、男女共に節目となるタイムではないでしょうか。

男子であれば、念願の「サブ3」達成のためにクリアしておきたい、ステップとしての大事なポイントでありますし、3時間一桁を生涯ベストとして達成したい方もいらっしゃるでしょう。

女子であれば、国際資格を獲得・国際ランナーとなるためのボーダーラインであり、かなりのハイレベル。

3時間10分を切るレベルになると、レース全体の平均ペースを4’30/kmで走りきらないと達成出来ません。

いよいよ、フルマラソン4分20秒台/kmでの巡航です。

イーブンペースで終盤ゆるやかにペースダウンするような一般的なレースプランであれば、少なくとも4’25/km前後での巡航が必要。

「30kmまでは4’25/kmでいけたとしても、そこから大幅ペースダウンしてしまう」

「4分30秒台/kmならまだしも、4’25/km前後での巡航は結構キツい…」

そんなイメージを持っているような方と共に、3時間10分切り(サブ3.10)に向けた練習を考えたいと思います。

4分25秒/kmで無理なく巡航するために

通常のレースプランで3時間一桁を狙うには、4’25/km前後で、少なくとも30kmまではペースダウンせずに巡航する走力が必要です。

VDOT的に3時間一桁を狙える、他の距離の目安を見てみると

VDOT51が3時間10分切りの目安となります。

5km 19’36/km(3’55/km)

10km 40’39(4’03/km)

ハーフ  1’30’02(4’16/km)

各距離で必要とされるタイムは上記です。

VDOTについて詳しい記事はこちら

マラソンの目標タイムごとに練習内容を考える記事を作成する時は「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」の中で頻繁に使われている「VDOT」を登...

各距離で必要とされるタイムに達しているかどうかで、取り組む練習の内容は変わります。

すでに3時間15分を切っているランナーが対象となりますが、全ての基準をクリアしているようなランナーは「スピードタイプ」になるでしょう。

ハーフだけは基準に達している、ハーフと10kmは達している、他の距離はいずれも基準に達してはいないけど、フルだけは3時間15分を切っている、などの方は「スタミナタイプ」になるでしょう。

私は3時間10分切りに挑戦した時は

5km 18分30秒

ハーフ 1時間27分台

のスピードタイプ、練習としては

Tペース 3’55/km、インターバル3’45/km

で実施していました。

スピードタイプ・スタミナタイプ問わず、各距離のPBで一番高いVDOTとなる基準で練習のペース・メニューを決めて実施してください。

私が3時間10分を目指していた時の練習内容はこちら

3時間10分切り達成直前3ヶ月間の練習内容 2015年11月に開催されたつくばマラソンで初めて3時間10分切りを達成しました。 ここ...



スピードタイプのランナーが3時間10分を切るために

スピードタイプのランナーとはいえ、3時間一桁を目指すようなレベルになってくると、これまでにロング走を数多く実施してきているかもしれません。

それでも4’25/kmで30km以上ペースを維持するのは大変なこと。

なぜなら「スピード持久力」が必要とされるから。

レースペースでのペース走でも、少し気を抜いたり、わずかに疲れてくると4分30秒台/kmに落ちたりしないでしょうか。

「トップスピード」「瞬発力」があって、5kmや10kmだと筋力でどうにか押し切って走れても、フルは速いスピードで長い距離を耐え抜く力が必要。

そこを鍛えましょう。

30km地点までペースダウンせずに走る「スピード持久力」を鍛えるためには、ジョグやEペースでの30km走・35km走、速いペース(4’10/~4’15/km)での20kmやハーフ走、レースペースである4’25/kmでの30km走を実施していきましょう。

もちろんその先に「サブ3」を見据えるなら、引き続き閾値走やインターバルなどのスピード練習も継続実施していくことです。

それがこれから3時間10分、3時間5分、もしかしたらサブ3だって比較的容易に越えられる、スピードタイプのランナーにとってベースの走力、将来の伸びシロにもなります。

私はこの頃、岩本氏が提唱する「ソツケン」と呼ばれる15kmビルドアップを練習に取り入れて実施していました。

岩本式15kmビルドアップは5km単位での3段階式ビルドアップ。

1.最初の5kmは本番のレースペース。

【3時間10分なら22分05秒(4’25/km)】

2.次の5kmは最初の5kmより1分/5km速いペース

【3時間10分なら21分05秒(4’13/km)】

3.最後の5kmは直前の5kmより、さらに1分30秒/5km速いペース

【3時間10分なら19分35秒(3’55/km)】

10kmもナイスペースで走ってから、ラスト5kmが閾値走かそれより速いペースで走る事になるので地獄(笑)

でも、このビルドアップを本番の10日前に達成出来たら、本番での目標達成はかなりの確率で可能だと、岩本氏はオススメしています。

非常に負荷の高いポイント練習になるので、岩本氏は「他の6日は岩本式ビルドアップのためにある」とまで言っています。

ちなみに私は岩本式ビルドアップの実施を「3時間10分切り」を目指していたこの時以来、やめました。レベルが上がってくると、最後の5kmペースが速すぎると感じたからです。

サブ3を目指すとすると、設定は

20’50(4’10/km)-19’50(3’58/km)-18’20(3’40/km)

2時間55分で

20’20(4’04/km)-19’20(3’52/km)-17’50(3’34/km)

全く出来ません(笑) ヘタすると最後は5kmタイムトライアルより速くなる設定という^^;

こちらの書籍に岩本式ビルドアップなど、岩本氏の提唱する練習内容が詳しいですので、気になる方はどうぞ。

<スピードタイプ・3時間10分切り参考練習メニュー>

月 休養

火 ジョグ60分~90分

水 閾値走20分+ジョグ5~6km、テンポ走、変化走など

木 休養

金 ジョグ60分~90分

土 ロング走30km~35km(4’25/km~4’40/km)、ミドル走(4’15/km~4’25/km)

日 ジョグ90分~120分

水曜日ポイント練習 参考例

閾値走20分、テンポ走(40分閾値走)

10km~15kmビルドアップ(5’00/km~3’50/km)

400mや500mのレペ×10本~15本

インターバル5~7本

週末ポイント練習 参考例

ロング走30km~35km(4’25/km~4’40/km、ジョグ)

15km~20km走(4’15/km~4’25/km)

2時間~3時間走(ジョグ)

駅伝・5km・10km・ハーフのレースを練習代わりに



スタミナタイプのランナーが3時間10分を切るために

スタミナに自信があるものの「4’25/km」というスピードが「厳しい」と感じるランナーは、4’30/kmでの完全イーブン、ないしは4’40スタートのネガティブスプリット狙いでも可能性はあります。

3時間10分切り達成のためのペース配分表

 一般型完全イーブン後半型
0km~5km22'00(4'24/km)22'30(4'30/km)23'20(4'40/km)
5km~10km44'00(4'24/km)45'00(4'30/km)46'40(4'40/km)
10km~15km1'06'00(4'24/km)1'07'30(4'30/km)1'10'00(4'40/km)
15km~20km1'28'00(4'24/km)1'30'20(4'30/km)1'32'30(4'30/km)
20km~25km1'50'00(4'24/km)1'52'30(4'30/km)1'55'00(4'30/km)
25km~30km2'12'00(4'24/km)2'15'00(4'30/km)2'17'30(4'30/km)
30km~35km2'34'30(4'30/km)2'37'30(4'30/km)2'39'10(4'20/km)
35km~40km2'57'50(4'40/km)3'00'00(4'30/km)3'00'50(4'20/km)
~42.195km3'08'20(4'47/km)3'09'54(4'30/km)3'09'50(4'10/km)

ネガティブスプリットの後半型、序盤のゆっくりペースを10kmまでにする、または5kmまでにする事によって、終盤のペースアップをゆるやかにすることが出来るので、アレンジして作戦を練るのも良いと思います。

スタミナタイプの練習としては、ここまで実施してきた練習のペースを上げる、質を高める練習になります。

日々のジョグのラストにウインドスプリントを入れるのは基本です。ウインドスプリントとは、全力の8割ほどのスピードで50~100m気持ち良く流します。これを3~5本。

5kmや10kmのスピードを上げる為の練習も効果的

短い距離のレースにエントリーして練習をするのがモチベーションも上がって良いと思います。

200mレペ(42秒)、400mレペ(86秒)で1000mのベストタイムよりも速い位の動きをして、身体に動きを覚えさせるのが有効です。動きが良くなって、ランニングエコノミーも上昇します。10回~20回やると効果的ですが、ペースが速いために故障も誘発しやすく、土の上などで脚を守る意識も大事です。

また、ヤッソ800※や1000mインターバル、閾値走なども効果的ですので、適宜入れていってください。

※ヤッソ800とは800m×10本のインターバル。800mを4分で10本こなせたらサブ4、3分半10本でサブ3.5、3分10本でサブ3というような分かりやすい設定。レストは400m。目標が3時間10分なら3分10秒。レストが長い事もあってスピードタイプのランナーにはゆるい設定ですが、スタミナタイプのランナーには良い練習になります。

<3時間10分切り参考練習メニュー>

月 休養

火 ジョグ60分~90分+WS

水 200mレペ×20本

木 休養

金 ジョグ60分~90分+WS

土 ヤッソ800

日 120分~150分ジョグ

水曜日ポイント練習 参考例

閾値走20分、テンポ走(40分閾値走)

10km~15kmビルドアップ(5’20/km~4’20/km)

200mや400mのレペ×10本~20本

インターバル5~7本

週末ポイント練習 参考例

ロング走(4’40/km~5’10/km、ジョグ)

15km~20km走(4’20/km~4’30/km)

10km~15kmビルドアップ(5’20/km~4’20/km)

ヤッソ800

駅伝・5km・10km・ハーフのレースを練習代わりに

まとめ

男子にとっても難易度の高い3時間10分切りですが、女子にとっては「大阪国際女子マラソン」のかかった特別なレベルでもあります。

「こんな教科書的な練習をいくらやっても到達出来ない…」

という方がいるのも知っています。練習の質も伴った月間400km~500km、もしかしたらそれ以上の距離を走ってる、それでも「あとひと伸び」が非常に難しいと感じているランナーもいるでしょう。

そんな方はこちらの記事も合わせて見てください。もしかしたらヒントがあるかもしれません。

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3時間10分切りが達成出来ますように!

頑張ってください!

3時間10分切りに挑戦した、2015年11月つくばマラソンレースレポはこちら

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