大雪山トレイルジャーニー70km 2019 レースレポ 【下】です。
目次
大雪山トレイルジャーニー70km 2019 レースレポ 【下】
30km~40km
‘1時間28分38秒(9’27,7’09,8’04,10’37,5’41,5’27,4’54,8’19’10’26,11’14)
30km~35kmは登りがメイン。
林道ならまだしも、こういうロードの登りが続くとメンタルがキツい^^;
出来る限り、少しでも走ろうと思って進んでいく。
35kmを過ぎると下り。まだ脚は元気な事に気付く。5分台/km~4分台/kmで走れる。
「これは…少し復活してきたのかもしれない」
そう思っていた矢先、エイド出現。
A1エイド(19.5km)でもそうだったけど、公式距離よりガーミンの距離が短い。
A1は18km過ぎで到着した。
今回のA2エイドは38kmちょい、2km近くも手前だぜ?
距離が適当なのは、トレイルあるあるだけどさ^^;
そう考えていくと、もしかしたら…
A3関門はガーミンの表示で51kmか、それより短いかも!?
であれば、A3平山登山口関門への到達は俄然ラクになる。
「途中でグッタリして結構A3までギリギリな感じになってると思ってたけど、登りの2km分20分~25分程度は短縮して考えて良いのか?」
そんな事を考えてました。
いや、トレイルだから行ってみなきゃ分からないんですがw
分からないだけに、ガーミン表示で53km地点をA3だと思い、希望を持って頑張ってました。
40km~53km(A3平山登山口まで)
ガーミン計測40km~51km(A3平山登山口まで)
1時間41分21秒(10’47,9’49,7’18,7’02,5’35,6’03,7’30,9’12,11’46,10’58,12’49)
A2のエイド、40km地点(ガーミンでは38km過ぎ)に到着。
ここまで給水は結構していましたが、補給はジェル1つ摂取しただけでしたので、オニギリを食べようと考えていました。
すると仲間が椅子に座っており
「今日はダメだ、リタイアする」
との事。
大雪山はおろか、今まで何度も難しいトレイルを攻略してきた仲間だったのでビックリ。
その他のラン仲間も暑さで具合を悪くしたり、嘔吐したりしてリタイアした人が何人も。
この日の遠軽町は、30度を超えたという事。
かく言う私も、椅子に座ってオニギリとポカリを飲んでたら、気分が悪くなってきた(笑)
「おいおい、また撃沈で走れなくなるのかいな」
エイドを出発後しばらく歩き通しでしたが、数kmすると戻ってきて安堵感(*^^*)
暑くて川で水を浴びたりもしながら、進みます。
少しずつ高度が上がってきて、景色が良くなってきたー!気分が上がります♪
高度が上がるにつれて斜度もキツめになってきます。
登りは歩き通しで10分/kmより遅いペース。これはやむを得ない。
ガーミンの表示で50kmの通過は6時間15分30秒。
事前の作戦で、
50kmは6時間20分までに通過すること!
としていたので、大丈夫だ。
このままガーミンの表示で53kmまでキロ12~13分で進んでも、何とか間に合う計算だ。
そしたら!
ほら!やっぱり!!
ガーミン表示が51kmの地点で、A3平山登山口に到着したよ!
考えていた53地点より2km手前だったので、5分ほどの余裕があるかな~という”ギリ通過”の予定が30分も前に到着。
喜び勇んで、北海道が誇るコンビニ・セイコーマートのメロン最中アイスを頂くっ!!
死ぬほどウメェーーー!!!
少なくなった水に加えて、500mlのソフトフラスク1本にコーラを入れて山に備える。
時間的な余裕が少し出来たので、気分も上がりますわーー!
雨具の携行チェックを受けて、いざ山岳へ!
53km~55.5km(第2関門・平山分岐まで)
52’34(16’32,22’03,14’02)
お山に入って少しだけ走れる場所もありましたが、すぐに登山モード^^;
大丈夫。心して来てる。これをやりに、大雪山に来たんだ。
そのうち高度が上がってきて、雪渓登場。わーい♪
こんな高い山に登った事なんて無いので、雪渓も初めて見たーー!夏に雪とか、すご~い♪
高山植物も綺麗に咲いているし、最高(*^^*)
しかし!
そんな楽しい気分もそこまで(笑)
ここからの急登がキツかったー!写真も撮れないくらいキツかったーー!w
何回か脇にスペースがある場所で休みながら、どうにか登っていく。
何回目かの休憩タイムで、見覚えのある人が来た…
有名ブロガーのSブケンさんだ!
今回40kmにエントリーされていて、偶然ここでお会い出来た(*^^*)
一応、お互いに目にボカし入れました!いらなかったかなw
もし彼のブログを知らない方がいらっしゃったら、見てほしい。
私のクソ面白くないブログと違って、面白すぎるから(笑)
しばらく談笑したのち、お互いの検討を祈ってリスタート。
「どうにか登りきったか!?」
という所で、急に周囲が開けて爆風に身体を持っていかれた!
「うわっ!危ね!!」
そして寒い!
「Tシャツだけじゃ、マジ無理!!」
と感じて、速攻ザックからジャケットを取り出して着用。
ジャケットを着用して数分登っていくと、上の方に人だかりが見えました。
そこが第2関門、平山分岐55.5km地点でした。
2.5km進むのに1時間近くかかって、大変だった~^^;
55.5km~61km(A4第3関門・二の沢稜線まで)
1時間31分16秒(14.02,17’32,15’46,12’00,10’25,14’39,9’08,14’17)
第2関門の平山分岐から比麻良山までの区間は歩行区間であり、ストックの使用も禁止されている。
ここはゆっくり歩きながら、高山植物や周りの風景を楽しむべきだ♪
…
強がって、ゴメンw
気を抜くとキャップだけでなく身体も飛ばされそうな暴風、ガスっててたいして良く見えない風景、手先も冷たくなってくる寒さ…あまり楽しめなかったです(笑)
しかも、この辺で岩に左膝を思いっきりぶつけてしまい、悶絶^^;
血が滲みしばらく動けませんでしたが、我慢して進むしかない。
ようやく比麻良山からの下りに入った!と思ったら…
泥の下りで、全然楽に下れねぇ~~~orz
写真だと良く分からないかもしれませんが、よく滑ること^^;
何人もの人が滑っていて
「うわー、大変だー」
と思っていたら、自分もダイブw
着地したその先には木の太い根があり、スネの上部を強打。
数分はうずくまってフリーズ。結構血が出て焦ったけど、折れてはない模様。
木の根っこで良かったかな。膝を痛打した岩なんかがあったら、ヤバかった。
半べそかきながらも
「動ける。良かった」
と思うようにして、やむなく先に進む(笑)
しばらくしてA4二の沢稜線到着。
ここは簡易的なエイド。
何人ものランナーが給水を待っていたので、まだ自分には持ってる水分の余裕があったため、そのまま通過。
61km~63.5km(第4関門・有明山まで)
45分51秒(20’35,17’16,8’00)
決して楽では無い下り、どうにか下ってA4を過ぎると、再び有明山に向かっての登り。
300m程の登りでしたが、これまたキツこと^^;
斜度がキツいと、腰がヤバくなる。
しかし今回、練習場として登っている藻岩山にて、腰がさほど痛くならない方法を会得していたので大丈夫だった。
それは簡単だ。
腰に手のひらを当てて登る。
これだけだ(笑)
そうすると、膝や太ももに手を置いて登る時と違って、腰が曲がらなくなる。
曲がらないように意識付け出来る、と言っても良いかもしれない。
腰が曲がらないと、痛みもさほど強くならないという事に気がついた。
これは自分だけかもしれないので、気になる人は練習で一度試してほしい。
かと言って、登りに強くなるとか疲れないという意味では無いww
超絶辛いので、休み休み登りましたよ(笑)
どうにかこうにか、有明山も登りきった!
遂に最終関門(16時制限)を40分前に突破!!あとはゴールまで関門は無い!!
時刻は15時20分ほど、ゴールまでの制限時間18時まで2時間40分ある。
あと6.5km、いけるでしょう!
…で、ここで気付いた。
いつの間にか、ガーミンとレースの表示距離が完全に合致してるw
いや…正確に言えば、少しずつガーミンとレースの表示距離が補正されてきているのは気付いてた。
A3平山登山口53kmから、この有明山最終関門までの猶予は4時間。
「猶予が多い。平山登山口をクリア出来れば、あとは貯金が増えるような設定だ」
と思ってました。
でも実際は違った。
なぜなら、私のガーミンでは
~平山登山口までが51km
平山登山口~有明山が10kmじゃなくて12km
だったからだ。
トレイルの戦略を考える時、ここまで距離が違うと関門に向けての計算が役に立たない場合がある。
特にギリギリの走力で通過しようとした時に、急に制限時間に間に合わない!みたいな事に気付くような場面に、今後出くわすかもしれない。
これからのレースに向けて、良い経験になったかな。
さらに付け加えれば、
ゴールした時の距離は70kmじゃなくて70.6kmだった(笑)
これこそトレイルあるある、ゴールで2~3kmズレるのなんて珍しくないから600m長いだけというのは
優秀な部類の誤差
でしょうけどw
「もしかしたら、最後は当初の目論見通り2kmほど短かったりして」
という夢は、もろくも崩れ去りましたww
63.5km~ゴール
47分18秒(7’52,12’03,10’02,7’46,5’28,5’22,7’32,3’14)
高低図は頭に入っていたんです。
有明山を過ぎれば、天狗岳はわずかな登りのみ。あとは下り。
ほぼゴール同然だろ!わーい!!
て。
ここで言いたい。
これから大雪山に挑戦するランナーの方も含めて、強く言いたい。
天狗岳をナメてたら、エライ目に合うぞ
と(笑)
はい、エライ目に合いましたww
だって、高低図的にはチョロとしか出っ張ってないじゃないですか!
ここにきて、手足を使って”よじ登る”ような急登。
大雪山トレイルジャーニーで一番キツい斜度なのは、最後の天狗岳ですよ。
とても写真やビデオを撮る余裕はありませんでしたが、頂上に着いてからは座って撮影する余裕が出来た(当たり前だw)
こういう場所は、トレランポールがあると大分助けてもらえそうだなーと感じました。
いずれにしても、やっと天狗岳も山頂まで来た!!
さぁ、あと7km。元気に下ろう!
…
またか。
気持ち良く下れるハズがないんだよ。
鉄のハシゴがあればまだ良いけど、ハシゴかロープがいるでしょ!っていう急坂もありつつ…^^;
それでもしばらく下りていくと、ようやくスキー場の下り。
ここもかなり急な下り坂ではありますが、何とか走って下れる。
ここで気付いた。
普通に走って下れる。
太ももの前、痛くない。脚はまだ死んでない。
渋滞で前に行けない事もあったけど、着実に山を走れる脚になってる!
最後の最後に、嬉しい気付きをもらえました♪
どうにか諦めないで、ここまで来れて良かった(*´∇`*)
ゴールタイム:11時間25分43秒
ゴール後はドロドロの足やシューズを水場で洗わせてもらったり、着替えたりした後、仲間のゴールをお出迎え。
様々なランナーのドラマを制限時間一杯、18時まで見届けて札幌まで3時間の道のりを車で帰りました。
応援してくださった皆さま、ありがとうございました!
これで8月・9月はガチレースは無く、10月のハセツネ・フードバレーハーフ・11月のつくばに向けて準備します!
また頑張りますので、応援頂けたら嬉しいです(*^^*)