フルマラソンへ初めて挑戦すると決めた方や、初めての挑戦を検討している方にとって「42.195km」という距離に対して不安の大きい方が多いのではないでしょうか。
「どうやったら完走出来るようになるのか」
「練習方法はどうしたら良いのか」
「凄く苦しむのではないだろうか…怖い」
などなど。
身近にフルマラソンの経験が豊富なランナーのお友達「ラン友」がいれば、不安な点は全て聞くことが出来ると思いますが、ラン友がいない方も多いと思います。
実は私もその1人でした。
周りにランナーのお友達が1人もいなかったので、大会にエントリーしたは良いものの、ジョギングで10kmほど走る練習ばかり。
何をしたら良いのか、いまいち良く分からない状態でした。
おかげで私の初フルマラソンでは、えらい目に合いました(笑)
私のように「不安いっぱい」の方に
「何をすればフルマラソンで、えらい目に合わずに(笑)完走出来るのか」
という部分に焦点を当ててお伝えしたいと思います。
目次
ブログの内容は、以下の動画でも解説しています!
フルマラソンを完走するには
・1時間ジョギングできれば大丈夫♪
・日常的にジョギングをしていて、月に100kmほど走っていれば問題ないですよ♪
というサイトや雑誌の情報もありますし、そういう柔らかい情報で初心者をフルマラソンの世界に導いてあげているのも良く分かります。
でも、そういう方がフルマラソンのレースに出ると…
地獄を見る可能性があります^^;
フルマラソンのレースで、なるべく苦しまずに確実にゴールまでたどり着く方法。
その、たった1つの方法は
“移動”
これが大事なポイントです。もちろん、ずっと走り続けなくても良いんです。
“移動”出来ればOKです。
マラニックなどはフルマラソン初心者にとって、とても良い練習になります。
フルマラソンに挑戦しよう!と考える方なら週に何度か、多少なりともジョギングなどしている人が多いかと思います。
でも
「いきなり20kmとか30kmは走れない…」
という方もいらっしゃるでしょう。
しかし、本番は42.195kmあります。フルマラソンに出るなら、この距離は変えられません。
10kmや15kmくらいのジョギングのみで本番を迎えても、無理のないペース設定や個人の能力次第では怪我無く無事に完走出来るかもしれません。キツいのはキツと思いますが^^;
ただし確実な完走と”とんでもない地獄”を経験せず、レースでの怪我のリスクを低くするには、やっぱりある程度の練習はしておいた方が安心。
まずは5kmや10kmのジョギングが出来るようになる事が第一歩。
そして疲労や怪我に注意しながら徐々に距離を伸ばし、本番までに25km~30kmほどの移動が出来るように自分を少しずつ成長させてください。
フルマラソンを完走するために最も必要なこと。それは
42.195kmという距離の移動に耐えられる心と身体を作ることなんです。
大会で設定されている制限時間(主に6時間~7時間)をいっぱいに使ってゴールするのに、頑張って走るスピードは必要ありません。
制限時間が6時間なら1キロ平均8分30秒、7時間なら平均9分57秒です。
このペースで
「息が切れて苦しくなる…」
という人は少ないはずです。
完走出来ない人は経験したことのない疲労や痛みで止まってしまう時間がとても多くなって時間オーバーになったり、長距離に慣れてないせいで”心が折れてしまう”から。
ゆっくりでも移動し続けられる強い身体と心を作り上げておけば、無事にゴール出来る事は約束されたようなものです。
なお
「まったく走った事がない!これからランニング始める。でも先に大会のエントリーをしちゃった(・ω<) テヘペロ」
という方は、年齢や体重にもよりますが、ある程度の期間で準備が必要です。
急に走り始めると、ほぼ間違いなく膝や足首・股関節などを痛めます。
週2~3回、20~30分のジョギングから始め、慣れたら少しずつジョギングに移行していきましょう。
制限時間以内の完走だけではなく、
「できればタイムも狙いたい!」
と、完走タイムの目標を掲げるのは非常に良い事です。
なぜなら
・終盤に疲れてペースダウンしても、タイム狙いで頑張った貯金があるので完走はしやすい
からです。
タイムを狙って練習を重ねるので、身体も強くなってレース当日の怪我もしにくいですしね。
挑戦するランナーがどのレベルにあるかによって、始める練習のレベルと目標は異なります。
レース4ヶ月前から練習を開始するイメージで考えていきます。
「サブ」とは英語のsub。「~以内」「~の内側」という意味です。
「サブ6」は6時間以内、つまり5時間台でのゴールを意味します。
ペースで言うと、レース中の平均ペースが8分30秒/kmになります。
前述しましたが、制限時間6時間のレースも多いので、6時間のレースであれば制限時間いっぱを使ってのゴールにはなります。
今まで全く走ったことが無い、運動経験もほとんど無い、軽くメタボ体質だ、そんな方にとっては「サブ6」での完走を目指すと良いと思います。
7時間制限の大会であれば、何かトラブルが発生しても1時間余裕がありますので、何とか完走出来る可能性が高まります。
このレベルではレース中に「歩く」ことが前提となります。
従って、練習でも「走る」事だけが完走に向けての大事なポイントではありません。
いかに歩くか、どこで歩くかが大事になってきますので、トレーニング初期は歩く事がメインになります。
通勤途中や日常生活でも少し早歩きする、あえて階段を登る、帰宅時に1つ前の駅で降りて歩く、休日は家にいないで街にショッピングに出て1日歩き回る、野山にハイキングに行く、友人と離れたスイーツショップや観光地などの目的地を目指すマラニック、などが思いのほか良いトレーニングになります。
何と言っても、フルマラソン完走に6時間かけるのです。
今まで6時間連続して身体を動かし続けた事のない方にとって、まずは3~4時間は路上で活動出来る身体と心を作る「スタミナ」を養成する必要があります。
慣れないと1日活動したら非常に疲れると思いますので、しっかり栄養を取り、可能であれば8時間の睡眠を取ってください。確実に体力が向上して、徐々に慣れてきます。
ウォークの継続による体重の減少、筋力の向上が見られてきたら徐々にジョギングに移行です。
【初完走・サブ6に向けての練習例】
4ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ウォーキング30分
木 お休み
金 お休み
土 ウォーキング30分
日 ショッピング・ハイキング等
3ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング30分
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分
日 ショッピング・ハイキング等
2ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング60分
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分+WS(※)2本~5本
日 10km~15kmジョグ or マラニック
月 お休み
火 お休み
水 ジョギング60分+WS2本~5本
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分+WS2本~5本
日 20kmペース走(6分30秒~7分/km) or マラニック
※レース1ヶ月前までに1~2回ほど25km~30kmの距離をゆっくりでも走ったり休憩しながら、マラニックのようにやっておくと、本番で非常に苦しい思いをしなくても良くなります。
レース2週間前までは上記メニューで実施すること
レース1週間前の日曜日は10kmをレースで走る予定のペースで走る。
あとはレース4日前の水曜日に、軽くジョギング30分とWS2~3本やって練習終了。本番へ。
数ヶ月以上すでにジョギングをしてきており、ある程度練習初期からジョギングは出来るという方は「サブ5」での完走を目指すと良いと思います。
レース中の平均ペースは7分05秒/km以内で収めないと4時間台でのゴールは出来ません。
ジョギングをしてきている方であれば
「キロ7分ペースは余裕だ」
という方もいらっしゃると思いますが、そこは42.195kmのフルマラソン。
キロ7分で走り出して、全くペースを落とさずに5時間近く動き続けてゴールまで到達出来る方は少ないです。
フルマラソンに挑戦するにあたっては、5時間身体を動かし続けるイメージを大事にし、まずは長い時間身体を動かしても問題ない心と身体を作る、つまりここでも「スタミナ養成」がポイントです。
今まで短い距離・短い時間しかジョギングしてこなかった方は、ジョギングで少し長い時間走るのはもちろん、ハイキング・マラニック・登山などで長い時間を路上や山で過ごす事をしていくのが良い練習になります。
【初完走・サブ5に向けての練習例】
4ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング30分
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分
日 ジョギング60分・マラニック120分・ハイキング・登山等
3ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング60分
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分+WS(※)2本~5本
日 ジョギング120分・マラニック180分・ハイキング・登山等
※WS(ウインドスプリント)の内容は、サブ6向け練習内容例にあるインフォメーションボックスを参照ください。
2ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング60分
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分+WS(※)2本~5本
日 ペース走15km~20km(6分30秒/km)
1ヶ月前月 お休み
火 お休み
水 ジョギング60分+WS2本~5本
木 お休み
金 お休み
土 ジョギング30分+WS2本~5本
日 25kmペース走(6分30秒/km)
※レース1ヶ月前までに1~2回ほど30kmの距離をゆっくりでも走ったり休憩しながら、マラニックのようにやっておくと、本番で非常に苦しい思いをしなくても良くなります。
もし可能であれば、レース1ヶ月前に25km~30kmを本番と同じようなペースで実践的に移動し通せたら、目標達成が濃厚です。
※レース1ヶ月前に25km走(6分20秒/km)、3週間前に20km走(6分20秒/km)、2週間前に15km走(6分10秒)、1週間前に10km走(6分10秒)を実施して、レース本番です。
レース1ヶ月前にペースを守って、25km走れればサブ5の可能性は高まります。
フルマラソンの経験は無くても学生時代にバリバリの運動部だったという40歳前後の男性や、持久系スポーツの経験がある方は「初フルサブ4」での完走を目指すのも夢ではありません。
私は中学・高校時代にバスケットボールをしており、社会人になってから20年間ほど運動らしい運動をしていなかったものの、38歳の時に初フルマラソンでサブ4を目指して練習を積みました。
夢叶わず(4時間3分44秒)でしたが^^;
現在はサブ4・サブ3.5と徐々に段階を踏み、サブ3ランナーになれました。
筆者の走歴についてご興味があればプロフィールにてどうぞ。
レース中の平均ペースは5分40秒/km以内で収めないとサブ4は出来ません。
サブ6やサブ5と違い、サブ4は「歩く」という局面は、あまりありません。終盤まで5分30秒~5分40秒で走り続けられるスピードとスタミナが必要であり、レベルはグッと高くなります。
サブ4については、別の記事で詳しく練習方法や、実際にサブ4を達成したランナーの練習内容をご紹介しておりますので、そちらをご覧になって頂くと参考になると思います。
その他にもウェアやシューズ、レースに臨むにあたっての準備、レース中の給水や補給などについてお知らせしたいと思いますが、1つの記事でまとめるには膨大になってしまいますので、順を追って記事を作成していきます。
初フルマラソンに臨むランナーが選ぶべきレースシューズについてまとめました!