【どっちが効果的?】毎日欠かさず走る?1日おきに倍の距離を走る?

ランナーであれば、一度は考えた事があるのではないでしょうか。

「毎日走ったら、もっと速く・強くなれるんじゃないか」

実際にあなたの近くにいるラン友でもいませんか?

雨の日も風の日も雪の日も、通勤ランなどで、とにかく毎日走っていて速い人。強い人。

「自分も毎日ラン、やってみようかな」

そんな風に思ったりもしますよね。

私も一時期、毎日走ったら強くなれるかも…って思った事、あります。

実際に、発熱しようがぎっくり腰になろうが、数年単位で毎日走り続けている方もいます。

1日も休まず5年間ランニングし続けた僕がいま思うこと

何のために走るか、という事にもよります。

ハーフマラソンやフルマラソンなどのレースで速くなるためには、毎日走る事が良いのか、それとも1日おきに倍の距離や負荷をかけて鍛えるのが良いのか。

つくばマラソンを走った事があるランナーにはおなじみかもしれません。

つくば大学教授の鍋倉先生が、著書で面白い実験を紹介しています。

【解説動画】どっちが効果的?毎日走る or 2日に1回走る フルマラソンのための走力UPには○○だった!

ブログの内容は、以下の動画でも解説しています!

「毎日欠かさず走る」vs「1日おきに倍の距離を走る」

左右の脚を別々に動かすことができるトレーニング機器を用い、片方の脚には毎日60分の運動をおこなわせ、反対の脚には同じ60分の運動を2時間の休憩をはさんで2回おこなわせ、次の日は休むようなプログラムを設定しました。

続・マラソンランナーへの道

上記の実験は、左右の脚で異なる負荷を与えたものです。

1.【毎日群】片脚に毎日60分の運動

2.【1日おき群】反対の脚に2日に1回・60分の運動×2セット(レスト2時間)

というものです。

書籍では、このトレーニングを10週間継続した結果を掲載してくれています。

詳しくは書籍をご覧になって頂きたいですが、結果的には2つの特徴が現れたという事です。

2日に1回・倍の負荷をかけた方が…

1.運動中に脂肪がより使われるようになった

2.筋肉のグリコーゲン貯蔵量が増えた

弊ブログを読んで頂いている読者の方ならピンとくるかもしれません。

筋肉のグリコーゲン貯蔵量を増やし、運動中に脂肪がより使われるようになる。

これは、マラソンが速くなるために重要な事です。

詳しくは以下の記事に記載していますが簡潔に言うと、

身体を動かす大事なエネルギーであるにも関わらず、貯蔵量が少ない”グリコーゲン(糖)”を節約、巨大なエネルギー源である”脂肪”を使えるようになると、終盤での失速を防げるという事です。

【解説動画】マラソンの終盤に強くなる近道!グリコーゲン これを知らずに練習しちゃダメ ブログの内容は、以下の動画でも解説しています! ...

また書籍では、自転車のロード選手を対象に以下の実験を紹介しています。

1.【毎日群】毎日交互に持続トレ(100分間)とインターバル(5分×8回)を実施

2.【1日おき群】上記運動を1日で両方実施、翌日は休む

いずれも3週間トレーニングを実施してもらったところ、やはり

2日に1回の高負荷トレーニングを実施した方が良い結果を得る事が出来た

という結果でした。

実際の日々のトレーニングに活かす

毎日同じ強度でジョギングするより、2日に1回の頻度で高強度の練習をして翌日休む方が良い、その練習方法って…

いつもの平日1回・休日1回のポイント練習に近いじゃないか!

と気づくはずです(笑)

「なんだ、いつも通りやればいいんだ」

って。

そうです。閾値走やインターバル・ロング走などを取り入れてやっているランナーにとっては、すでにおなじみの練習方法。

現在、私たちが日々実施している練習の裏付けとなるデータの一つになりますので、自信を持って継続していってください。


「毎日欠かさず走る」+「1日おきに倍の距離を走る」

しかし、ここで一歩踏み込んだ困った考え方(笑)をするのが、私たち市民ランナーなんですよね。

「平日や休日のポイント練習をした上で、それ以外の日を休まず毎日ジョグで走れば、相当強くなるかも…」

ほらっ!ベテランランナーほど、考えた事ありませんか?

私はあります(笑)

「毎日欠かさず走る」「1日おきに倍の距離を走る」

ってやつを。あるいは

「毎日欠かさず走る」「スピード練習とロング走を入れる」

危ないですね~w

実際に日々のジョグやスピード練習で10km~15km、週末2日で30km~40km走ると、月間走行距離は400km、あるいは500kmに到達します。

月間走行距離500km

月間500kmって、割とサブ3レベルのランナーでも怪我や疲労で”ダメになる”リスクが非常に高くなるラインのような気がしています。

レース前2~3ヶ月限定だったら耐えられる人でも、半年~1年も継続してやってると、身体や心が壊れて深刻な状態に陥る人が比較的多く見受けられる印象を、個人的には持っています。

やりすぎ注意。お気をつけくださいね。


まとめ

1週間毎日ジョギングだけ10kmやり続けるよりも、週に1~2回はスピードを上げて走ったり、長い距離を走る方法がマラソンのタイム短縮には効果的である、という事を証明するような実験をご紹介しました。

とはいえ、ランニング初心者の場合は別。

急にスピードを上げる練習を始めたり、突然毎週30km走をやり始めると、私のように怪我をします(笑)

いきなり情報に接した2013年9月に4回のスピード練習と、3回の30km走したら…

速攻で怪我しました(笑) そりゃそうだ。

「短腓骨筋腱炎」足のくるぶし外側が痛くなって走れなくなりました。

ハシルコト プロフィール

まずはジョギングでしっかり脚づくりをする事から始めないと、私の二の舞です^^;

ジョギングの効果は偉大です。

マラソン練習で一番多くの時間と距離を費やすであろう「ジョグ(ジョギング)」。 「疲労抜きジョグ」「回復ジョグ」「強化(...

初心者は数ヶ月、ジョギングするだけで走力はどんどん上がります。

元々スピードのある若い男子であれば、ジョギングでフルを走るための持久力を付けるだけでサブ4くらいは達成してしまうでしょう。

素質があれば、サブ3.5だって。

中にはサブ3すら、ジョグのみで達成する人もいるんですから驚きです^^;

それくらい、ジョグはフルマラソンを走るための、基本中の基本という事でしょう。

ランニングを始めたばかりの方は「これでもかっ!」とジョグで脚と身体を作り、スピード練習はウインドスプリントやクルーズインターバルなど、短い距離のスピード練習から取り組んでください。

げん

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  • すごくためになる、そして勇気が湧く記事をありがとうございます!
    ふくらはぎ、順調に回復しています。

    • ふじひろさん、こんにちは♪ いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます!
      ふじひろさんのブログも毎日拝見させて頂いています(*^^*) ふくらはぎが順調に回復しているようで良かった~♪
      すでに10日が経過して焦る気持ちも歯がゆい気持ちもあると思いますが、焦らず養生してから復帰されてくださいませ。

  • 以前、「雨の日の大会」のテーマの時にコメントさせていただきましたはりせんぼんです。この時、藤澤舞さんがスピード練習を始めたらタイムが一気に縮んだという記事も紹介していただき、距離だけではタイムは伸びないんだと実感しました。
    その後、気持ちを切り替えて、週に1日は近所のランニングクラブで速い人を追いかけて息が上がるペースで走ることにしました。それまでは月500㎞が絶対の目標でしたが、今は達成できそうなら頑張るけれど、何が何でも500㎞というこだわりは持たないことにしました。ずっとゆっくりペースだったので、週1回のスピード練習後は放心状態になることもしばしばですが(笑)、普段のジョグペースが少し速くなったような気がします。
    今回のテーマもとても参考になりました。引き続き、ブログを拝見させていただきます。長々とした文章で申し訳ありません。

    • はりせんぼんさん、こんばんは♪ コメントを頂き、ありがとうございます!
      東京マラソンの時もメッセージをくださりましたよね。覚えています(*^^*)

      月間500kmが絶対の目標…ごめんなさい、私がアドバイス出来るレベルのお方ではありませんでした^^;
      でも仰る通り500kmを400kmにしても良いので、ポイント練習を入れた方が効率良く速くなれるのは確かです。

      先日のサロマ湖100kmウルトラマラソンで優勝した板垣さんは、札幌にいた時はフラットな場所で月間700kmを走ってたそうです。
      しかし4月に転職して静岡に行ってからは、毎日高低差300m~400mの坂ばかり走るようになって走力が上がったという事です。
      https://runnet.jp/smp/topics/report/190704.html?fbclid=IwAR04VgXQC7V700tVV3mCqD3M7oP8fP11xzm6qKiSaLMNh0fIUd_jRZNuISg

      今回の記事も参考にして頂いたとのこと、良かったです♪
      また、たまにブログに遊びにきてください~(*´∇`*)