サブ4を達成したあと、徐々に記録を伸ばしてきて
「いよいよ次はサブ3.5に挑戦だ!」
というランナーであれば、
「ランニングシューズはつま先に親指が1本くらい入る余裕のあるサイズ感だよ」
とか、
「オーバープロネーション・アンダープロネーションに留意してシューズを選ぼう」
などの説明はいらないでしょう。
すでに何度も「自分の相棒」と一緒にフルマラソンを走り、ある程度マラソンシューズについて「自分の基準」は持っていると思います。
その上で
「さらに自分の走力を生かしきれるシューズに巡り会いたい」
「少しでも速く走りたい」
「終盤に粘れるシューズが欲しい」
そんな気持ちでレンズ沼ならぬ「シューズ沼」にハマり、様々なシューズを試してはヤフオクやメルカリで売っているランナー、私の周りにも結構いらっしゃいます(笑)
私もかつてはそうでしたw
実際の店舗に行ったりシューズメーカーのシューズチャートを見ると、たいてい「フルマラソンのタイム別」にカテゴリー分けされてオススメしてくれてますよね。
例えばアシックス。こんな感じ。
例えばナイキ
出典:https://www.nike.com/jp/ja_jp/c/running/marathon/shoe-chart
例えばミズノ
出典:https://www.mizuno.jp/running/gear/dropchart/
例えばミズノで言えば、
「今までウェーブエアロで走っていたけど、3.5目指すからウェーブアミュレットにするか!」
というように、チャートの表から無言のセールスを受けて、つい買ってしまう(笑)
レース前、本番に不安が大きければ大きいほど、そのプレッシャーから新しいシューズを購入する確率が大きくなるというのも「ランナーあるある」ではないでしょうか(笑)
私も最初はチャートのタイム別一覧を参考にしてシューズを選んでいましたが、サブ3.5を目指して練習していた時期に「チャートから選ぶ」というのをやめました。
どうもチャートから選んだシューズが自分に合っているとは思えなかったからです。
シューズについては、それぞれのランナーで足型も走り方も違うので一般的に全員に通用するような話をするのは難しいです。
トレーニングについて書かれた書籍でも、シューズについて詳しく言及しているのは多くない。
「試し履きをして、自分に合うシューズを選ぼう」
という概要を話すだけで精一杯なのは、当然といえば当然かもしれません。
だから、結論から言うと
「履きやすくて走りやすいシューズ」
を選びましょう!という事になります(笑)
「バカ野郎!ブログなんてやめちまえ!」
と言いながら、こちらに物を投げないでくださいw
クレームメールも、もうちょっと待って(笑)
もう少しだけ掘り下げます。
今のランニングシューズって、どれを履いても割と走りやすい。
ランニング向けに作られていないスニーカーなどで走ると、ランニングシューズがいかに「走るため」に作られたのか良く分かります。
各メーカーが凌ぎを削って作ってる訳ですから、当然といえば当然かもしれない。
あとはその「走るために作られたシューズ」の中から「最も自分が走っていて気持ち良い」そして「自分の目的に合った」「レース中、シューズに求める性能を満たした」ものを選べば良いのですが、運命の相手に巡り会うまでが遠い。
たとえ
「これは良いかも!」
と思って使っていても
「もっと良いのがあるかもしれない…」
って思っちゃいますよね^^;
ところで、レース中にシューズに求めるものって、なんでしょう。
「フルの終盤でもペースは落ちない脚はあるけど、スピードが出ないからスピード重視」
「スピードは充分だけど、終盤に脚がガクガクになるからクッション重視」
「足入れが良くて走りやすければレース中も気分が良いので、何でも良い」
「とにかくカッコ良い(可愛い)シューズなら最高」
足入れが良いシューズであれば、店頭でたくさん試し履きしていけば巡り会えそうですね。
私はジョグシューズとして「プーマ」のシューズを持っています。足入れした瞬間が気持ち良くて気に入っていますし、モデルによってはメチャ安ですからね^^;
「アンダーアーマー」も足入れ良くていいなーと。いずれも自分にとってスピードを出して走るには少し合わないので、ジョグでの利用が合ってる。
格好良いシューズは人それぞれの価値観に委ねられますが、「On(公式サイトへリンク)」はカッコよくて好きなランナーが多めでしょうか。
私はOn Cloudを持っています。主に普段履きで、レースで履いたことは無いですが^^;
出典:https://www.on-running.com/ja-jp/products/cloud-rust-fjord-m
問題は、自分の走力を余すこと無く発揮出来るシューズの選択。
シューズの履き心地やプロネーション的な要素などはクリアした上で、あとはシューズに何を求めるか。
そのためには、タイム別に区分けされた表はさほど必要ありません。
日本のレースでサブスリー近辺を走っててもアシックスGT2000ニューヨークを履いているランナーは見かけませんが、海外のレースだとサブスリーランナーでもGT2000ニューヨークなど、チャート表ではサブ5向けとされているシューズで走ってるランナーが比較的多いです。
仲間でもたまにGT2000を履いてスピード練習する走力高い仲間がいますが、全く敵いません^^;
その人にとっては、GT2000が「履きやすくて走りやすい」シューズなんでしょう。そこに「タイム別の区分け」はありません。
かく言う私も、サブ4&サブ3.5を達成した能登和倉万葉の里マラソンでは「ウェーブライダー」を使ってました。4時間30分~5時間向けのシューズ。重さは270g(25.5cm)。
その後、3時間20分切りをした2014年大阪マラソンまで「ウェーブライダー」がレースシューズでした。
「何でウェーブライダーで3時間17分なんだよっ!」
と言われた事がありますが
「何でと言われても…フルを走りやすいから」
その後、3時間15分切り~2時間55分切りを達成した期間のシューズはずっと「ジャパンブースト」でした。重さは200g(25.5cm)。
アディダスのシューズチャートによると…サブ3.5~サブ4のレベルにあります。
私がこのようなレースシューズの選択をしたのは、
1.自分にとって履きやすくて走りやすいシューズ
2.フルマラソンの終盤でもペースダウンを抑えられるクッション性がある
という理由からです。
私は一応サブ3ランナーですが、サブ3向けと言われるシューズを履くと、非常にソールが薄く感じます。
試しにハーフマラソンで履くと、ハーフですら足裏がとても痛くなります。そんなシューズでフルマラソンなど、私は走れません。
でも、私とフルマラソンのタイムが同じ位のスタミナタイプの仲間は匠戦(170g)でフルマラソンを走っています。彼いわく
「終盤は足裏が凄く痛くなるけど、スピードが無いから軽いシューズでスピードを維持して、終盤は痛くても耐える」
ということでした。
私は痛くて耐えられなくなりますが、耐えられる人もいる。脚をダメージに晒して、スピードを得るみたいな。
ランナーそれぞれが気持ち良く走れるシューズの中から、自分が補完してほしいポイントを補うシューズを選択するのが正しいと思います。
で、結局サブ3.5を達成するのに何を選択したら良いのか!という事になるのですが…
「自分で自分の弱点を知って、それを補うようなシューズを探してください」
やっぱりフルボッコの刑でしょうか^^;
だって、最近話題のナイキ厚底シューズ、ヴェイパーフライ4%やズームフライなどが
「軽くてスピードが出る上に厚底で終盤までダメージがあまりない!最高!!」(私w)
というランナーもいれば
「スピードが出しづらい」
「ランニングフォームが崩れた」
「怪我をした」
というランナーもいますからね。
シューズ選びは本当にランナーそれぞれの課題。
いや、シューズだけじゃなく、練習だってレース展開だって、ランナーそれぞれが自分に合うものを考えなければいけないですけどね。
レース中に自分の弱点を少しでも補うという点で1つ。
私がそうだったように、スピードタイプのランナーで終盤ペースダウンする人は、シューズチャート的に1つタイムカテゴリーが下のシューズを履くと、思ったようなレースが出来るかもしれないです。
「ソールが薄いシューズ」って「レースっぽい!」って感じでワクワクしますが、ここはひとつ我慢して^^;
スピードタイプが履くサブ3.5向けシューズなら
アシックス ゲルDSトレーナー、ライトレーサーTS、ゲルフェザーグライド
アディダス ジャパンブースト、ボストンブースト、エピックリアクト
スタミナタイプのランナーで、レースでのスピードを重視したいのであれば、シューズチャート通りの選び方でも良いかもしれませんね。
スタミナタイプが履くサブ3.5向けシューズなら
アシックス ターサージールTS、
ナイキ ズームフライ フライニット、ペガサスターボ
ミズノ ウェーブアミュレット
走力があり本人が走りやすいと感じればGT2000やエピックリアクトを使ったって、サブ3.5はもちろん、サブ3や2時間50分切りをしているランナーだっています。
という事で、シューズ選びはそこそこに、頑張って走力を上げていきましょう~(笑)
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なるほど。よくわかりました。
ダニエルズ式で見ると、私は明らかにスピード系ですので、ひとつ遅いカテゴリーが良さそうですね。遅れる理由が脚の痙攣なので最後まで脚を守るシューズがマイシューズかと。ならば、ストリーク6やsub2などもっての他となりますね。
ただ、このゾーンはジョグしか使ったことがないので、ペース走で試してみます。
てっちゃんさん、こちらにもコメントを頂き、ありがとうごさいます(^^)
レースシューズは軽くて薄いソールのものを選びがちなのですが、どうしてもスピード系のランナーほどフルの終盤にトラブルが発生する確率が高いように思います。
ストリークやサブ2などは、私もフルマラソンで使いこなせないと思います^^;
少しスピードを犠牲にしても、フルマラソンの終盤にペースダウンしないことを優先するシューズ選びは、トータルのタイムを押し上げると私は考えています。
是非ご自身に合った、フルマラソンの終盤まで充分にサポートしてくれる相棒を探してみてください(*^^*)
げんさん
アドバイス、ありがとうございました。下記のように見直してみます。
現状
フルマラソン:ストリーク6
ハーフマラソ:sub2
10km以下:センブー3
普段のジョグ:ペガサス35、ペガ35ターボ、ジャパンブースト3
⬇️
見直し
フルマラソン:ペガ35ターボ
ハーフマラソ:sub2、ストリーク6
10km以下:sub2
普段のジョグ:ペガサス35、ジャパンブースト3
ペガ35ターボは一番履きやすいシューズですので、本命はこれかなあ~と。
一方、ズームフライFKを全く使いこなせておらず(重たく感じる)、当該シューズについてのげんさんの記事にあるように、このシューズを練習で使って、走り方等を改善する必要がありそうですね。使いこなせたら、レースシューズになるかもしれません。
また、センブー3のようなデュオソールのシューズは合わないようなのでやめます。先月もトラックで使った時に脹ら脛に違和感が出てしまいました。
てっちゃんさん、ご返信ありがとうございます(^^)
現状のシューズと見直したシューズについて拝見しました。
総じて良い改善だと感じました!フルマラソンの終盤でも粘れるようになる可能性が高くなる選択だと思います。
ペガサス35ターボ、私は履いたことが無いのですが、履きやすいシューズなんですね。私も雪が無くなったら、試してみたくなりました。
ズームフライは確かに重く感じますよね。私もそう感じます。
匠戦ブーストは違和感が出るとの事、軽くて良いシューズですが、てっちゃんさんには合ってないかもですね。
それにしても、レースの距離によって様々なシューズを履き分けていて、記録向上への強い意志を感じます。
私も3〜4年前までは履き分けていましたが、ここ数年は5km〜フルマラソンまでジャパンブースト。
それくらい自分に合ったと思える、気に入るシューズに出会えますように!