目次
9月に入っても日中は暑い日が続いていますが、朝晩は僅かずつではありますが…少しだけ気温が低く、真夏よりは”比較的走りやすい”と思える瞬間も出てきたのではないでしょうか。
「とにかく暑くてグッタリ、夏は全然走れなかった」
という人もいらっしゃると思いますが、それでも諦めずに出来る範囲の事をやってきた人は、徐々に気温が低くなって走りやすくなってくると
(あれ、夏の前よりも楽に・速く走れるようになってる気がする…)
と、ネガティブ要因(高温・多湿)が少なくなってくることで、夏の間に上がった走力が表面化してきて”嬉しい瞬間”を味わえる時期です(*^^*)
そしてこれから、いよいよ秋のレースへ向けて鍛える!という事になりますよね。
ところでみなさま、もう秋の本命レースにエントリーしましたでしょうか。
まだの人は
・しまだ大井川(10/30開催・レイトエントリー10/16まで)
・大阪淀川市民(11/6開催・エントリー9/15まで)
・福知山(11/23開催・エントリー9/15まで)
・富士山(11/27開催・エントリー9/30まで)
・湘南国際(12/4開催・エントリー9/22まで)
・加古川(12/18開催・エントリー12/18まで)
などなど、小規模レースやハーフ・10kmなどの短い距離を含めると、まだエントリー可能なレースは他にもいくつかあります。(2022年9月9日現在)
是非エントリーして、秋に向けて準備していってくださいね★
…
何でレースにエントリーしろって言うかって?
10年にわたって走力を向上させ続けるのに必要な、超重要なポイントの1つが
定期的にレースにエントリーして、そこに向かって頑張ること
だからですよ^^;
もちろん、本番のレースを1本走れば走力が一気に上がるわけではなくて、
レースに向かうための、数ヶ月の本格的なトレーニングによって走力が上がる
からです。
私たちは仕事でも何でも“期限(締切)”のあるもの”でないと、なかなか取り組みません。
ついつい日々の、締め切りのある重要な予定に追われてしまいがちで、期限のないものは後回し^^;
それは「7つの習慣」という、有名過ぎる書籍にも記載されていますよね。
普段はほとんど赤い枠の「第Ⅰ領域(緊急で重要なこと)」で過ごしてしまい、残りは第Ⅳ領域の”緊急でも重要でもないこと”でボンヤリと暮らす(笑)…だって、仕事で疲れたあとだしーみたな^^;
でも大事なのは「第Ⅱ領域(緊急でないが重要なこと=将来のための勉強や健康維持など)」だよ~、というのが7つの習慣のうちの”第3の習慣”という事になるのですが…
ハシルコトは7つの習慣を解説する記事を書いたりはしないので(笑)、この辺で。
7つの習慣が気になる方や、内容を忘れてしまった方は…お手軽に中田大学で見れますからね。
ランニング練習に置き換えて、大事なのは
・レースが遠い時は、マラソン練習は「第Ⅱ領域」的な感じで、ボチボチとトレーニングをしますよね。
→仕事の忙しさや家族とのスケジュールが最優先(これが第Ⅰ領域になる)
これがレースが控えていると、どうなるか。
・マラソン練習が「第Ⅰ領域」的な扱いになっていって、モチベーション高く、仕事や家庭の用事をある程度やりくしして、継続的に質の高い練習が出来る
→期限・締め切り(本番のレース当日)があるような扱いになるので、自然に「やべぇ~よ~。やらなきゃ~(TдT)」という気持ちになっていって(笑)、普段とは異なる(レース前独特の)質と量の練習が出来る期間になる。
私たちは、締め切りがないと…とにかくやらないんだよ!(ホントに笑)
LSDやEペース下限の30kmならともかく、
Mペースの30km走とか変化走のロングなんて、レースがなきゃ絶対やらないでしょ?(笑)
本番の早い段階で撃沈して15kmも20kmも地獄の苦しみを味わうのはイヤだから…しょうがないからやるw
あるいは少しでも良いタイムで走りきりたいから…やむを得ず、やるw
でもそれが長いスパンで考えた時に、走力向上に大きくプラスの影響を与えるんです。
意図的に自分をコントロールするためにも、レースを入れるのは超重要ということです★
私は本格的にマラソントレーニングを始めた2012年秋から、ずっと年に2回(春・秋)はフルマラソンを真剣に走るレースを入れるようにしていますよー。(コロナ渦になりたての2020年は除く)
レースが決まれば、じゃあ次は本番に向けて自分は何をやっていったら良いのか、という事になります。
「いやいや、げんさんよ。オレだってブログ読んでるんだから。それくらい分かるよ」
「自分に足りないものをやればいいんでしょ?」
「VDOT表では5kmのタイムは速いけど、フルマラソンになると遅くなるから…」
「スタミナ強化でしょ!」
そんな感じで自己分析をして、レースに向けて頑張ろうと思っている方もいらっしゃると思います。
VDOT表で見て、思いっきり右肩上がり(短い距離ほどVDOTが高い)だと確実にスピードタイプだから、スタミナを強化していこう!みたいな。
でもこれって多くの人に当てはまるのも事実ではあるのですが…実は簡易的な判定方法なんです。
本来の意味での”スピードタイプ”と”スタミナタイプ”って、どういう事なんでしょうか。
それが分かってないと、的外れな練習になってしまう可能性がありますので…要注意なんです。
見ていきましょう。
あなたの周りにもいるかもしれません。
たいして長い距離のロング走をしていないにも関わらず、フルマラソンの本番でゴールまで全然ペースが落ちない人。
フルマラソンでは同じくらいのタイムなのに、100kmウルトラマラソンのような超ロングレースになるほど力を発揮して自分より圧倒的に良いタイムでゴールしてしまう人。
しかも100kmレースのための練習など、たいしてしてなかったり^^;
終盤に落ちない当の本人は「自分は出来る」ので、それが当然に思っていたりします。
ここにちょっとした”勘違い”が生まれたりします。
スピードタイプである、スタミナタイプであるというのは、個人個人で異なる「速筋」と「遅筋」の割合によると言われています。
ここで、筋肉には遅筋が1種類・速筋が2種類、速筋の中でも中間筋(Type Ⅱa fiber)というものがあって、その中間筋を遅筋寄りにするトレーニングをする事でフルマラソンの終盤に強くなり…などと小難しく語りだすと最高にウザいし、長くなるし、超眠くなるので(笑)全て省略w
もう1つの速筋線維であるⅡa型線維(typeⅡa fiber)は、中間筋線維(intermediate fiber)あるいはFOG(faxt-oxidative glycolytic)線維とも呼ばれ、その生理学的特性および疲労特性は、Ⅱx型線維とⅠ型線維の中間的な性質である。
「うわぁ~(TдT) 漢字と英語ばっかりで、目が痛い~~orz」
って、私もなりますもの(笑)
眠くない!詳しく知りたい!(;゚∀゚)=3ハァハァ というHENTAIな方は(笑)、以下の記事にて。
ここでは勘違いを正すことと、やるべき事についての結論だけ。
各距離のベストタイムが、例えば以下のような方がいるとします。
私がメニューを作成させて頂いている方ですが^^;
→5km:21分02秒 VDOT47
→10km:44分11秒 VDOT46.2
→ハーフ:1時間37分19秒 VDOT46.6
→フル:3時間46分50秒 (2021金沢) VDOT40.6
走歴2年目。
金沢マラソンは、初めて走ったフルマラソンの記録。
一見フルマラソンのVDOTだけ低いので
(やはり自分はスピードタイプだな。ロング走をしっかりやろう)
と、自己分析しちゃいますよね?
でもこの方は走歴が短い&たいしてロング走をしないのですが…フルマラソンの終盤でもあまり落ちないんです。
これは走歴が浅くてロング走もしていない、純粋に速筋の多い(マラソン未経験の)スピードタイプのランナーの場合…あり得ません^^;
(私をはじめ)スピードタイプはかなり継続的にトレーニングを積まない限り、速く走っても遅く走っても結局30km地点で疲れてしまって相当ペースダウンするんですから(笑)
私たち一般市民ランナーは速筋と遅筋の割合を調べるなど出来ないので推測でしかないですが…この方に必要なのは…
・単純なスタミナは遅筋の多さで対応出来ているので、現段階で持っている短い距離のスピードから導き出されるVDOTのMペース近く走れるようになるための、スピード持久力強化
・ノビシロたっぷり(スタミナタイプは、大体スピ練が嫌いでやってないから笑)の、巡航スピードを上げていくためのスピード練習
となり、スタミナタイプが大好きに違いない(笑)長い距離を「脚作り」という名目でテクテク走ったり、ペース走するのは…少し遠回りになる可能性が”大”という事になります。(スピード練習で怪我しないため、などランナーのベースとしてなどの意味も含むEペース下限30km走などは、もちろん必須)
※この方は2022年5月から3ヶ月間、私が作成したメニューを実施してくださり、先日の北海道マラソンでPB10分以上更新(3時間46分50秒→3時間36分03秒)。
練習を継続すれば、気温の下がる秋に一層の飛躍をされるのは確実です(*^^*)
次に各距離のベストタイムが、以下のような方がいるとします。
→5km:20:53 VDOT47.4
→10km:43:07 VDOT47.6
→ハーフ:1:37:00 VDOT46.7
→フル:3:27:17(2021下関海響) VDOT45.3
走歴4年目。
下関海響マラソンはアップダウンが多めのコース&最後まで大きく落とさずに走れ、短い距離より少しVDOTは下がるものの、充分良い走りが出来たという本人の評価。
私は”ある理由”から速筋の多い「スピードタイプ」だと感じましたが、本人にしたら
「おい!ふざけんな、げん!オレはフルマラソンを、ほぼイーブンで走り切れるんだぞ!」
って思いますよね^^;
“ある理由”というのは
・10kmのタイムから導かれるVDOT47.6のMペースは4’43/km(イーブンで3時間20分を切れるペース)。
・下関海響の平均ラップは4’55/km、その差は12秒/km。
・スピードタイプのランナーでも走歴とロング走をある程度の年数重ねると、少しゆっくりペースなら42kmを大きく落とさず走れる。
・とはいえ、本来のVDOTから導かれるMペースとの差が大きい。
スピード持久力のレベルは「B」(短い距離から導かれるVDOTのMペースから10秒/km以上ゆっくりなら、おおむねイーブンで走れる)。
ある程度フルマラソンの距離に対応出来るスタミナを有している、上記のようなランナーが飛躍をするためにやるべきことは
・スピードタイプなので引き続きゆっくり長く走る練習で、ランナーとしてのベースは維持
・その上で短い距離のVDOTから導かれるMペースに出来る限り近づけて走れるようなスピード持久力強化。(週末距離走での工夫)
・スピード練習でも単純に「レストをしっかり取るIペース1000m×5本!」みたいな練習ではなく、レストを短く速くして、トレーニング全体で見ると「これ、変化走でしょ^^;」という感じになるような設定を考えてスピード持久力強化を意識。
そのようなイメージでメニューを作っていくと、一気に飛躍出来る可能性が高まります★
※この方は2021年12月から4ヶ月間、私が作成したメニューを実施してくださり、2022年4月のかすみがうらマラソンでPB10分以上更新(3時間27分17秒→3時間13分37秒)。
秋に一層のタイムアップを狙うべく、今もメニューに沿ってトレーニングに励んでいます(*^^*)
ただそんなメニュー作成ですが…
現在は多くの方にご依頼を頂き過ぎて新規募集停止中(TдT)モウ…ムリッス
(以下メニュー作成ご案内ページより)
現在メニューをご提供している、どなたかが終了するタイミングでメニュー開始となる”メニュー作成の予約”のみ受付中ですorz スミマセンm(_ _)m
自分のランナータイプや課題を正しく理解して必要な能力を上げていく事を意識したトレーニングを計画・実施するのと、何となく閾値走と距離走(ペース走)をずっとやり続けるのでは、成長の度合いが全く変わってきます。
市民ランナーが走り始めてから成長していく過程として
…
レベル1:ランニングの習慣をつけ、週に1~2回はジョグで走る(月間走行距離100km未満)
レベル2:週に3~4回は走るようになり、月間走行距離も100kmを超えてくる
レベル3:平日と週末に走る距離を分けて、週末には一度にたくさん走る(週4~5回ラン・月間150km~200km)
レベル4:レベル3に加えて、週1~2週に1回の平日ポイント練習(閾値走・インターバル等)を実施する(月間200km~300km)
ここまでは比較的レベルアップしやすいものの、レベル4の状態である程度のレベルに到達すると記録が停滞しやすい
レベル5:平日のポイント練習・週末の距離走セット練の内容をよく吟味し、様々な刺激を入れて自分に必要な能力向上を狙う(月間300km~400km)
ブレイクスルーを起こすには、レベル5の練習は必須!
そのためには自己分析をして、トレーニングの計画表を作るところから★
秋のレースに向けて、頑張ってくださいね~~(*´∇`*)
※メニューは現在新規募集停止中ですが、ブログへのサポートを頂くこと(3,000円)で、個別のレース結果や練習内容を拝見した上での、今後のメニュー内容などのアドバイスをお送りする事は実施していますので、相談されたい方はどうぞ~♪
ご相談頂いた方でご希望を頂けましたら、私とガーミンコネクトで繋がる事も出来ます~。
View Comments
ブログ更新お疲れ様です。2の方のVDOTが自分とほぼ同じなので、私も実はスタミナタイプではない?
やっぱり、毎回練習に意図を持ってやらないと駄目ですね...
今回も勉強になりました。
YASHII2311さん、コメントありがとうございます!
各距離のVDOTが一緒でも、ランニングの内容によって変わってきますので...YASHII2311さんは、スタミナに違いありません(笑)
毎回の練習に意図を持って取り組むかそうでないかで、年単位で見れば大差が付きますからね…どうぞ良き練習を積み上げていってくださいm(_ _)m