サロマ湖100kmウルトラマラソン2019 レースレポ 下【感動レベルはサロマベストだよ】

サロマ湖100kmウルトラマラソン2019のレースレポ「下」です。

「上」はこちら。

「中」はこちらです。

サロマ湖100kmウルトラマラソン2019 レースレポ 下

50km~60km【大エイド後に少しずつ復活】

1時間21分29秒(8’03,7’06,10’59,7’41,12’03,8’33,6’06,5’53,6’04,5’54)

45km地点のエイドでしばらく寝っ転がったあと、やむなく出発して50km地点に到達。

「あと5kmほどで大エイドだ」

と思って頑張りますが、歩いたり走ったり。

エイドまであと500mほどの場所で仲間が後ろから来て声をかけてくれたので、何とか一緒に走ってエイドにたどり着きました。

毎年エイドに入るとすぐ、自分の補給食や予備シューズなどが入った袋を持ってきてくれるボランティアさんに感謝m(_ _)m

袋を受け取ると、これまたすぐに大エイドで待機してくれている仲間がコーラを持って駆け寄ってきてくれました。

コーラをありがたく飲んでいると、おもむろにクーラーボックスが置いてある場所まで導かれ

「げんさん、ほら。ビールもあるから飲みなよ」

と言われた(笑)

さすがにレース中にビール飲めないでしょ!(笑)

(と思ったら、飲んでる人もいるっていうから驚き…)

そしてこの大エイドでは他にも応援で待機していて声をかけてくれたり、少しだけ先行していて休んでいた仲間などもいて、少し元気をもらう事が出来た♪

大エイドで長居すると

「やっぱリタイアしようかな…」

とかロクな考えにならないような気がしたので、補給食を持って、ワッカ対策のジャケットを腰に巻いて、トイレを済ませてからリスタート。

リスタートとはいえ、エイドを出た後の登りは全歩き(笑)

登りきった後は再び少し走る事が出来て、キロ6前後で巡航。

よしよ~し、少し復活してきたわー!!


60km~70km【サロマの見どころ盛りだくさん】

1時間04分13秒(9’10,6’14,5’46,6’12,6’48,5’47,5’42,6’36,8’01,5’42)

60km~70kmが辛いというランナーも多いですが、私は割と好きな区間。

「お前はいつも潰れていて、歩き通しの楽な所だからだろっ!」

と言われれば、その通りなのですが(笑)

60km~70kmって、サロマの道中で”見どころ”と言える場所が多いんですよ。

少し復活して、エイドで割とゆっくり座って休む時以外はキロ6前後で巡航出来るようになりました。

そして、見どころ第一弾・魔女の森へ。

左折すると木々が並んでいるのですが、森のような中に入っていきます。

この日は中盤以降、日差しが照ってきて気温が上がってきました。

そんな中で唯一木陰に入れる魔女の森は、少し気持ちが楽になります♪

魔女の森を抜けると、大小の私設エイドが増えてきます。

その中でもひときわ規模が大きく、サロマ名物となっている”斉藤商店”。

今年もやってきました。

おぉ~、やっぱりランナーが群がってる!

まずは子供たちが冷たいおしぼりを手渡してくれます♪

サングラスを上げて、顔や首を拭かせてもらう…

これが冷たくて、最高に気持ち良い(*^^*)

ちなみに寒い時のサロマでは、暖かいおしぼりになるお気遣い★

いつも本当にありがたいですm(_ _)m

そしてエイド食も充実。アイスのように冷やしてくれているミニカップゼリーやキュウリ、パン、氷が入った水などランナーが喜びそうなものばかり。

ありがたく色々と頂いて、すぐに出発。

斉藤商店を出ると、割とすぐに次の見どころ。

“漁師の家”だ。

家の屋根に乗って旗を振って、ランナーを応援してくれているんです。

漁師の家を過ぎると、あとは75km地点のツルガのエイドまで、淡々と進むしかありません^^;


70km~80km【復活から再び撃沈】

1時間21分19秒(5’46,5’36,5’43,5’45,10’58,7’10,7’44,9’05,9’52,8’38)

魔女の森あたりから、りんごの被り物をしたランナーと抜きつ抜かれつしてました。

そのお陰で徐々に集中力が増してきたのか、5’40/kmそこそこで走っていても全然問題の無い状態。

70km地点の通過タイムは7時間10分…

「おぃお~い!このままキロ6で走ったら残り30km3時間、10時間ちょいでゴール!いや、これからアゲリシャスタイムで、もしかしたらサブ10いっちゃうか~?ツルガにキウイあんのか~?」

アゲリシャスミュージックが脳内再生されつつ、そんなバカな事を考えて走っていました(笑)

当然、そんな希望はツルガのエイド後、粉々に叩き割られるんですがww

75km手前のツルガのエイドまでたどり着きました。

ここで衝撃の事実が発覚。

写真の左に写っている、黒い精悍な男性。

覚えているだろうか。

45km地点のエイドで「体調が悪い…55kmのエイドでリタイアするわ」と発言、私にリタイアの強烈な誘惑を植え付けた室蘭のM氏だ。

げん「ちょいちょーい!Mさん!!リタイアするって言ってたのに、走り続けてるじゃないですか!!」(先輩なので敬語)

M氏「いやぁ、何とかね」

(Mさんのせいで危うくリタイアしそうになったんじゃ、ボケがー!)

という気持ちをグッと抑えつつ、大人なので

げん「それは良かった!もうここまで来れば完走は見えてきますね!」

という言葉に置き換えるww

いやいやいや、リタイアしそうになったのは自分の走力不足のせいでしよ^^;

気持ちを切り替えて、ツルガで名物の”そうめん”や”お汁粉”を頂く。

思いっきり椅子に腰掛けて。

で、この後に全く走れなくなった( ;∀;)

もうーー!いつもそうなのに!

ツルガのエイドでガッツリ休むと、その後は走れなくなるんですよ。

分かっちゃいるけど、止まらずにはいられないツルガのエイド…怖いわ~。

ツルガのエイド後は、キロ9~キロ10連発。もう無理~orz


80km~90km【天国のワッカ】

1時間28分51秒(11’17,7’47,6’51,6’55,7’34,8’20,16’52,8’59,7’40,9’18)

ワッカに入る前のエイド。

ここでリタイアする人も多い場所だ。

なぜなら、車が入りづらいワッカでリタイアすると、待ち時間が多くなって大変だから。

だから時間ギリギリのランナーや身体が限界に近い方はワッカに入らず、ゴールまで2kmほどのこのエイドでリタイアするのが常道となっている。

自分は…もちろん進む。リタイアの気持ちは無し。

そしてワッカに入る。

うわー!綺麗!眩しい!風が弱い!暖かい!!

毎年、寒くて強風吹き荒れる”地獄のワッカ”だっただけに、今年のワッカは素晴らしい!

天国があるとしたら、こんなところか!

腰に巻いたジャケットは無駄になったけど、ほんと、あったけーー!!

気持ちも再び上がってきて、

「よ~し、ここからはキロ6でいくか!」

と気合いを入れました。

しかし…全っ然、無理^^;

右足膝の内側が一歩一歩激痛。とても走れない。

「もう無理するな。時間はある。天国のようなワッカを満喫しても良いじゃないか」

すでに記録も狙えず、このまま進めば完走も間違いない。

この貴重なコンディションのワッカを味わいつつ、お散歩する事に。多くの仲間ともエールを交わせて、その都度、少し楽しい気分にもなった♪

それにしてもワッカの折り返し地点まで遠すぎだしアップダウンはあるし…今年は天国モードだったけど、やっぱり大変だ^^;

約9kmほど進んで。ようやく一番奥へ。

あとは来た道を戻って、ゴールまで…いいかげんお腹一杯だけど、進むしかねー。


90km~ゴール【最高の感動ゴール】

1時間37分03秒(7’31,8’16,10’48,9’46,9’44,10’12,9’28,9’56,10’42,9’24,)

右膝の痛みが強くて何も抵抗出来ず、歩きメインのラスト10km。平均ラップで9’42/kmという遅さ。

ようやくあと2km…痛みに顔をゆがめながらキロ10オーバーで走る…いや、歩くスピードだ。

そして今年もきた。あと1km。

ここで仲間が登場。

ラスト1kmを並走してくれるために、待っていてくれた。

ゴールまであと1kmあるのが凄く辛い状況だったので、本当にありがたい。

色々と話をしながら進めたおかげで、10’42/km→9’24/kmにペースアップ!!(笑)

ゴール200~300m前からは、多くの仲間が迎えてくれました。

道中の私の撃沈ぶりを見て知っていた仲間から

「げんさん、よく帰ってきた!」

「ゴールは無理だと思ったよ!」

「良かった!おめでとう!」

と声をかけてもらうと、流れるものは抑えきれなかったです。

そして、ようやくゴール。

11時間27分00秒(6’52/km)

ゴールゲートをくぐった後も、迎えてくれた仲間に声をかけてもらって泣いた(ノ∀`)

今までサロマでは、自分のゴールよりも他のランナーのゴールに感動した方が大きかったですが、今年は自分のゴールで泣けたなー。

それほど道中、苦しかったという事かな。

タイムはサロマワーストでしたが、感動レベルではサロマベストでした!

去年のサブ10達成より、ずっと良かったわ~(マジかw)

そして、何はともあれ”5回連続完走”という結果を残せたのは本当に嬉しい!

野辺山から2連続リタイアにならなかったのも、ホッとした~(;´▽`

これから予定している、さらに厳しいウルトラやトレイルでは決して無理をせず、マイペースでゆっくり行きなさいというお告げだと思い、懲りずに挑戦していきます。

サロマを走った皆さま、お疲れさまでした!

そして、応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました(*^^*)

げん

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  • げんさんみたいな実力者が残り20kmで3時間以上もかかったとは驚きました。

    壮絶なレースだったということがヒシヒシと伝わってきました。

    苦しさ、辛さ、痛み、こんなはずじゃないという葛藤・・・

    こんなに一気にマイナス要因がまとめて来ることってあんまりないと思います。

    がしかしその全てをワッカが吹き飛ばしてくれましたね。

    今回の涙は今まで流してきたどんな汗よりも素晴らしいんじゃないですか。

    仲間に感謝、ワッカに感謝、そして試練を与えてくれたサロマに感謝ですね。

    「走った距離は裏切らない」とは言いますが、

    「走れば走るほどうまく行く」わけでもないのがまたマラソンの難しさでもあり、

    それが我々を惹きつけてやまない魅力なんでしょう。

    感動をありがとうございました!

    つくばでの再会を楽しみにしております♪

    • 吉田さん、こんばんは♪ サロマではお会い出来て嬉しかったです(*´∇`*)

      ワタクシ、ウルトラ弱者でございます。実力者など、とんでもございません(笑)
      今年のワッカは本当に素晴らしかったですよね!ずっとお散歩していたいような、早くワッカなんて抜けてゴールしたいようなw

      いや~、仰る通りです。走れば走るほどうまくいくワケではない。そしてまた努力と工夫を重ねていく。
      これが惹きつけてやまないマラソンの魅了、言われて「なるほどなー」と思いました♪

      つくばではまたお会い出来る事を、心から楽しみにしています!
      2時間50分を切るための練習をしっかり積んで臨みます(*^^*)

  • げんさん、レースレポ感動しました!!そして本当にお疲れ様でした。

    サブ3で走られるげんさんもやはり人間なのですねw
    同じ「マラソン」と名のつく競技ですが「ウルトラマラソン」は全くの別物なんだという事を改めて認識し、自分は絶対走る事はないな…と確信しました。笑

    今ケガで少しお休み中ですが、私も「つくばマラソン」エントリーしましたので、今度こそげんさんにお会いできるのを楽しみにしっかり治して本番臨みます!

    ハードなレースが続いているようですのでお身体ご自愛ください。

    • SOJIさん、こんばんは(*^^*) コメントありがとうございます♪
      はい。ワタクシ、ウルトラ弱者でございます^^; SOJIさんは絶対走る事はない…正しいご選択です(笑)
      100kmとかそれ以上とか、ほんと酷い目にあいますのでオススメしませんw

      …冗談はさておき、ウルトラが本当に苦手な自分が100kmとか走るのは、やっぱり得難い達成感と感動を得られるのが1つの理由だと感じます。
      刺激と感動を欲するようになったら、是非ウルトラもご検討くださいませm(_ _)m

      SOJIさん、怪我されてますよね…心配しています。
      でも、つくばマラソンはエントリーされましたか!今度こそ、お会いしたいですね~♪
      怪我が早く治って、つくばに向けて練習を積んでいけますように(-人-)

      私もトレイルの大きいレースが2つありますので、頑張ります!
      いつもありがとうございます。

  • お疲れ様でした!
    最高レベルの感動もよくわかります。
    同じ「耐久レース弱者」ですから。
    先月、スパトレイル72kに2度目のチャレンジで初完走でき、感動のゴールでしたので。前半の下りで飛ばしたらしく(飛ばした意識は全くなし)、中盤早々から太腿が痛いのなんの、着地衝撃が地獄でした。

    こんなレベルで今秋は初のロードウルトラマラソン白川郷に参戦します。飛ばしちゃダメですね!

    • てっちゃん、お久しぶりです♪ コメントありがとうございます(*^^*)
      「耐久レース弱者」…辛いですよね^^;
      あのスパトレイル72km、初完走しましたか!おめでとうございます!!いや~、凄いです。全然「耐久レース弱者」じゃないです!!(笑)
      仰る通り、トレイルのアップダウンでやられると、着地衝撃が地獄ですよね。
      次は白川郷…本当ですか!私より遥かに強いてっちゃんなら、完走の期待大です♪
      序盤の登りで頑張りすぎず、いつまでも続く下りで脚がやられないように"そ~~っと"下っていってください(笑)

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げん