練習効果が半減!?ランニング後の栄養補給を怠るな!

スピード練習やロング走などの強い練習を終えたあと、どんなものを食べたり飲んだりしていますか?

「いやぁ、まずはビールでしょ!」

「マックに寄ってさ、ポテトをコーラで流し込んでますわっ!」

(ー_ー;)…

さぁ、一緒に勉強していきましょう(笑)

【解説動画】練習効果半減!?ランニング後の補給の重要性 強くなりたいなら、コレ食って、アレ飲んどけ!

記事の内容は以下の動画でも解説しています!

走った後の身体に何が起きているか

ポイント練習などのスピード練習やロング走を実施したあと、脚の筋繊維が破壊されています。

またロング走など長時間に及ぶ練習を実施した際には、グリコーゲンが枯渇している事もあります。

【解説動画】マラソンの終盤に強くなる近道!グリコーゲン これを知らずに練習しちゃダメ ブログの内容は、以下の動画でも解説しています! ...

ビールがそのような筋繊維の修復やグリコーゲンの補給に効果的ならオススメできますが(笑)そんな事はないですよね^^;

むしろ練習後すぐのアルコール摂取は、運動で破壊された筋繊維の回復を妨げるだけではなく、筋肉の増強も妨害します(怖)。

つまり…

練習効果が打ち消される!

何ということでしょう^^;

特に運動直後~30分(あるいは1時間)ほどは栄養補給に最適な時間帯と言われています。

運動の直後は、ダメージを受けた筋肉の修復のために成長ホルモンの分泌が盛んになり、筋肉の合成システムが働きます。カラダがたんぱく質を必要としているときなので、できれば「ゴールデンタイム」といわれる運動後30分以内に摂取し、筋肉の材料をしっかり補給するのが望ましいでしょう。

「走る」ための食べ方 新訂版

まずはアルコールではなく、たんぱく質を摂取するような説明になっています(笑)

その他にも

・炭水化物(糖質)

・水分

・ミネラル(電解質:カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなど)

などが走ることによって失われますので、しっかり補給する必要があります。

練習直後からの時間を追いながら、必要な栄養と、摂取すべきものの参考例を出していきたいと思います♪

練習終了直後からの補給スケジュール

練習終了直後【水分(+塩分)】

頑張って走り終わってすぐに摂取したいのが、水分ですよね!

特に真夏で汗だくで走り終わり、すぐに飲む冷たくて甘いスポーツドリンクの美味しいこと!

しかしここで注意したいのが、そのスポーツドリンクです。

これまでは運動後の水分補給として、当たり前だったスポーツドリンク。

しかし最近はスポーツドリンクや清涼飲料水が

「いやいや、ちょっとヤバいよね」

という話も、だいぶ多くの方に認知されるようになってきました。

「えっ、何で?水分補給、ミネラル補給に最高でしょ!」

と思うかもしれませんが、そこはやはり”美味しい!”と思ってもらって、次回再び購入行動に至ってもらおうとする、企業が商業ベース(利益重視)で作っている”ジュース”の一種とも言えます。

通常の清涼飲料水と同様、スポーツドリンクにも恐ろしい量の糖分が含まれています。

500mlのスポドリ1本に、おおむねスティックシュガーや角砂糖で10~12個(本)分の砂糖(1本3gで計算、30g~35g)ほどが入れられています。

ちなみに成人の1日あたりの砂糖摂取量は25gまでが望ましいとされていますし、食事でもありとあらゆるものに砂糖が入ってますので、ちょっと糖分過多になりがち^^;

走ったあとで糖が少なくなっているので、ある程度多く摂っても大丈夫ですが、

スポーツドリンクと水を1:1で薄める

など、少し気をつけても良いかもしれません。

それにしても

「なぜそんなに砂糖が!」

と思われるかもしれませんが、一般大衆を”砂糖病”にするとね…儲かるんですわ(笑)

人類は金儲けのために、長い歴史の中で砂糖に依存するようにさせられてきました。

加工されている食品を始めあらゆるものに砂糖が投入されており、それを口に入れると「美味しい!」と感じ、再び購買意欲を掻き立てられるようなシステムになっているんです。

また、精製された糖質(白い粉系)を体内に入れると一気に血糖値が上がります。

ランニングで炎症状態にある筋肉にとって、血糖値の急上昇が好影響なはずがありません。

そして上がった血糖値を下げようとインスリンがどんどん分泌され、ブドウ糖を脂肪に変えてしまい、脂肪細胞に蓄えていきます。

この辺りの話は長くなりすぎるので、気になる方は中田敦彦さんのYouTube大学なんかで「精製された糖質(白い粉)を摂取する危険性」を勉強してください^^; 面白いですよ。

そして、スポーツドリンクが”ミネラルが多い”というのも、ちょっと違います。

必要量から考えると、一般的なスポーツドリンクに入っているミネラル(電解質:カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなど)は少ないくらいです。

出典:管理薬剤師.com

水分摂取はとりあえず水や麦茶でも充分。

心配ならミネラル豊富な塩でも舐めればOK^^;

ミネラルが豊富な塩と言えば北海道なら「宗谷の塩」、沖縄なら「ぬちまーす」が有名ブランド塩ですが、成分表(塩は4g換算、スポーツドリンクは500ml換算)を比較するとこんな感じ。

宗谷の塩(mg)ぬちまーす(mg)一般天日塩(mg)スポドリ(500ml中/mg)
ナトリウム141014621900245
カルシウム4622.43.610
マグネシウム1721813.43
カリウム53571.3100

塩分やミネラルは、食事から摂取。

持参するならペットボトルの水(500ml)に塩4gを入れて自家製のドリンクを作るのも良いでしょうし、ググれば美味しい作り方も出てきます。

自家製ドリンクが面倒、水・麦茶もイヤであれば、OS-1ならナトリウム濃度が高く糖質も比較的少ない(スポーツドリンクの3分の1程度)ので、ある程度は良いかなと思います(^^)

私はここ数年はランニングの練習後にスポーツドリンクは全く飲んでいませんし、山に行く時や普段の生活でも、可能な限り清涼飲料水系を含めて飲むのは控えています。

なおエナジードリンクも同様に多量の糖類が添加されており、カフェインも多く含まれていますので私は飲まないようにしています。

(ある程度のカフェインであればパフォーマンスを向上させる可能性はありますが^^;)

参考文献:運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない

運動終了後~30分以内【たんぱく質・炭水化物】

少し時間が経って身体が落ち着き、多少は固形物も食べれるようになるでしょうか。

ここで補給するのに大事なのは

・たんぱく質

・炭水化物

になります。

グリコーゲンが枯渇している場合は、特に炭水化物を早めに多く摂取するのが基本です。

【解説動画】マラソンの終盤に強くなる近道!グリコーゲン これを知らずに練習しちゃダメ ブログの内容は、以下の動画でも解説しています! ...

自宅であれば通常の食事をする事で、たんぱく質(おかず)や炭水化物(ごはん、糖質+食物繊維)をしっかり摂取できますよね。

出来ればここまではアルコール摂取を控えて頂き、しっかり肉・魚・ご飯を食べて栄養補給してください。

これも練習効果を最大限獲得するためです。

せっかく頑張って練習したのに、栄養が足りないせいで走力の伸びが限定的になるなんて、もたいない^^;

固形物が食べられないor外出先での練習後

中には練習後30分~1時間経過したくらいでは、気持ち悪くて固形物があまり食べられないという方もいらっしゃるでしょう。

あるいは自宅から離れた外出先での練習会など、すぐに自宅で食事を摂れないという場合もあるかもしれません。

あくまで食事が補給のメインではありますが、せっかく練習後に身体が栄養を求めていて超回復のチャンスタイムの時間に、何も補給しないのはもったいない。

なので、補助的にたんぱく質と糖質を摂取する準備をしておくのがベターです。

「効率的にたんぱく質を摂取!」

「吸収率が良くて効率的!」

と言うと…そう。補助的にたんぱく質を摂取するなら

プロテイン

これは間違いありません。

プロテインに関しては様々なメーカーから発売されていますので、好みのものを使えば良いと思います。

私はかつてマイプロテインという海外メーカーの格安プロテインを使っていましたが、色々と問題があり…^^; 

今は国内メーカーが製造しているザバス(明治)の「長時間動き続けたいアスリート」向けのプロテインを使っています。

ランナーが失いがちなビタミンC・E・鉄分が多めに配合されており、たんぱく質を含めて効率的に摂取出来ます(^^)

通常は豆乳(400ml・たんぱく質16g)や牛乳(400ml・たんぱく質14g)にザバスを1食分入れて(たんぱく質合計30gほど)持参、練習後なるべくすぐに飲みます。

気分転換にココアパウダーなどを入れて、味変させる事もあります♪

なお炭水化物を補助的に摂取するなら、おにぎり(鮭やツナなど、糖質40g)やバナナ(糖質20g)がお手軽で良いですね。

私はバナナか、仕事後にご飯を食べずに練習会に参加する際にはオニギリ(玄米)を持参して、練習後に食べます。

まとめ

キツいトレーニングをした後に何も補給しない、あるいは効果的な栄養を摂取しないと、身体の中で何か起きるか。

体は新たに入ってこない栄養素の代わりに、筋肉のアミノ酸を分解して補おうとするのです。

そのシステムを「糖新生(とうしんせい)」と呼びます。

トレーニングで大量のエネルギーを消費し、体内のグリコーゲンが不足してくると、体はその代用として筋肉のアミノ酸を分解して補おうとします。これを「糖新生」といいますが、その場合、トレーニング後に働き始める超回復の筋肉を増やそうとする作用と、筋肉を分解しようとする糖新生の作用がバッティングしてしまい、せっかくのトレーニング効果が減ってしまいます。

ランニングと栄養の科学

筋肉を分解する!

恐ろしいですね~orz

せっかくトレーニングをして超回復(さらなるレベルアップ)のチャンスなのに、栄養補給を適切にしないと筋肉を分解してしまう恐ろしい「糖新生」のシステムが作動してしまいます^^;

練習後に効果的な補給をしないのは、強く・速くならなくても良いと思っている事と等しい

そんな風に思います。

練習メニューや強度の事を考えるのも大事ですが、練習終了後に何を補給するかにも気を配って日々取り組むと、一層レベルアップのスピードが早まると思いますよ♪

げん