たとえばトレランで山を走っていて、熊が突然現れたらどうだろう。トレイルランナーは熊対策で鈴を持っていたり、熊撃退スプレーを持参している人もいるだろうし、準備は万全だろう。荷物を少しずつ投げて熊の興味を引き、その間に逃げる、という対策も学んでいるかもしれない。
蜂に刺された場合も、トレイルランナーはファーストエイドキットを持っている。ポイズンリムーバーで毒を迅速に抜く術も身につけているだろうし、色々な状況に対応出来るようにしていると思う。
でも、ロードを走るランナーはアクシデントってあまり出くわさないから焦る。オレはまだトレイルランナーとしては駆け出しもいいとこだから、アクシデントに出くわすとパニックだ。
北海道では、たとえ近所の公園で走っていても、アクシデントに出くわすことがある。
目次
近所の公園は結構広くて、20万平米くらいあるんだ。アップダウンもあって土の上を走れるので、雪の無い時期は結構その場所を走ってる。
北海道の公園はリスやキツネが顔を覗かせることも多いんだ。熊が出没する公園さえ結構ある。熊は当然怖い。でもキツネって可愛い姿をしてヤバいヤツなんだ。「エキノコックス症」っていう感染症のリスクがあるから近寄ってはいけない。
エキノコックス症(エキノコックスしょう)とは、寄生虫の1種であるエキノコックスによって人体に引き起こされる感染症の1つである。包虫症(ほうちゅうしょう)などとも呼ばれる。
出典:Wikipedia
そんなキツネ、近所の公園には早朝ランすると結構な確率で出くわす。最初は可愛かったんだけど、感染症のリスクがあるって知ってから、見つけると逃げるようになった。
でも逃げると追ってくるのね(笑)
まだ早朝で薄暗い公園、光る目を見つけてドキーーーッ!2匹いる!アベックかおぃ^^;
逃げても逃げても走ってついてくる。
「うわーー、感染症怖ぇーー!」
結局公園の外まで追いやられ、公園ラン終了…ちくしょう!
「いや、本州にもカラスいるでしょ」って思うんだけど、東京にいる時は走ってなかったから知らなかったんですよ。北海道に来て走るようになってから「カラスはやべぇ」って気付いた。
近所の公園は特にカラスがすげー多いの。100羽200羽、当たり前みたいな。
雪がなくなって5月になると、子育て真っ最中のカラスが縄張りに入ってくる人を襲ったりする事も珍しくないんだ。とはいえ、その時期さえ過ぎれば、そんなに怖いことはない。
…と思ってた。
ところが、だ。
先日いつも通りに夕方の公園を走ってると、走路にカラスが結構集団で何羽もいて、何やら地面をつついている。植物の種でも食べてるのだろうか。
構わずその場所を走って通過した。何羽もカラスは飛んで避けていった。これがいけなかった。
そのままぐるぐる公園を走って、同じ場所に来た。
すると、1羽のカラスが「ガァガァ」言いながら、後ろから後頭部めがけて襲ってきた!
「うぉ!!」
身を縮めてやり過ごすも、何度も襲ってくる。
「うわーー、後頭部キック怖ぇーー!」
ダッシュで逃走。恐怖感を覚えつつも、キツネに続いての連敗は避けたい(は?)
頑張って走り続けて次の周回。事件現場から少し離れたところを走る。しかし!
「ガァガァ」「ガァガァ」
今度は2~3羽が襲ってきた!おぃおぃ、襲うカラスの数が増えてるじゃねぇか!!
遠くにいる、犬のお散歩をしているマダム達がこっちを見て、指さして笑ってる!…ような気がしたw 遠くて表情見えないけど。
「いやオレ襲われてるワケじゃないから。カラスと戯れてるだけだから」
と、心の中で謎の弁明をマダムたちに飛ばす。
それにしても、カラスは仲間内で
「あいつは敵だ。みんなでやっちまおーぜ」
などと話し合ってるのかよ。カラス語ってあんのかよ。あるんなら
「さっきはゴメンよ。悪気は無かったんだよ」
ってカラス語で何て言うか教えてくれよ。
やつらのお食事タイムを邪魔したらダメだったのか…
その日はそれ以上事件現場を通るのが怖かったので、他の場所を走ったのでした。
その3日後。
同じように公園に行って、例の事件現場を通過すると…
「ガァガァ!」
また来たよ。すげーくるよ、カラス。
オレは完全に”指名手配”されたんだ。通るたびにヤラれるんだ。詫びを入れる方法も無いしなぁ。
「もうここでは走れないかも…」
結局公園で走るのが怖くなり、公園ラン終了…ちくしょう!
自宅に帰ってモヤモヤしていると、無性にカラスが地面をつついている場所に毒まんじゅうでも置きたくなった(やめなさい)
でも「カラス 毒エサ」とかでググると、毒まんじゅうの作り方って出てくるんだぜ。
「毒性のある植物とミンチ肉を混ぜて、一口サイズにまるめて作る」とかね。みんな同じこと考えてるね~。
いや、作ってないよ(笑)
毒まんじゅうは作らないにしても、何とかしないと貴重な練習場が1つ減ってしまう。
どうやらカラスは服装や顔で判別している模様。
次からはね、完全に変装モードですよ。いつもと違うランシャツ・ランパン、普段被らない帽子にサングラス。それでもダメだった場合のためにマスク持参(笑) でもね、そうすると”指名手配”が解除になって襲われないの。
カラスのために変装、馬鹿らしくて泣けてくるぜ。このやろう。
それ以降、どんなに夜でも公園行く時は帽子・サングラス、何ならマスク(笑) 対カラスには良いけど、夜間にコレは対人間で怪しすぎるわw
カラスが集団でたむろってるのは、地元のヤンチャな若者達がヤンキー座りでダベってるのと同等なんだと分かった(いやいやw)
ヤンチャな若者の集いを中央突破したらヤバいよね。
「おぅこら、オッサンちょっと待てや」
だよね。タダじゃ済まないよね。
カラスの皆さまがお食事されてる時、集団でお話されている時は、決してお邪魔をしないよう、回り道をして通らせて頂こうと決意した次第でございます…ちくしょう!
公園で遭遇するのはリスだけでいいのにねー。